見出し画像

「なくなる読書会」やってみました

4th place labというプログラムのメンバーになって2週目。

最近読んでいた『死んだらどうなるのか?』という本についてSlackで共有したところ、すぐに「この本も面白かったよ」「死生観トークしますか」というコメントが。(見ず知らずなのに、なんとあたたかい人たち)

「読書会ひらきたいって言ってたし、第一弾やってみたら?」と速攻で背中を押してもらったので「やります!」と手をあげ、次の週に読書会を開くことになりました。

死生観を語る「なくなる読書会」

用意したのはこのスライドと、一冊紹介だけ。

100日後になくなる読書会というタイトルも思いついたけど、ちょっと怖いのでやめました

話しやすい場づくりのきっかけに本がなるといいな、くらいのつもりで、「本の存在感がなくなってもOK」なスタイルで開催してみました。


死んだらどうなるのか

特徴的な装丁は寄藤文平さん

紹介した本には、6つの死生観がある、と書かれていました。

1 他の人間や動物に生まれ変わる。
2 別の世界で永遠に生き続ける。
3 すぐそばで子孫を見守る。
4 子孫の命の中に生き続ける。
5 自然の中に還る。
6 完全に消滅する

死んだらどうなるのか?死生観をめぐる6つの哲学

この一つ一つをじっくり話すのもいいかもなぁと思っていた矢先。参加者の方から開口一番「四門出遊(しもんしゅつゆう)」というニューワードが飛び出した。「・・・え?なんて?」新世界への扉が開きました。

それからは、こんな話が飛び交いました。

  • 人生は暇つぶしといったのはパスカル、いやいや一休さん

  • 盆栽は人より長生き。次の世代へ引き継ぐもの。人生も同じく借り物

  • 人の精神は死なない。アカシックレコードにすべて記憶される

  • 製造現場では「正しく恐れる」のが肝心

  • 死ぬ瞬間はエンドルフィンが出るから痛くない

このあたりで、ずっと最近きになってきたことを皆さんに聞いてみました。「ゆっくり死が近づいてくるのって怖くない??」。

スローで着実な死の恐怖

猛暑の夜。慣れない海外でホテルに泊まり、外を見ようとベランダに。
下を見下ろすとたくさんの車が走っている。歩く人は一人もいない。
クラクションと鳴り止まない走行音で落ち着かない。

部屋に戻ろうと窓を押す。動かない。「え?なんで??」そういえば海外のベランダはロックがかかるという話を聞いたことがある。「・・・まずい」

大声で叫んでも高層階からだと道路を走る運転手たちには聞こえない。
喉は渇き、心臓はバクバクいっている。清掃員がくるのは5日後だ。
「もしかして私。こんなところで死ぬの?」

なくなる読書会参加者のエピソード

こうした状況に陥ると、人はパニックになり、大きな不安に襲われる。
ゆっくりと着実に迫ってくる危機。でもまだ生き残ることを諦められない。

「癌を告知された人は、すこしずつ受け入れる時間があるから、気持ちの整理ができ、落ち着いて死と残された生に向き合える」という話もあった。

「あと1年です」なら大丈夫で「あと5日です」は大丈夫じゃない。1年あれば多少なりとも悔いをなくせるように過ごせるけれど、数日だけとなるとそうはいかない。数週間なら?数ヶ月は?

なくなる読書会が終わって

まだまだたくさん話し足りないことが残りました。

  • 「生きてる感じがする!」ってたまに言うけど、普段は生きてないの?

  • 生物ってそもそもどうして生きようとするんだろう

  • 死ぬまでにFXの隠し口座はどうしたらいい?

生と死はセンシティブで、スピリチュアル。怪しくて危ないテーマだからこそ、安心できる人たちと語り合えた時間はとてもかけがえないものでした。

自分が探しているのは「ちょうどいい読書会」。
次はどんなテーマでどんな会にしてみようかなぁ。