没後31年の祖母から教えて貰ったこと
先週、久しぶりにお墓参りに行き、「お墓参りで整う心と体」という記事を書きました。
そのお墓参りで初めて発見したことがありました。
通常、墓石には先祖の名前が刻まれていますが、祖父母の名前の上に嬰児と記載がされていました。
帰宅後に父に尋ねたところ、祖父母には初めて産まれた双子の男の子がおり、戦時中の空襲で肺をやられてしまい、幼くして亡くなってしまったとのこと。
更に興味深いのは、もしその双子が生きていれば、祖父母はそれ以上の子供を望まず、亡くなった双子を除いて、六人目として生まれてきた父も存在していなかったとのことでした。
父が生まれていなければ、自分もこの世に生を賜ることがなかったことになります。
おそらく祖父母とも最初に授かった子供が亡くなった時は大変な悲しみに暮れたことでしょう。特に祖母は精神的なショックやトラウマで次の子供を産もうとする気力がなくなってしまってもおかしくはないと思います。
そんな中でも父方の祖父母は新たに6人の子供を儲け、それぞれがまた子孫を残しています。
私が記憶している限り、祖母は生前、亡くなった双子のことを私に話したことはないと思います。仮に祖母が亡くなる直前、小学生の私にその話をされたとしても、私は十分にその重みを理解できなかったと思います。
自分自身も二人の子育てに関わった今だからこそ、幼くして双子が亡くなった後も六人の子供を育てた祖母の偉大さを理解できるようになったのだと思います。
人生には色々なことが起きます。
「人生を諦めない」ことの大切さを、亡くなって31年後に祖母から教えて貰いました。私もそうした生き方をしていくことが幼くして亡くなった二人の叔父達への供養にもつながっていくのかもしれないと思いました。