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読書記録46『怪談和尚の京都怪奇譚』

三木大雲
『怪談和尚の京都怪奇譚』
(文春文庫 2011年)


三木大雲さんは、日蓮宗光照山蓮久寺のご住職。仏教の教えを広げているYouTuberでもある。

都市伝説のチャンネルや怪談で活躍しているイメージ。話が面白いので書籍も読んでみたくなった。

お坊さんというのは、めちゃくちゃに話が面白い。今まで出会った人も面白い人しかいなかった気がする。

話芸の祖と言われる無住の著作である『沙石集』は落語に通じていて影響を与え、仏教の功徳を読み書きできない人に伝えたとされる。

三木大雲さんだけでなく、お坊さんはみんな噛み砕いてわかりやすくありがたい話をしてくれるイメージ。三木さんが怪談を話すことに批判的な意見もあるそうだが、広めるために笑いを交えた無住や布教にエンタメを持ち込んだ一遍だってそう三木さんと変わらないのではないか。

内容は三木大雲さんが体験したり話を聞いたりした怪談。コンパクトにまとまった話は、いずれも読みやすく面白い。昔話を聞いているかのよう。めちゃくちゃ高尚すぎてわかりにくいものより、わかりにくいものをこちらに寄り添って伝えてくれる人がいい。

三木和尚は、この本の中で
「仏教では怒りの念を抱くことが1番悪いこと。悪い念はやがて自分に返ってきて、苦しまねばならない結果を生むことになるから」
と言う。

そういえば、今日も注意(しかる)を大きく越えて怒ってしまった。まだまだ未熟者だ。仏教についてももう少し、知りたくなってきた。

#読書感想文 #読書記録 #文春文庫 #怪談和尚の京都怪奇譚 #オカルト #仏教

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