SNSのrawデータを蓄積するときのコツ
前回のnoteでは、SNS運用でのレポーティングにQuery関数がおすすめとご紹介しました。
「一気に5万RTまでいくようなキャンペーン投稿を除外し、1年間のエンゲージメント推移を見たい」ときや、「動画を使った投稿だけの各指標を6か月間で比較したい」と思ったときに、Query関数を使えば一発で数字が出せます。
ですがそのためには、条件を組めるようにrawデータからきちんと作り込んでおく必要があります。
今回はその土台となるrawデータについて、「こうためておくと後々便利」というポイントを5つご紹介したいと思います。
なお今回はTwitterアナリティクスから落としたrawデータを例に挙げていますが、FacebookやInstagramでも同様です。
①Googleスプレッドシートを使う
何度目やねん、となりますが、本当にGoogleスプレッドシートがおすすめです。Query関数がたたける以外にもこんなメリットが...!
過去投稿をさがしやすい
例えば「去年、梅雨っぽい投稿何かしていなかったかな~」と思ったとき。
「梅雨」や「雨」などで検索すると、ツイート本文が引っ掛かります。rawデータでは隣に投稿URLの列(この場合G列)があるので、すぐ投稿ページを開けます。
似たような投稿を過去していないか、ぱぱっと探して比較できるのは個人的にもかなり便利だと思います。
②投稿手法がわかる列を作っておく
例えば「動画」を使った投稿と、「画像」を使った投稿で、いいねやRT、メディア再生数などがどれくらい違うのか比較したいとします。
rawデータには投稿手法を判別できる列がないため、アナログで一つずつ記入しておく必要があります。
Query関数で出す命令のイメージとしては
「投稿手法の列が "動画投稿" になっている投稿だけを表示してね」みたいな感じです。ほかにも
「投稿手法のカテゴリごとに、いいねやRTの平均値を出してね」
といった命令も出すことができます。
注意点
複数人で作業する場合に、「動画投稿」と書いたり「動画」と書いたりして記入する人によって表記ゆれがあると、条件をつくるときにだいぶ面倒になります・・・。
そこでプルダウンにある内容しか選択できないように、スプレッドシートを設定しておくとより運用しやすいと思います!
③投稿の種類がわかる列を作っておく
「キャンペーン」や「誰かへのコメント返信」など、条件として含めたり除外したりしながら数値を出したいカテゴリを想定して、記入しておくのがおすすめです。
Query関数のイメージとしては、
「この列が "キャンペーン" になっていたら、その投稿は除外して計算してね」みたいな感じです。
これによって5万RTもいくようなキャンペーン投稿を除外しながら、日々の運用だけでどれくらいのパフォーマンスが果たせているのかが見えてくるようになります。
キャンペーンを含んだ数値と、含んでいない数値を比較するだけでも、見えてくるアカウントのパフォーマンスがもっと正確になると思います。
この列も②と同様に、表記がバラバラだとQuery関数で条件を組むときに面倒なので、プルダウンで表記ゆれがないように設定しておくとよいと思います◎
④商品、サービス名がわかる列を作っておく
例えばサントリーさんのアカウント(@suntory)だったら「ビール」「ハイボール」「お茶」などのカテゴリになると思いますし、
もっと細かくカテゴライズするなら「角ハイボール」「トリスハイボール」になると思います(喉乾いてきた)
これはどれだけ細分化して数値を見たいのか、運用方針によって使い分ければ大丈夫だと思います。
Query関数では「商品のカテゴリごとにエンゲージメントを算出してね」という指示になるので、どれだけカテゴリがあっても問題ないです◎
もちろん「商品名の列が "角ハイボール" になっていて、動画を使っている投稿だけのRT平均値を出してね」といった決め打ちの命令も出せます!
⑤最後に、②③④を記入するの面倒くさくない?と思った方へ
私も②③④の記入を一度に記入するのは、本当に面倒くさいです。笑
なので、日々の運用カレンダーで書きだめしておくのが一番負担が少ないやり方だと思います。
下の画像のように日々の運用で記入しておいて、レポート作業のときにrawデータへコピペするだけにしておくと、だいぶ楽だと思います。
ちなみに「プルダウン」で入力規則を固めておいたほうが効率的とお話ししましたが、私は運用カレンダーの時点で表記ゆれがないようにプルダウンを採用しています。
終わりに
ここまで記事を読んでくださりありがとうございました。
読んでいただいた方はうっすらお気づきかと思いますが、他に設定したい条件があればrawシートに列を足して記入しておくだけで、うまいことQuery関数で条件を組むことができます。
Query関数の条件はほとんど数の制限がないので、よほど処理が重くならない限りはカスタムし放題です。
次回は、今回つくった「投稿手法」「投稿の種類」「商品」が実際どのような関数になるのかをご紹介しますので、ぜひお楽しみに。