記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

『スオミの話をしよう』

三連休に見てきました三谷幸喜監督最新作『スオミの話をしよう』。
前作『記憶にございません!』から5年!?早すぎない!?2年前くらいじゃなかった!?とここ5年が記憶にございません状態ではございましたが、大衆娯楽作品としてやっぱり面白いな〜との感想。最初はnoteを書く気がなかったのですが、一点だけ心に留めておきたくない点があったので書きます。
個人的な感想としては笑って泣ける前作のほうが好きでした。あと、ここ5年のあいだに鎌倉殿の13人(大好き)も手掛けてたのでおお忙しですよね、監督……。

以下ネタバレ含みます

気になったのが、最後スオミと5人の元(現)夫たちがやり取りをするシーンですね。
それぞれの夫からの質問に対しては、それぞれ付き合っていた頃のスオミとして、長澤まさみは答えていきます。
つまり、魚山さんに対しては気が強く口も悪い。十勝さん相手はバリキャリ風、宇賀さん相手は中国語、草野さん相手には小さな声でおどおどと、寒川さん相手には立派なレディ風に。
最初は質問者に合わせて答えていたスオミですが、途中から自分から話していくようになっていきます。
草野さんからの質問に、魚山さんに向かって暴言を吐く、というふうに。
魚山さんは途中、「女の子を一面的でしか見られない(意訳)」といったことをしきりに言うのですが、まさに終盤で回収されていきます。

このシーンは一体何を表現しているか?
そのままかもしれませんが、自分とは何か?自分のキャラクターとは?素の自分とは何なのか?です。
彼女は魚山さんに向かって話すとき、必ず手を使って髪の毛を二つ結びにします。
スオミは私はこういうキャラクターで、こういうキャラクターはこういう格好をしてなければ出せないって自分の中でテンプレ化してしまっています。
わ、これ面白いな〜って思いました。
家族といるときの私、友達といるときの私、恋人といるときの私、一人でいるときの私、すべて同じ私なのに言動はちょっとずつ変わってきます。
恋人が好きそうな服着たり、流行りの服着たり、家族の前だからダル着でいっか〜だったり。人に見せる一面と見せない一面、そしてその時の格好って意識せずとも自分で決めてしまっているかもしれないと思いました。

5人の夫たちの前で、多角的な自分を見せなければならなかったスオミ。五角形?六角形?それでもスオミはまだ自分らしさを見つけられず、小磯と結婚します。自分らしさって果たしてなんなんでしょうか?私からみたあの子は果たして私が思ってるあの子なのか、はたまた他の人から見たら全く違う子なのか、シンプルだけど忘れがちなことをテーマとしてコメディちっくに描いた映画でしたね!

最後に

コメディ要素は面白いんだけど2時間弱での群像劇はやっぱり無理がある!って思ってしまった〜頭空っぽにして観たい映画でした!宮澤エマ最高〜!!

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集