気の強い女、気の弱い男
エッセイストの酒井順子さんが、かつては自分の意見をはっきり言ったり負けん気の強い女性に対し、「気が強いなあ。」とやや否定的な意味合いで言われることがあったが、この言い方は最近では絶滅しつつあると書いておられた。
確かに今どき自分の意見をはっきり言わない女性の方が珍しいし、言うことでかえってさっぱりした性格として好ましい印象となった気がする。
逆に物事をはっきり言えぬ男性に対しては「気が弱い」と否定的に捉えられることが多かったが、今でははっきり言い過ぎる男性はパワハラやモラハラ気質として否定的に扱われ、大人しくてきつい言葉を使わない男性が癒しと言われるようになった。
もちろん今もきつい言い方の女性が避けられることもあるし、弱々しくて自分の意見を言えない男が疎んじられることもある。だがそれらは性的な特性として語られるのではなく、個人の評価として語られる。これも一つのジェンダーレスなのかな。