誕生日に寄せて名前の由来
今日は私の39回目の誕生日だ。
母は朝5時ころから陣痛が始まり、8時23分に私は産声を上げた。
父にとっては待望の女の子。
電気工事士だった父は、私の誕生を電柱の上で聞いたそうだ。
その時の電柱を今でもはっきりと覚えていると生前よく話してくれた。
「お前が生まれてくれて、花がパッと咲いたんだよ。本当だよ」
そんなメールをくれた。
両親を亡くしての初めての誕生日。
色んな意味で感慨深い。
もっと感謝を伝えたかったな。
もっと色んな話がしたかったな。
もっと一緒に生きたかったな。
きっと私の誕生日を両親ともに祝ってくれていることだろう。
小学校の頃、宿題で名前の由来について調べてくるというのがあった。
母親に聞いたら、
「可愛いからよ!」
と、ただそれだけ。
まさかの返答にずっこけた。
深い意味はないらしい。
父親に聞いても同様。
意味ないんかい!と多少の憤りはあったが、ないものはしょうがないと諦めの気持ちとちょっとだけ傷ついた自分もいた。
最近読んだ宇宙兄弟の登場人物のせりかの名前の由来も、私と似た感じだった。
でも、せりかのお父さんが
「生まれたばかりの君を抱き上げた瞬間、セリカって呼びたくなったんだよ」
と話したシーンで、うちの両親も同じような気持ちだったのかなと感じた。
漢字の意味とか、字画とか、込めた思いとか、それぞれ色んな思いを込めて親は命名すると思うんだけど、
「そう呼びたくなった」
って、すごくダイレクトで感覚的で、素敵だなと思う。
言霊に近いのかな。
このエピソードを見て、自分の名前、もっと好きになった。
命名って、まさに命の呼び名だ。
私のなかの命。
こうやって存在していることそのものに感謝。
いつもありがとう。
お父さん、お母さん、大好きだよ。