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うつ病を発症したころのこと
発症したのはちょうど40歳のときでした。その頃結婚していた夫が先にうつ病になっておりすでに3年ほど経っていたと思います。夫は無職になっていました。
私は幼い娘ととても働ける状態ではない夫を抱え経済的に大黒柱になろうとフルタイムの看護師を続けていました。ちょうどその頃から仕事の楽しさを感じ始めていました。だから看護師として120%以上に頑張っていました。
自宅に帰れば妻として母としてそして大黒柱として200%くらい頑張っていたと思います。
あわせて320%…無理ですよね
ある朝、職場で朝の引き継ぎに参加していたとき…
急なめまいを感じました。
必死に自分の身体を支えようとしましたが、何故かそれができません。頭の中がスパークしたようになり悲鳴とともに倒れ込み過呼吸を起こしました。
パニック発作です。
気がついたのは院内の精神科の外来でした。
診断は「うつ状態」でした。
職場の看護師長は私の様子がおかしいことに気がついていたそうです。私に休むように提案したそうです。ところが私にはそんな記憶はありません。
すでに記憶障害が出ていたようです。
そんな私に看護師長は今でも忘れられない言葉を発しました
「キチガイに患者は看せられない」
ポカンとしてしまいました。
今ならこんなこと言う上司はいないと思いますが、15年前は口にするかどうかは別にして医療従事者の中にもそんなムードがあったんです。
キチガイのレッテルを貼られたら、看護師としておわってしまう…
本気でそう思っていました。
だからその後の休職の手続きを拒否しました。
でも看護師としての業務は許されず、病院の地下の倉庫で検品作業に回されました。
でも、数が数えられません。物の種類の違いが覚えられません。
検品すらできなくなった自分
やっと、事の重大さに気が付き、休職の手続きにサインしました。
これが発症してから1週間ぐらいの間の出来事です。