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🎵雨の日に聴きたい歌⑨-2 涙と雨のハーモニー(4曲)♪

梅雨明けが近づいているものの、夏は台風や夕立など、烈しい雨も多くなる季節。

季節の移ろいとともに 雨の降り方・感じ方も変わっていきますが、季節ごとの「お気に入りの雨ソング」を見つけて、日頃のストレスを雨とともに流すのもいいかもしれません。

それでは、
「涙と雨のハーモニー」をテーマに、「雨の日に聴きたい歌⑨」の続編をお届けします♪

✅前回記事はこちら👇



✅「晴れの日に聴きたい歌」シリーズはこちら👇




①愛はかげろう
歌:雅夢(三浦和人)
作詞・作曲:三浦和人

1980年リリース。雅夢のデビューシングル曲。

恋愛の終わりの心の痛みが、抒情的な美しい女性言葉で綴られている。

「愛はかげろう つかの間の命」

このサビの部分の擬人法も、愛に燃えた時間の短さ・儚さを情緒豊かに表現しており、とても秀逸。

三浦さんの優しい歌声は、けして感情的ではない。
抑制が掛かった、ソフトな歌い方。

だからこそ 主人公の失恋の涙が雨に溶け、流れ落ちる姿がリアルに浮かんできて、キュッと胸を締めつけられるようなせつなさを覚える。




②雨がやんだら
歌:トリオ・ロス・パンチョス
作詞:なかにし礼
作曲:筒美京平

この歌は1970年10月、朝丘雪路さんのシングル曲としてリリースされ、その後大勢の歌手がカバーした。

今回はその中から、ラテン音楽グループ、「トリオ・ロス・パンチョス」の歌唱バージョンをご紹介する。

朝丘雪路さんの歌唱では、恋に破れた女性心理を同じ女性が歌うということもあり、それなりに感情がこもるのは自然であり、当然。

一方、女性主人公の歌を男性ボーカリストが歌う場合は、かなり感情抑制の効いた表現になることが多々ある。

さらに、日本語を母語としない外国人が日本語の歌を歌う場合、より感情表現はドライになるが、それもまた一つの味であり、立派なオリジナリティ。
演奏もじつにオシャレで、聴き惚れる。

名曲として歌い継がれ、多くの歌手がカバーしているような歌曲作品は、こんな視点から鑑賞・聴き比べするのも一興ではないだろうか。

雨が止んだら、別れたくない人との別れの時が訪れる。
その時には、堪えていた涙がとめどなく溢れてくる。

タイトルであり、この歌の最重要キーワードである「雨がやんだら」は、いわば「ドラマのシーンの切り替えスイッチ」のような役割を担っている。





③初恋の雨音
歌:辛島美登里
作詞・作曲:Midori Karashima
編曲:若草恵

1994年10月リリース。

私はこの歌を初めて聴いた時、冒頭部分のメロディがどこかで聴いた歌に似ていると感じたのだが、それはトンマーゾ・ジョルダーニ作曲「Caro mio ben(愛しいひとよ)」というタイトルのアリエッタ(作詞者は不詳)だと、かなり時間が経って気づいた。

「カーロミオベン」の歌唱動画👇
https://youtu.be/n-mEAjnnopw?si=bBtYhw8X4e8EjU68

さて、歌詞を見ると
「あなたを傷つけてしまった」
「あなたに嫌われてしまった」
と、後悔の意味の「しまった」が繰り返されている。

この「しまった」という想いが胸を締め付け、あふれかえると、涙となって流れ落ちるのはとても自然なこと。

自己嫌悪でいっぱいになるからだ。

一番の詞の、「戸惑うあなたを傘に残し 雨の中を走る」という描写。

ここに、自己嫌悪や後悔に耐えられなくなった主人公の心理が凝縮されている。




⑤女の雨
歌:ちあきなおみ
作詞:若山犀介
作曲:吉田矢健治
編曲:蔦将包

1989年6月、「女の心情」をテーマに、昭和の名曲の中から選曲・カバー収録されたアルバムがリリースされたが、この曲はその中に収録された一曲(2011年8月には復刻盤もリリースされている)。

ちあきなおみさんの歌の上手さ、表現・演技力の確かさは、悲しい恋に散った女性主人公であっても、逆にカッコよく魅せてしまう。

主人公の涙・泣き顔が切実に伝わってくる詞・メロディでも、彼女が歌い上げるとそこに凛とした品格や、威厳のようなものが備わり、馥郁とした女の香りを放つ。

この歌の女性主人公もやはり、恋に散って傷つく儚さ・弱さを持っているのだけど、ちあきなおみさんの豊かな歌唱力によって、美しさがより深く伝わってくるような気がする。

だからこそ、せつなさが生まれる。





本日の記事は以上です。
ここまでご覧くださり、ありがとうございました m(__)m










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