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2年半の個別指導講師経験で学んだ相手のモチベーションを高める方法

どうも、お久しぶりです。ちゃんばーです。

先日、約2年半お世話になった個別指導のアルバイトを退職しました。せっかくなので、2年半の講師経験で学んだものをここに書き残しておこうと思います。「前提整理」の項で後述しますが、基本的に生徒のモチベーションを高める方法について書いてあります。
また、2023年3月初頭時点で思いつくことをひとまず書いています。思い出し次第追記するので、たまに覗き直していただければ幸いです。

この春から塾講師・個別指導講師・家庭教師などを始める方々はもちろん、お子さん・部下・後輩などなど、様々な相手と関わる方々の参考になれば幸いです。

前提整理

本題に入る前に、私が働いていた環境など、前提として把握しておいた方が本題が入ってきやすいであろう事項を挙げておきます。別にどうでもいいわという方はすっ飛ばしてください。

 ~環境編(3点)~

  • 担当科目について
    私が働いた教室では生徒の受講する科目に対して、科目ごとに担当講師がつくという体制でした。具体的には、私は基本的に英数国の3科目を担当していましたが、Aさんの英語・Bさんの数学・Cさんの英語/数学のように担当しており、Aさんの数学やBさんの国語はまた別の講師が担当するという形でした。

  • 講師構成について
    担当科目の状況に伴い、1人の生徒に対して複数人の講師が担当していました。それに加え、全生徒を管轄する社員1名がおり、合計すると1人の生徒に対して4,5人の大人がつくという形でした。少し人数は多いですが、複数人の先輩社員がつくメンター制度的なものと共通する部分はあるかもしれません。

  • 担当生徒について
    ここが難しい。なにせ生徒の情報はトップレベルの社外秘情報ですからね。私の恋愛遍歴くらいトップシークレットです。失笑が聞こえたな。
    気を取り直して、公開して問題なさそうな範囲で挙げると、
    ・入塾時、学校では中程度から低程度の成績
    ・生徒が個別指導塾に来るのはおよそ週1の頻度
    ・主に女子中高生
    これくらいでしょうか。


 ~方針編(1点)~

私の個別指導の方針は「生徒たちに自身で勉強する意識を持たせる」ことでした。

私自身が「少なくとも大学受験までは才能に勝る努力が存在する」という信念を持っていること、私自身がこの2月末で退職することを決めていたので担当生徒全員が受験を終えるまで面倒を見てあげられないこと、これらの2点がこの指導方針を取った背景です。


3年間で成功したモチベーション向上術

はい。本編です。3年間で実践したうち、成功したモチベーション向上術を授業前・授業中・授業後の3編に分けて挙げます。

いずれも理論で裏付けされたものというわけではなく、私のケースで偶然うまくいっただけである可能性も十二分にあるため、もしご利用される際は自己責任でよろしくお願いいたします。

また、「これはこういう理論で説明可能やで」ということがありましたら、コメントなどに残していただけると、参考にして下さる方の安心感が高まりますので助かります。

Part1. 授業前

  • 生徒との雑談を怠らない
    授業開始時刻よりも早い時間に生徒が来てくれた場合、私はなるべく生徒と雑談をしていました。なんならその日に私の授業が入っていない生徒でも暇してたら喋ってました。それは多分やりすぎです。生徒が課題の提出期限ギリギリで授業開始直前まで作業したいなどの例外はありますが、少なくとも私側の理由で生徒との雑談を怠ったことは一度もありません。

    これが効果的に働いたと感じている点が2点。
    ・授業内で使える例えを把握できる
    悲しいかな、5年とか下の世代になると共通の話題みたいなものが全然ないんですよね。「I-my-me-mine、まいんちゃんに引っ張られてmeを抜かさないように」とか言ってもポカーンですからね。悲しや。いつから流行のアップデートを止めてるんだって話ですけども。
    そんな中で共通の話題があると、授業内での例えで使いやすいんですよ。ディズニーが好きな子には「huntは『狩る』というよりも『探す』を中心に覚えよう。プーさんのハニーハントのイメージで。」とかいうと絶対忘れないですからね。

