うちのインコが迷子になりました
昨日、うちのインコが迷子になりました。
雛の頃から手塩にかけて育ててきたインコです。
インコは、迷子になった・・・というか、良い天気だったので、ケージを外において、ひなたぼっこをさせていると、ケージを開けて飛び立っていってしまいました。これまでそんなことは無かったので油断していましたが、カギもかけずにケージを外に出した私のミスです。
でも飛び立ちの瞬間、何か意を決したように、まっすぐ飛んでいってしまって。それはもう春の旅立ちのような意思を感じてしまい。そうだよなぁ、あんな狭いところに閉じ込められてたら嫌だったよなぁ。と、広い世界に飛び立っていったことを少し寂しく、でも応援したい気持ちもあり・・・・
本人ならぬ、本鳥の意思なら仕方がないのか、応援しよう・・・・
と一瞬思ったのですが、結局寂しくて、探しました。
だって、鳶とかに捕食されるかもしれないし。
うちのマンションの前にいつも座っているおばあさんに聞いてみました。
私「ちょうど今、こっちの方向に青いインコが飛んできませんでしたか?」
おばあさん「インコ?うーん飛んでこなかったと思うけど・・・飛んできたかなぁ・・・」
いや、そうですよね。そうですよね。私だってインコが空を飛んでいったかなんて気にして生きてないし、気にして生きていたとしても気づけないと思います。
うちのマンションの前がちょうど工事をしていて、警備をしているお姉さんに聞いてみた。
私「ちょうど今こっちの方向にインコが飛んできませんでしたか?」
お姉さん「インコですか?いなくなっちゃったんですか?どうだろう・・・ごめんなさいちょっとみてなかったかも・・・」
私「そうですよね、すみません。青いインコなんですけどもし見かけたら…」
お姉さん「うちもインコかってるんです。いなくなっちゃったの心配ですよね。。見ておきますね!」
私「ありがとうございます。ちょっと探してきます」
というわけでそこから2時間あまり。日が落ちるくらいまで探しても見つからず・・・戻ってきた我がマンションの屋上になんと、、、
鳶が何かを補食しているではないか・・・。
もしや・・・と思って、先ほどの警備のお姉さんに話しかけてみる。
私「あの、あれってなんか食べてますよね」
お姉さん「えーどうだろう。でも、あの鳶はいつもあそこにとまるんですよ」
私「そっか。じゃあなんか食べてるわけじゃなくて、ただ休んでるだけかもしれないですよね」
お姉さん「そう、だとおもいますよ」
私は夕方から仕事に行かねばならなかったので、一旦捜索は打ち切りにして、仕事に向かった。
移動中にTwitterで専用アカウントを作って、もし保護してくださった方がいたらご連絡が欲しいですとお願いした。Twitterの優しい方が、動物の迷子の掲示板があると教えてくれて、書き込みをした。
Twitterの別の優しい方が、警察に遺失物届けというのを出せば良いと教えてくれたので、仕事が終ったその足で、交番にいった。
23時近くになっていたので、警察の方は奥にいらっしゃった。
わざわざインターホンで呼んだ。
私「あの、すみません、鳥を逃がしてしまったのですが、鳥は届いていないですか??」
警察の人「鳥ですか、、、今日はちょっと、届いていないですね・・・」
私「あの、そうですよね、。あのできたら遺失物届けを出したいのですが」
警察の人「遺失物届けですか!えっとあの、ちょっと待って下さいね。そのもし見つかった場合に、クレジットカードとかですと、それがご本人様のものっていう確認が必要でして、でもあの鳥の場合ですと、その確認が難しいというかですね、、、、というかですね、正直僕もこれまで鳥の遺失物をお届けできたことがなくてですね・・・ちょっと望みは薄いかとおもうのですが、それでも良いですか?」
あれ結局ご本人様確認はええんかなと思いながら、「全然大丈夫です。あの、サンちゃんっていう名前なんですけど、サンちゃんってよんだらたまに返事します」とだけお伝えしておいた。
近くの人が保護してくれて、もし警察に持ち込まれたら連絡がくるらしい。
本鳥の意思による旅立ちだったとしても、割と人に慣れているので誰かの頭の上に着地している可能性は結構あると思う。
彼氏氏に悲しみのLINEを送ったら、ポスターをつくってくれた。明日早速、張りに行きたい。
先週は暖かかったのに、結構寒い夜だった。どこかで震えてないかな
暖かいところが大好きなインコなので、こたつと私のお腹の上で寝ちゃうんです。そうそう、インコ、名前はサンちゃんといいます。
去年の12月25日にペットショップで出逢ったので、サンタクロースのサンちゃんにしました。
先輩が夜明けと共に探したら見つかるかもと言うので、今日は6時に起きて捜索にでかけた。
でも、見つからなかった。
ランチ後にもう一度捜索した。
昨日の工事現場の警備のお姉さんに会って、まだ見つかってないんです・・・と悲しみを共有させてもらった。
その後、マンションの掲示板にポスターを貼らせてもらおうと印刷して、横断歩道を渡っていたときだった。
警備のお姉さんがものすごい勢いで私を呼んでいた・・・!
