蜩ノ記 葉室麟
羽根藩壇野庄三郎は、不始末の廉により罪を負うが、それを免ぜられる代わりに、罪を犯して向山村幽閉中の戸田秋谷の監視を命じられる。
彼は、向山村で秋谷や戸田一家、村人達と交わる中で次第に秋谷の人柄に惹か、やがて秋谷の罪に疑問を感じる様になる。そのことを調べることで意外な事実が分かってくるのだが。
江戸期の小藩という限定された舞台でのミステリー。はたして秋谷の罪は許されるのか?庄三郎の活躍は如何に?正義を貫こうとした若き武士達の活躍が熱い人間ドラマ。読み終えると、季節は違っても蜩の声が聞こえた様な気がする。
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