AI利用の物流改革に危険はないか?
前にAI利用で事故が軽減出来るのでは?という記事を書いたが、逆に最近ちょっと気になる記事を目にしたので備忘のため書いておきます。
昨今の運転手不足に対応する為、AIの利用を進める動きがあるという。
例えばある町では利用率の悪い路線バスをコミュニティバスに変え、逆に停車可能地点を増やし、利用者がネットでその地点で乗ることを予約し、その予約された地点を最短で回れるようにAIでシュミレーションし、そこだけを回る様にしたことで、かえって効率的な運用になったという。
又、別の物流会社では出発前にその日に回る顧客情報を全て入れると、1番効率的に回れるルートを選択してくれるという。
これらは効率化の観点からは好ましいし、その先はバスやトラックの自動運転につながる動きかもしれない。しかしAIが選ぶルートは道路の狭さとか子供や年寄りが多く通りそうだとか属人的要素は無視して効率的ルートを選ぶ様な気がする。
その結果としてこれまで車が通るのが少なかった道路へと車が誘導される。そこを通る車は全てが安全運転とは限らない。むしろ急いでいる車ならスピードを出すかもしれない。必然的にそこを歩いていた方の事故への危険性は増える。現実にカーナビ普及以降、結構狭い道に車が入って来る様になった気がするのだが、気のせいなのだろうか。
そんなことを言っていては荷物を時間通り運べないし、多くの人は利便性を優先すべきと思うかもしれない。でももしAIソフトを作る際に、子供や年寄りが多そうな道、狭い道、現実に事故が多い道を避ける様についてAIに学習させることにすれば、少しでも事故を減らすのは可能だと思うのだが。
AI技術者の方、ソフトメーカーの方、行政の方、警察組織等々にそこまで考えている方がいることを望むがどうだろう。AI自動運転車の方が、効率的に事故を避けらるのから、そんなこと考えなくていいのかな。