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詩 春も夏も秋も冬も

夜の情事な詩。

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春も
春の乾いた空気、つくしのような匂いに、布団がふわりと肌を撫でて衣擦れも肌にやさしい
ゆるやかな肌の温度とやわらかさに、抱いていて心地良い

夏も
じっとりした暑さに、肌が火照って汗ばんで、余裕のない夜もいい
渇いた喉に沁み入る麦茶、一緒に飲めばなおも潤う
もう少しだけ星座みたいに繋がっていたい

秋も
夏の名残の淋しい感じと、混ざっていくひんやりした風に、落ち葉と腐葉土の香り
夏よりも抱き合いやすくて、落ち着いた気温に肌が合わさるとほのかに熱い
そこがまた好き

冬も
カラカラの空気を感じて、初めて寝た日を思い出す
冬はくっつける理由が増えて良い
寒いからを言い訳にやたら触れてしまう
ただ抱きしめ合うだけでもいい
寒さを理由に布団の中での内緒事は、悪いことをしているみたい
部屋を暖かくしたときに大胆に露わになる肌、シーツとの相性もひときわ


とにかく今日も貴方がいとおしい