第8回だれ一人取り残さない防災研究会(ゲスト:スマートサプライビジョン矢崎淳一さん)
みなさんこんにちは。チャレコミ防災チームの瀬沼です。
今回は2022年12月19日(月)に開催した第8回の勉強会の様子をお届けしたいと思います。
東日本大震災をきっかけに、「自分たちにできることを」と、被災地で必要とされている物資とそれを支援したい人たちを繋ぐ仕組みであるスマートサプライビジョンを運営されている矢崎淳一さんにお話を頂きました。
今回お話しいただいた経緯
矢崎さんはもともと研究会立ち上げ当初から参加していただいているいわば初期メンバーでもあるのですが、今回矢崎さんにお話を依頼したのは、メンバーも増え、改めて災害が起こったときに活用できる手段を一つでも多く共有したいと思ったからでした。今年も各地で様々な災害が起き、十分な対策ができたというかたもいれば、そうでなかったかたもいらっしゃったと思います。そんな中で、困ったときに頼れる仕組みや相手を増やすことは今回の研究会の目的の一つでもあり、改めて、矢崎さんの取り組みをお伺いすることにしたのでした。
「必要な人に必要な支援を必要な分だけ」
みなさんは、実際に被害を受けた被災地のニュースなどを見て、「何かしたいけれど、実際何が必要なんだろう?」「全員分は送れないけれど、少しだけでも支援したい」。そう思ったことはありませんか?
しかし、被災地の状況は刻一刻と変化し、しかもその地域に住んでいる一人一人は小さいお子さんもいれば、お年寄りの方、妊婦さん、子育て中の方、などなど様々な状況をかかえています。
そんなとき、一人一人の「困っている」と、私たちの「助けたい」の気持ちを繋ぐ仕組みがスマートサプライです。
スマートサプライには被災地で困っているニーズが事細かに記録されており、リアルタイムでそれがWEBサイト上に掲載されています。
そして私たちは支援したい!という気持ちを「本当に必要とされている物資」というかたちで確実に届けることができるのです。
地域としてどのようにこの仕組みを生かす?
当日は、台風15号豪雨被害を受けた静岡県内でスマートサプライビジョンを活用した支援を行っていた支援者の方々にもご参加いただきました。
スマートサプライはAmazonほしいものリストの仕組みを利用しているため、社会福祉協議会として、被災後からどのようにスマートサプライの仕組みを活用したのか?誰がニーズを調査して、誰が商品の掲載を行ったのか?大変さと簡単さ、など当時の状況や運用についてもお話しいただきました。
今回も社会福祉協議会の方々は現場のニーズ調査を行い、もともと民間企業でマーケティングなどを行っていた方がスマートサプライビジョンへの商品登録などを行うなど、役割分担をしながら進められていたことが印象的でした。
スマートサプライビジョンのような新しい仕組みはなかなか導入のハードルが高く感じてしまいますが、支援は一人ではできない。余力をチームで持って置き、つねにアンテナ高くいろいろな方法を模索しておくことがいざというときのためには必要。という言葉がとても印象的でした。
次回の研究会
次回の研究会は、2023年1月16日(月)16:00~17:30に開催予定です。
国土交通省/UR都市機構の大水敏弘さんにお越しいただき、東京などの都市部での大規模災害のリスクについて、みなさんとご一緒に考えられればと思っています。大水さんご自身はこれまでも岩手や長崎・沖縄など様々な地域でまちづくりを実践してきている方でもありますので、都市と地域の関係性を考える機会にもできればと思います。
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「だれ一人取り残さない」防災研究会とは…
①災害が起こったときには日常からのつながりが重要になる。そのために、日常から学びあい、つながりをつくること。
②研究会に参加するそれぞれの主体が自分たちの防災・災害支援に対しての実験を相談したり実際にやってみたりする機会にすること。
を目的に毎月第3月曜日(祝日の場合は翌日)に研究会を開催しています。ご関心のある方は以下のフォームからお問合せください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdBa7sljKtAXvjGJp9VvAgICc9rc2E1iC6JGmUZiWTNoRIUjg/viewform
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