見出し画像

下ネタとかってやっぱり万国共通

私は留学していたころ、イスラム教の女性は性に関する話題は一切タブーなんだと思っていました。

その思い込みを覆したのが、国籍はスウェーデンだけどルーツはイラクのムスリム女子A。

彼女はムスリムだけど、ヒジャブをまとったりまとっていなかったりしていたし、肌が見える服を好む、割と西洋的な女子でした。

明るくまじめで、勉学もやる気に満ち溢れていたAでしたが、さらにイキイキする瞬間がありました。


呼吸器内科の講義でのこと。

その日、私たちは気管支喘息についての講義を受けていました。

教授「喘息治療で使うβ刺激薬の副作用は?」

A「インポテーンツ!!!」

同期「...。」

ざっくりいうと、β刺激薬って、交感神経に作用するんだよね。

交感神経って「fight(闘争) or flight(逃走)」のための神経って習うんだけど、用は、心臓をドキドキさせたりするような副作用が一般的。

だから、誰もEDなんて答えが出てくるなんて思わないじゃん。

しかも、当時の私の同級生たちは、半分以上がトルコ人でムスリムだったから、産婦人科の授業なんかお調子者が黙ってたり、やっぱさ、男女ともに性的な話ってタブーみたいな、そういう雰囲気があったんだよね。

教授が絞り出したように、そうなの?って発してたけど、あれ以上に空気が凍りついた現場に、私はまだ居合わせたことがないよ。


薬学の授業で薬の副作用のほとんどを、Aはインポテーンツって答えるし、泌尿器科の教授に泌尿器科医になります宣言するし、そういう話をする時のAは、小学生が下ネタ言って喜ぶみたいな雰囲気があったな。


日本人の友人と、抑圧されればされるほど、抑圧から解放された時の衝撃って大きいんだろうなと、密かに話していたのでした。



彼女の事を思い出したついでに、ムスリム女性の性について調べたら、ムスリム女性がムスリム女性に向けて、性の発信をしていた。

世の中少しずつ変わっているんだな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?