航海薄明
青と赤が
はじめて繋がる時間に
ひんやりしたおでこを
きみの頬にくっつけてみる
この朝とおなじように
少しだけかなしい
この気持ちはきみのもの?
ちょっぴりも動かないで
心だけを繋いで
紫になる
艶めいた肌に
痕をつけたら
終わってしまうんだ
薄暗いままで
陽の光も見えないままで
だから声はきこえない
きみとぼくの
この世界への代償
だから世界は美しい
きみのぼくの
この世界への代償
地平線の下でふたり
十字架をにぎりしめて
茶埜子尋子
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