お姉さんは、のび太の赤点を見せびらかすジャイアンのように、一枚の紙を私に見せていた!コレ↓
インコを保護しました!!!!!!!
「連絡ください」の下には、電話番号が書いてあった。
お姉さんによると、さっきまだ見つからないんです・・・。っていう話をした直後に、いつも公園を1周お散歩しにくるおばあさんが通られたらしい。お姉さんはそのおばあさんと少しだけお話をする間柄だったらしく、
お姉さん「今ね、インコを逃がしちゃったっていう女の子(!)がインコを探してるっていって、来たんだけど、おばあちゃん青いインコみてないよね?」
おばあちゃん「インコ???私、今朝、インコを保護しましたっていう張り紙をみたよ!!」
お姉さん「それ!たぶん、そのインコです!その張り紙どこにあったんですか?」
おばあちゃん「うちのマンションの掲示板に貼ってあったのよ。とってくるわね」
というくだりがあったようで、お姉さんはそのおばあさんから受け取った張り紙を握りしめて私が通るのを今か今かと待ち構えてくれていたのだ。
お姉さん「コレ見て!絶対逃げちゃったインコちゃんじゃない??電話番号に一回かけてみたんだけど、お留守だったの。でもちゃんとかかったから!間違いないよ!!」
私「ええええほんまにうれしい、絶対うちのインコやわ。ありがとうございます!!!お姉さんの人脈のおかげやわ。ほんまにありがとうございます」
お姉さんは、張り紙に書いてある連絡先に自ら連絡までしてくれていた。
勢い余って、むっちゃお姉さんと仲良しになっていた。
お姉さんが日頃からおばあさんとコミュニケーションをとってくれていなかったら、きっと張り紙は見つかってない。
お姉さんの人脈と、おばあさんの行動に感謝しかない。
保護してくれた人はお留守のようだった。
そうだ。お姉さんとその保護してくれた人に何かお礼の品を買わなければ。
おばあさんにもお礼をしたいけど、わたしはそのおばあさんを知らないので、とりあえず茅ヶ崎で有名なアイスクリームショップ『プレンティーズ』に向かった。
警備のお姉さんと、いつ会えるか分からない保護してくれている人にお渡しするのは、もちろんアイスクリームではなく、そこに売っているワッフルにしようとおもった。
お姉さんはむちゃくちゃ喜んでくれた。とんでもないっす。
で、落ち着いて、保護してくれた人の張り紙をみて考えた。
これはもしかしたら、初老の男性かもしれない。。。
そう思うと、洋物のワッフルはお口にあわないかもしれない。
和菓子にしようとおもってスーパーにいくと、ちょうど新潟物産展がやっていた。
笹餅にしようかとおもったけど、粒あんとこしあんがあって、お好みでない方だったらどうしよう・・・おせんべいは固すぎるから食べれなかったらどうしよう・・・。
色々悩んで結局あられを買った。あられとワッフル。和と洋、両方お渡しすることにした。
まだ見ぬ、『保護してくれた人』に思いをはせていたら、
留守電をのこしていたそのお方から、着信がはいった!
保護してくれた人「あの、、、インコを保護した者ですが」
想像通り、初老の男性だった。
男性は隣の隣のマンションに暮らしているという。
男性「インコちゃん、元気ですよ!どちらですか?お届けに伺いますよ」
と言って下さったのですが申し訳なさすぎるんで、ケージをもってお邪魔させていただくことにした。
男性のお部屋の前にいくと、中からインコの鳴き声がする。
扉をあけると、そこに・・・
サンちゃんがいた。
男性は、昔買っていたであろうワンちゃんのゲージにサンちゃんを入れて、保護してくださっていた。
男性「昨日、6時くらいに夕日を見ようと思ってベランダに出たんだけど、天気が悪くて、あんまり見えないなぁと思って暫く立ってたの。結局夕陽は見れなかったんだけど。でも、代わりに鳥が頭にとまったんだよ」
男性は、頭にとまったどこぞの鳥を保護して下さり、水と、エサも買いに行って与えてくださっていた。更に・・・
男性「インコは寒いのが苦手でしょう?昨日は一晩中ホットカーペットをつけて暖かくしていたから元気だったよ」
サンちゃん、、、お主、、この寒空の下で凍えているかと心配しておったのに、いつもより暖かいところにいさせてもらっていたとは。。。中々の鳥じゃのう。そして、保護して下さった方、改めて良いお方すぎる。。。
男性「もし今日みつからなかったら、明日鳥かごも買いに行かなきゃと思っていたんだよ」
………いや、本当に、今日見つかって良かったです。
というわけで、昨日4時に飛び立ってしまい、6時に保護されたサンちゃんはわずか2時間の冒険だったことがわかりましたが、何も変わらずにご帰宅されました。
親切な男性に手厚い保護をされたおかげで、すこぶる元気です。
あたたかい世界でよかった。
今日は綺麗だったけど、昨日は夕陽があんまり綺麗じゃ無くてよかった。
みなさんありがとうございました。