[読書]後妻業 黒川博行
結婚と再婚を繰り返し老人の財産を食い潰す後妻業。ありそうなお話だが、人間そんなに悪くなれるのか?言い寄られてもそう簡単に騙されるのか?
人々はこの小説や映画を見ている段階では半分は虚構の話とたかを括っていた。だが実際この後、小説より奇なる事実が次々明らかになり人々は驚愕することとなる。
お話は小夜子と柏木という悪党のピカレスクロマンとも思われたが、結局彼らは読者の期待通り次第にその皮を剥がされていくこととなる。少子化で相続人の少ない老人が増えつつある現代、今も小夜子・柏木は密かに増えているかもしれない。