【ツレヅレ #2】 わたしの誕生日
今日、53歳の誕生日を迎えました。
以前は、たくさんの方々にお祝いをしてもらったり、特別な時間を過ごすことを、「素晴らしい誕生日の過ごし方」と思っていたところがありました。
そういう年はなんだか誇らしげで、そうでない年は寂しさを覆い隠すようにしていたかもしれません。
でも、そういう誕生日には価値があって、そうでない誕生日には価値がないかといえば、そうは言えないし、非日常的に過ごすことが誕生日の正しい過ごし方とも言えない、というごく当たり前のことに気づいたのは、ここ数年のことです。
年に一度の自分の誕生日。そろそろ、さすがに折り返しは過ぎているだろうと思われる年齢であります。
この世に生まれてこれたことを、両親とご先祖さまに感謝し、共に生きてきた家族に感謝します。一方で、「誕生日だけでなくて、毎日感謝しようよ。」と呟く自分もおります。
でも、もっと本質的にいえば、感謝できるのが良い誕生日というわけでもなく、ただ、誕生日を迎えたというだけのこと。
何かと感情や理屈をのせたくなるのが人情っていうもんだけど、ただ淡々と流れる時を過ごしていくのも悪くないんじゃないかとも思えるようになったのは、やはり年を重ねてきた効能でしょうか。
人々や社会が提案する「価値観」から一歩離れてみる時間。そういうのも大切にしてみるのもいいんじゃないかな…と。
「なんの値付けもしない時間。」
これが、私から私への誕生日プレゼント。
(写真は、53歳で最初のハンドドリップ。毎朝やっていることだけど、今日のこの時間は、この時だけなんだよね。)