文法は大事か?
ときどきSNSでも論争が起きる、「文法は大事か」論争。。。 私の考えをご紹介したいと思います。
とある日本語教育界の重鎮先生が教えて下さった言葉が好きです。
「文法とは、相手に負担をかけないためのマナーである。」(原文のママではないかも、Nやま先生、お許しを!)
文法とは相手に負担をかけないためのマナー
今回は、コミュニケーション、特に話し言葉のことを念頭に書いてみます。
基本、「わかり合おう!」と思っている相手となら、相手の言葉がたどたどしくても、一生懸命理解しようとするでしょう?
親しい外国人の不完全な日本語とか、まだ幼い子供の言葉とか。
その時に、文法が本当にめちゃくちゃだと、理解しようと努力する方にとても負担がかかるわけです。
日本語を例に感じてみよう!
例えば日本語学習中の人を想像してみてください。特に英語話者の場合、日本語の助詞(てにをは 等)がとても苦手です。
そんな時、
①太郎は花子が好き。
②太郎を花子は好き。
この二つの文、日本人なら意味が反対なことはすぐわかります。でも英語学習者にとっては、
太郎( )花子( )好き。
という文で、助詞をちょーっと間違えただけ。このくらい、言い間違えてもいいでしょう?
という感じになるわけです。
日本語は、単語+助詞 がセットになって、順番を入れ替えてもOKな言葉。
太郎は花子が好きです。
花子が好きです、太郎は。
好きです、太郎は、花子が。
花子が、太郎は好きです。
ね?
ところが、英語は語順が大事な言語なのです。だから、①と②の意味の違いがそんなことになるなんて! という感覚です。
この、【日本語は単語と助詞がセットになって、パーツの入れ替えがOK】
【英語は語順が大事】というのも、それぞれの文法なわけです。これを知っているか知らないか、注意しているか注意していないかは大きな差になるわけです。
文法は、後付けのルールみたいなもの
最後に、これをお伝えしたいです。
自分の母語は、例えばこれを読んでいる多くの方にとっては、日本語は文法なんか知らなくても話せるもの、ではないでしょうか。
文法は、後から勉強する人が、効率よく学ぶための公式、みたいなものだと思っています。
×文法があって、言語がある
のではなく
〇言語があって、それを効率よく説明するために後付けで考えたのが文法
だと私は思っています。だから例外も多い。
でも、そう考えると、あぁ!効率よく覚えるためのものなんだ。じゃあ効率よく覚えてやれ! とできると思うんですよね。
私のレッスンでは、そんなことを考えながら文法のお話もしています。
私に関わる全ての人に元気と勇気を!
そしてその人の変化を有形無形で応援していきます!!!
英語へのハードルを下げちゃいましょう!
ちか (2024.1.7)