英語史からみる英文法ミステリー 「剥奪の of」
割引あり
英文法ファンの皆さん、こんにちは。英語史研究者の堀田隆一です。
「剥奪の of」という英文法項目をご存じでしょうか。rob, deprive, strip などの動詞とともに現われるのですが、何か腑に落ちない構文を作ります。
The gang robbed him of all his possessions. ギャングは彼からすべての所有物を奪った。
The court can't deprive me of the right to see my child. 裁判所は私から子どもに会う権利を奪うことはできない。
The vandals stripped the tree of its branches. 野蛮な破壊者たちは木から枝をむしり取った。
なぜ of で「剥奪」なのでしょうか? なぜ「剥奪の of」を用いる構文の語順はひっくり返ったようになっているのでしょうか?
この疑問の多い英文法項目に、英語史の観点から光を当ててみたいと思います。
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