#1 傷ついた私が、歩み始めた新しい世界
「障がい者雇用を検討したら?」
その一言が、私の人生を大きく変えるきっかけになりました。
私はADHDを抱えています。これまで何度も職場で叱られ、不安に押しつぶされそうになり、そのたびにうつ病を発症しました。指では数えきれないほどの挫折を経験し、自分を責め続ける日々でした。
みなさん、こんにちは。
私はChanaです。
今いるのは、いつもの主治医の診察室。目の前には、冷静に話を聞いてくれる先生がいます。実は私、コロナの後遺症で二つの病気を発症しました。
一つは寛解の可能性があるもの。
そしてもう一つは、一生付き合っていく病気です。
その病気を受け入れることが、私の新たなスタート地点でした。
進むべき道が見えない中で
傷病手当が切れる日が迫る中、私はこれからどう生きていくべきか悩んでいました。独学でWebデザインを学んでいましたが、オフィスワーク未経験という壁が立ちはだかっていました。
そんな時、主治医が提案してくれたのが「就労移行支援」。
「とりあえず就労移行支援に通って、障がい者雇用を目指してみたらどうだろう?」
その提案が、当時の私にとって唯一の選択肢でした。
周囲からの無神経な言葉
障がいが発覚してから、何度も心をえぐるような言葉をかけられました。
「いいよね、障がい者ならいろんなサポートが受けられるじゃん。」
「全然障がい者に見えないけど、何がそんなに困難なの?」
「あなたは障がい者じゃないよ。」
これらの言葉にどれだけ傷ついたか、誰にも伝えられませんでした。それでも、それが私の現実です。そして、その現実と向き合う覚悟を決めるしかありませんでした。
見えない障がいの孤独
特にADHDのような目に見えない障がいを抱えていると、周囲の無理解がより深刻です。
私自身、コロナの後遺症が発覚するまで、職場ではこんな言葉を浴びせられてきました。
「でも、普通に立っているし、外見は何も変わってないよね?」
その無神経さに心が折れそうになり、何度もこう叫びたくなりました。
「血でも吐かなければ、わからないんですか?」
でも、その一言を飲み込んだ時、私が感じたのは深い孤独でした。誰にも理解されない、自分だけが異質な場所にいるという感覚。その沈黙が、私をさらに追い詰めました。
それでも、前に進む
傷つくことは怖い。だけど、私にはもう後がない。
「障がい者雇用を検討する」という選択肢は、私にとって人生を再構築するための第一歩だったのです。
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