フエキくんからの忠告。
「タナカサン、腰に浮き輪つけたまんまダヨ。
これから海にでもいくの?」
朝イチ、いつも私のデスクにいるフエキくんに
そう言われた。
「違うよフエキくん、これは腰についた肉だよ」
そう答えると
「なんだ、浮き輪肉か。よかったー」
って。
フエキくんヒドイ。
浮き輪肉って、ヒドイよ。
よかったーてなんだよ。
「でもさ、タナカサンってある意味外人みたいな体型だからきっとダイジョブだよね!」
フエキくん、褒めてないよ。
それ、褒めてもないし励ましでもないよ。
ワタシ、ダイジョブシャナイ。
ウキワニク、イラナイ。
クビレ、ホシイ。
「あとね、大事なこと言うからよく聞いて?」
「1キロ痩せたら股関節にかかる負担が
3キロくらい減るからね」
「大事なことだから三回言うね!」
「1キロ痩せたら股関節に…………」
ええぃ!やかましいわ!一回でええわ!!
ほっそくなりたい訳ではないもん。
むっちんむっちんでもいい。
「きれいなむっちんむっちん」に
なりたいだけだもん。
そんでもって、ぱっつんでぱっつんの
かわいすぎるドレス着て
みんなと踊りたいだけだもん。
それだけなのに!
フエキくんのバカぁぁぁぁーーー!!
よし、今決めた。もう決めた。
フエキくんには絶対にナイショだけど
決めたもんね。
待ってろフエキくん。
私だって変われるんだから。