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#ゲーム制作徒然「『モンスタークリッパー』企画書と整理」

#ゲーム制作徒然
どうも、死に急ぐ生命の果実です。

みなさん、ゲーム作ってますか?

え、作ってない。

まぁ、そういう方もたくさんおられますでしょう。
自分はというと、仕事にしろ趣味にしろ、ゲームを作るということには何かと縁があります。
自分が作ったものでひとが楽しそうに遊んでくれるのを見ると、なかなか感慨深いものがあります。

さて、以前少しだけ同人のボードゲーム企画について記事で触れました。

今回も企画書に注釈を入れながら、思考の整理をしていきたいと思います。
あわよくばモチベーションが再び湧いてくることを願って。

ざっくり以下のような構成でお話をできればと考えております。


ゲームの概要

企画書1ページ目

表紙。
表紙は主に読んでもらう意欲を喚起するためなので、そんなに情報量を多くしてはいけない。……というわけで、セオリー通りタイトル・プレイ時間・プレイ人数・対象年齢などを記載している。
まあ、ゲームのパッケージに書かれているようなインフォメーションをまとめるイメージだ。

「モンスタークリッパー」というタイトルは、ゲームのメインギミックが「クリップ(詳しくいえばダブルクリップと呼ばれるもの)」を使用していることに起因する。詳細は後述する。

ダブルクリップ。はさむとそこそこ痛い。

タイトルの『モンスター』は正直適当につけた。
クリップで弾(ジェムと呼ぶことにする)を弾いて飛ばすアクションゲームだ。

イントロダクション

企画書2ページ目

ゲームにおいて、世界観や雰囲気は、時としてメインシステムやギミックより重要なことはままある。

今回は某ポケモンのように「特殊なアイテムでモンスターを捕まえて仲間にし、迫りくる宇宙人に立ち向かう」というベタな世界観としてみた。
前回「これが筆者の考えているオサレである」と啖呵を切った上でスベったので、今回は若干の逃げ腰である。

イントロダクション

前回の記事も添えておく。お暇な方だけ見ていただければよろしい。

本題に入る前にイントロダクションを挟むことで、読み手の中でイメージが膨らみ、企画書に目を通すモチベーションとなってもらうのが2ページ目の存在意義である。

メインギミックの紹介

企画書3ページ目

本来ならば、ここにはコンセプトの紹介を挟みたいところではある。
が、今回はあえて定石を外し、「メインギミックの紹介」とした。

先にも記述したが、企画書は常に「読み手は飽きている」「この先は読んでもらえないかもしれない」と思いながら構成すべきである。
故に、キャッチーで目を引く要素は最大限早めに出すのが定石である。
今回はアクションゲームのかなめとなるギミックなので、先に紹介した。

企画書構成の考え方

なお「クリップでジェムを弾く」アイディアは、ただの思い付きだ。
試しに遊んでみたら意外と面白そうだったので採用した。
せっかくなので、全体的に「クリップ」をモチーフにすることを決めた。
タイトルの「クリッパー」は「映像などの切り抜き(キャプチャー的なニュアンス)」と掛けたつもりである。
なお、背景に散らしてあるオブジェクトは厳密には「洗濯ばさみ」だが、深く追及はしないでいただきたい。

タイトル回収

コンセプト

企画書4ページ目

コンセプトである。
正直なところ、今回は「遊びとしておもしろいのでは?」という提案がスタート地点なため、コンセプトはやや後付けである。
が、企画書において語るべき本質として「コンセプト」「ターゲット」には触れておかねばならないだろう。

コンセプト

よく「ゲームの核」などと呼ばれる。
ひとによって定義はあいまいだが、筆者の場合は「このゲームでどんな体験をさせたいか」、ひいては「このゲームによって、どんな感情を想起させたいか」を言語化して据えることが多い。
ゲームのおもしろさとは、言ってしまえば「プレイヤーの感情をどうコントロールするか」である。
「なにによって」「どのようにコントロールするのか」。
これがイコールコンセプトだと考えていただいて差し支えないと思う。

今回は「身の回りのものでも新鮮な遊びができる驚き」をコンセプトとした。

コンセプト

ターゲット

コンセプトは尖ってなんぼだ。
尖っていなければ刺さらない。
丸くなるな、星になれ。

コンセプトがいかに斬新で優れていたものであっても、尖れば尖るほど万人にはウケづらくなる。それが商業の摂理だ。
そういう意味で、「このターゲット層をこのコンセプトで刺しにいきます」「このコンセプトならこのターゲット層に刺さります」と、セットで明示する必要がある。
ここがカッチリ決まると、ターゲットに合わせてゲームのビジュアルやテイストなどが調整しやすくなる。マーケティング的にも、ここで固めておくのがよいだろう。

ターゲットは遊びに飢えている小学生とした。
スーパーカー消しゴムの何匹目かの土壌を狙うのだ。
これをきっかけに、遊びの創作が流行ってほしいことを夢見る。

ターゲット

ルール

企画書5ページ目
企画書6ページ目
企画書7ページ目
企画書8ページ目

ここまできて、ようやくゲーム本編の説明に入ることができる。
が、企画書においてゲーム本編の説明は必ずしも重要ではない。
商業ベースの企画において重要なのは、結局のところ「どんなターゲット層に対して、どのようなゲームを作り、どのように売ったら売れるのか」だ。
実は重要なのは3ページ目で記載した「コンセプト」と「ターゲット」であり、それ以降は補足資料であることも多い。

とはいえ、今回はアマチュアのゲームだ。
遊びとして魅力的かどうか、遊びとして成立するかどうかも、ここで少し触れておいて損はないだろう。
内容に関しては上に掲載した画像と重複するため、細かい説明は省く。

一言補足するならば、「Them(彼ら)」は、映画の「正体不明 THEM -ゼム-」や「ゼイリブ」の影響を受けているのと、あとは「ゼムクリップ」とのダジャレである。

伏線回収
ゼムクリップ

その他

課題

ここまでくると、あとは検討中のルール……こんなこと考えてますよのメモ書きだ。
今回はルールの処理に迷っているところもあったため、併せて記載しておいた。

調整点やアイディアのメモ書き

さて。ここまでつらつらと弊企画書を載せてきた。
最後にそれをメモ書きとして残し、本記事のまとめとしたい。

・世界観や雰囲気は○
・カードは6×6=36枚をベースに、あとは内訳を検討。
・弾が結構な勢いで飛ぶので、広さが十分とれる枚数としたい。
・ジェムの素材を検討。
・最初は裏表のある丸っこい柔らかいもので、イヤーパッドなどを考えていたが、裏表の概念はなくなったので敢えて選択する必要はなくなった。
・大きめの角ばったビーズか、手芸用の毛玉が有力である。
・得点のバランス……うーむ。

課題検討

ダウンロード

興味のある方向けに、pdfもダウンロードできるようにした。
筆者に迷惑の掛からない範囲で使用していただきたい。

というところで、本日は以上。


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