    生徒からの印象を向上させられる
    話題が共通しないとはいえ、シンプルに喋る回数が多い方が印象はいいと思うんですよね。
    たしか「単純接触効果」、これは私も聞いたことあります。
    印象が良いからってどうだという話ではあるのですが、嫌いな先生から聞く授業よりも印象が良い先生から聞く授業の方が話が入ってくると思うんですよね。少なくとも学生時代の私はそうでした。

Part2. 授業中

  • 生徒への文句は期待で包む
    文句というのは少し語弊がありますが、生徒に苦言を呈したくなる場面はおそらく全個別指導講師が経験しているのではないでしょうか。
    例えば、個別指導をしている中でテンションが下がる事案、「こんなんもできないんかい」案件、「なんでこの量・負荷の宿題もやってこないんだよ」案件、そして「これ前回の授業でやったとこやないかい」案件。
    ただ、それをそのまま表現するのは御法度です。生徒のモチベーションを下げるだけでなく、パワハラで大問題に発展する危険性すら高い発言たちですから。

    これに対する対応として、「文句は心の内に収めて顔は笑顔を保つ」がありますが、これでは生徒の成長につながりにくく、講師としても毎授業ストレスをため続けることになりかねません。

    苦言を呈したくなる場面を生徒の成長へとつなげる工夫が「文句を期待で包む」ことです。具体的には「これ前回の授業でやったとこやないかい」案件へは
    「この考え方は超重要項目って前回の授業で言ったよね、とりあえず今日はもう1回解説するけど、Aさんなら2回解説すれば覚えられると信じてるから次回以降解説が必要ないように今回で完全に覚えてね」と生徒への期待や信頼の言葉を付け加えることで、今回で必ず覚えるという生徒のモチベーションを刺激できました。

Part3. 授業後

  • 生徒への評価はまず自分以外から伝えてもらう
    個人的に最もモチベーションに貢献したと実感しているのがこれです。
    特にポジティブな評価は、私から伝えるよりも先に教室の社員の方や生徒の親御さんなどから伝えてもらった方が生徒の自信やモチベーションにつながりやすかったと感じています。

 例えとして、文化祭前週あたりを想像してください。

パターンA:隣のクラスの異性に突然「文化祭一緒に回らない?」と伝えられる。
パターンB:同じ部活で隣のクラスの友達に「うちのクラスのA子/A太郎、文化祭お前と回りたいらしいぞ」と伝えられ、その後本人から誘われる。

 翌週の文化祭へのモチベーションが高まるのはどちらでしょうか?
 おそらく後者だと思います。瞬間最大風速は前者かもしれませんが。
 なお中高男子校の私にこんな青春は存在しないので、全て妄想ですが。

 悲しくなったので個別指導の話に戻しますが、勉強は瞬間最大モチベーションというよりも高いモチベーションを維持し続ける方が重要なので、パターンBの方が成績向上につながりやすいはずです。

  勉強の直接の相手である私ではなく、それを離れたところから管轄する社員の方や、直接勉強を教えるわけではない親御さんなどから褒めてもらうことで、パターンBと同じ状態を作り、生徒のモチベーションを高められたと分析しています。親御さんに関しては思春期の問題などがあるのでケースバイケースでしたが。

終わりに

どうやって締めましょうか。note書くの久々すぎて忘れました。

うーん。では、2年半お世話になったバイト先への感謝を終わりの言葉とさせていただきます。関係者が読んでいる可能性ゼロですけどね。

私にとって最高のバイト先でした。
別の塾でアルバイトをしている友人たちが各バイト先への不満を口にする中で一切の不満なく働けたのは、ひとえに素晴らしい環境を作ってくれた社員さん、共に働くのが楽しみになる最高の同僚たち、こんな東大崩れ私大生の授業を熱心に受けてくれた素直な生徒のみんなのおかげです。
おかげで2年半も教室に在籍し、気づけば大学生講師一番の古株になっていました。飽き性の私がこんなに続くなんて皆さんのおかげなくては間違いなく叶わないことですし、ここに書いた学びも得られなかったはずです。
そんな素晴らしい皆さんには必ず輝かしい未来が広がっていると信じています。
そんな輝かしい未来のどこかでまた出会えることを祈って、終わりの言葉とさせていただきます。

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