憧れの塩野七生
はいはーい。また月曜日が来ました。歳を重ねるごとに時計の回り方がびゅんびゅん感じる今日この頃。皆さんいかがお過ごし?
毎日毎日飽きもせず、自分の趣味を書き散らかしてますが、今日も書きます。
ところで、イタリアと言えば、最近の皆さんは、テルマエ・ロマエのヤマザキマリ先生が浮かぶのでは?まあ私も彼女は好きだけど、年齢的には塩野七生先生ですわよ。知っとる?
私と塩野七生先生の出会い、それは
「チェーザレ・ボルジア、あるいは優雅なる冷酷」
なんという美しいタイトルなんでしょう!!声に出して読みたいタイトルTOP10やわ。(「君の名で僕を呼んで」とか)
他の作品はこんなに素晴らしいタイトルがついてないんだよねー。担当編集者にセンスがあったのかしらね。
ボルジア家の毒薬でおなじみ?のチェーザレ
悪の魅力といえば、チェーザレ
美しく、残酷で、脆い部分もあり・・・女の大好物ですね。彼は、一般には法王の庶子でありながら、実の弟や妹の夫を殺害し、妹との近親相姦などなど、悪い人くくりではありますが、この本の中では、史実を踏まえながらも、マキャベリズムや当時の情勢も踏まえて、いうなれば必要悪としてのチェーザレが描かれているように思う。(私は、必要悪は肯定してへんから、そこは誤解なきように)
漫画や小説で描かれることの多いチェーザレの生涯をじっくりと感じていただきたい1冊。美化しすぎず、かといって悪を強調せず・・・
kindleも出ているようですが、文庫紹介しておきます。
塩野七生先生もたくさんの著作があって、紹介しきれないんだけど、私、オムニバス的なのが好きなので、こちらを紹介します。Kindleにもなってる。
やっぱね、みんな時間ないやん?最近は人々の忍耐力がなくなっているらしいよ。だから短編や中編は読みやすいのよね。私は大長編も好きだけども普段気軽に読みたいときもあるし。(長編は途中でやめるのがツライ)
「愛の年代記」です。
Amazonの紹介文
かくも激しく美しく恋に身をこがし、生きて愛して死んだ女たち――歴史資料の片隅に、わずかに残されたその華麗な生の証しをもとに、欲望・権謀の渦巻くイタリアの中世末期からルネサンスにかけて、《恋の歓び、哀しみ、憤り》など、さまざまな愛のかたちを抽出する。
9編の物語からできていて、それぞれ様々な立場、環境の女性たち(男もいるけど女が絡む)が、どんなふうに生きたかが描かれてます。これ、まあ史実に基づいているものもあれば、塩野先生の創作もありで、短い物語の集まりながらなかなか読み応えもあり、もっと読みたくなるのよ。
不貞に対する残酷な仕打ちもあるし、女教皇とか、まあ、ルネッサンスあたりの歴史をもっともっと知りたくなる魔法にかかること間違いなし。
そもそも、塩野先生って、自分がほれ込んだ歴史上の人物を長編に書くことが多いから女性は不得意?と思いきやです。
この短編集で気になった時代や人物のつながりで、長編を読んでもいいと思うよ。特に海賊ウルグ・アイに関するエピソードは、なんとなく素敵なの。
こうやって、自分の好きな本とか映画とか漫画について書いていると、また読みたくなるのよね・・・