私大の定員割れ・雑感
文部省の統計によると、令和元年で4年制大学への進学率は約54%(男57%、女51%) 昭和50年の進学率は約28%程度(男41%、女13% 但し女は20%が短大進学)。
この間、少子化に伴って大学進学対象者は減っているにも関わらず(156万人→117万人)、大学は増え、定員も増えているので進学率上昇は必然。
今でも私立大の6割は定員割れの状態であるという。
私立大学の経営は入学金や授業料だけでは賄えず、文科省からの私学助成がなければ成り立たない。定員割れが何年か続くと助成は減らされ、一定程度以下になると助成ゼロになるという。そうなると経営が立ちいかなくなるので廃止の方向へ進む。廃止になるのは困るので、大学側もあの手この手でとりあえず学生を集めたりするが、その結果あまり学力の高くない大学(いわゆるFランク大学)が生まれる。
Fランクといわれる大学では中学や高校レベルの内容を教えているところもあるという。個人的にはそんなレベルで大学卒業資格を取る必要があるのかと思うが、その人なりの事情はあるのでしょう。
ただ一方では学力があって大学で学びたいのに資金面で問題ありという方も多くいると思う。そういった方にこそ高等教育を受けて欲しいとは思う。
極論を言えば、大学入学資格を得るための現在の大検に似た高校卒業認定試験を作り、ある程度のレベル以下の場合は大学を受けさせない形にした上で、個別の大学を受けさせる。これによって高卒レベル以下(ここの認定が難しいかも)の大学を淘汰する。その上で、余った助成金で学力があっても経済的理由で進学出来ない学生の給付型奨学金にするとかどうだろう。勉強する気がない方は無理に大学生にならなくてもいいのでは。学生数も今の半分でもいいかもしれないと言うのは言い過ぎかな。
逆に大学生になった方には、今以上に色々勉強して欲しい。世の中学ぶことは増えている。今後の社会変化に対応出来るように是非学びを増やして欲しい。そのためには3年生から就活して学習出来ない現状システムも改善して欲しいとは思うが難しいだろうな。個人的には大学は就職予備校になって欲しくないと思うので。