漢方の考えを学ぶ『「陰虚」という症状』

漢方で「陰虚」という症状がありますが、どういうことが「陰虚」なのかご存じですか?

漢方では、全てのものは『陰と陽』で構成されていると考えます。
身体の中を流れている、『気』『血』『水』も陰と陽で分類でき、
『陽』は軽くて上に上がる性質の『気』
『陰』は重くて下に下がる性質の『血』と『水』
ということになります。

『血と水』は液体なので『陰液』ともいいます。
この『陰液』が不足する(虚する)ことが『陰虚』状態です。

『陰虚』症状になると

身体は陰と陽のバランスが取れていると健康でいられるのです。
陰が足りなくなると、相対的に陽が強くなりますから、ほてり、のぼせなどの熱症状が出てきます。
女性の更年期の症状もこのような状態といえます。

漢方用語を学ぶと、陰虚は水不足、と説明されることも多いですが、
水は血の材料でもありますので、水の不足(津虚という)と血不足(血虚)、又精虚という腎の精が不足することは一体であると考えた方がわかりやすいです。

『陰虚』の原因と症状

原因は、寝不足、過労、慢性の病気、食事・生活の乱れなどです。
陰は夜の陰の時間に作られますから、寝不足が続くと、陰虚になり、身体の冷却機能不足から、ほてり、皮膚の乾燥、体内の乾燥が進みます。
血不足も加速して、目が乾燥したり、髪の毛がぱさぱさしたりという症状が起こります。
そのほか、口が乾く、唇が渇く、便秘、尿量現象、空咳、寝汗、などがあります。

身体全体の熱量が上がるというよりも、冷却機能低下による『熱』なので、顔全体ではなく、頬だけが赤い、というような症状も特徴です。

舌でわかる『陰虚』

舌を出して見てください。
白い苔がなく、赤い舌。舌の上に切れ目がある(裂紋)のは陰虚のサインです。

陰の季節の今、『腎』気を付ける!

陰の季節は陰がつくれなくなりがちな季節でもあります。
特に陰虚に属する『精虚』は腎機能の低下によっても起こります。
『腎』は水分代謝をしているので、腎を元気にすることで、『陰液が満たされて巡る』ことに繋がります。

冬といえば、『腎養生』の季節。腎は身体の陰陽バランスを調えています。
冷やさず、腎養生のための、薬膳茶、食事、場合によっては漢方薬でケアをしてあげたいですね。

陰を養う、薬膳茶・薬膳・漢方

【薬膳茶】◆枸杞子 ◆黄精 ◆艾葉 ◆百合 ◆杜仲葉

【食事】◆ゆり根 ◆すっぽん ◆貝類 ◆蓮根 ◆豆腐 ◆豚肉 ◆甘味と酸味の食事 ◆黒ゴマ ◆レバー 

✖辛いもの

【漢方薬】◆滋陰降火湯 ◆六味地黄丸 ◆八味地黄丸


陰の季節真っ只中、陰のトラブルが増えています!
尿トラブル、膀胱炎、尿結石、腎結石、前立腺肥大、痔・・・・・
いわゆる陰部に位置するところの不調です。

腎養生を考えた生活を送っていただきたいです。

この内容をポッドキャストで配信しています。
よろしかったら聴いてください(^^)/

自分にはどんな薬膳茶が合っているのか、現在の体質はどうなのか、など、気になることがある方、体質改善したい方、カウンセリングもご用意しています。
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上級漢方養生士、医薬品販売業者、登録販売者、生態生薬研究会会員 
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