切り株ラプソディ
切り株っていうのは「ちょっとひと休み」にちょうどいい。座ると“ずしんどしん”という気持ちになり、地球の重力を感じる。
目を瞑ってお尻に意識を向けると、大地から水と栄養をぎゅんぎゅん吸い上げている気分。
今日も切り株でひとやすみ。
木々に囲まれたこの場所は緑が濃くて涼しく、こうやって見ると緑にもいろんな緑があるのだなーと思う。
風がそよぐと枝葉がゆれて、木漏れ日がいくつも落ちてくる。
この切り株にも、めいっぱい枝葉を広げていた時代があったのだと思うと、なんだか感銘深い気持ち。
たとえば虫が住みついてたり、キノコが生えてたり、あらたな芽が出ていたり。そういった切り株に出会うと、木の役目から解かれた先の、あらたな可能性みたいなものを感じる。
ひそやかで確かな生き物たちの気配。土の下に広がる細胞の呼吸とうごめき。切り株ラプソディ。
The world around you is not what it seems.
あなたの周りの世界は、見たままのものとは限らない。
とは誰の言葉だったかしら。
わたしが切り株を偏愛する理由、それはきっと目に見えないものの力をこっそり信じているからなのかもしれない。
下の写真は2020年夏の切り株ハント記録@東京
切り株はわたしにとって、散歩がくれるギフトでもありセレンディピティ。次はどこで会えるかな。
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