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人生のレールを外れる。焼き鳥屋さんでみつけた衝動は私をバーに連れていった
こんにちは。さっそくですが、さいきんレール外れましたか?
質問をかえます。何かあたらしく始めたことはありますか?
私は「本好きがマウンティングしても嫌な感じがしないBOOK BAR(仮)」をはじめるべく、友人と関西のバーを巡ってます。本好きはしらずしらずにマウンティングとりがちなので、「たくさん本読んでるよ!」という人も「最近読めてないなー」という人もたのしめる場所をつくりたいなと。
「人生のレールを外れる」といえばこちらの本。
谷川さんは『スマホ時代の哲学』をかいた京都在住の哲学者。黄色い本(ネガティブ・ケイパビリティで生きる)を知ってる人もいるかもしれません。(「この本もちろん知ってるよね」もよくある本のマウンティングです)
この本の序章は「なぜ衝動は幽霊に似ているのか」。ん?幽霊??
幽霊といえば幽遊白書
2023年12月からNetflixではじまった実写版幽遊白書。子供を助けて霊界探偵になった浦飯幽助は、、という話はでてきませんが、この本にはとにかくたくさんのエンタメ作品が登場します。『チ』『フリーレン』『ブルーピリオド』エヴァでスイカをつくる加持さん。
浦飯幽助は衝動的。一瞬の感情の高まりで手が出て、霊丸(レイガン)をぶっぱなってしまう不良少年。ですが、本書で扱う衝動はちょっと違う。
メリットやデメリット、コスパ、人からどう思われるかなどといったこととは関係がないところに向かう原動力としての「衝動」です。世間的な賢明さや理屈とは違うという意味で、「衝動」とは、人生のレールを外れる欲望のことであると言えるかもしれません
浦飯が子供をたすけるシーンは、理屈じゃない。気にせず走っていってました。たしかに「衝動」には、不思議な魅力があります。走った行く先で幽霊になる人もいれば、その掴みどころのなさ、憑依されると自分が自分じゃなくなる感覚が幽霊のようでもあります。
道を外れた先人たち。ダークホース・プロジェクト
本書の中心となる話題のひとつが「ダークホース・プロジェクト」。
ダークホースとは「回り道や型破りにみえる、独特なルートを選んだ外れ者の成功者たち」。お決まりのルートではなく、別の道を歩んだ彼ら彼女らがなぜ成功したのかを二人の心理学者が研究した衝動の先人集。
自分の衝動をみつけるためには『偏愛』に焦点をあてることが大切だ、というのがこのプロジェクトのキーメッセージ。
二人が価値を置こうとしているのは、
他人に差し替えられないほどの「個人的」であり、
文脈や対象を変えると成立しないくらい、「細分化された」欲望です。
そういう個人的で細かい欲望だからこそ、「偏愛(書籍ではmicro-motives)」と呼ばれているわけです。
「ん?偏愛ってどこかで聞いたことがあるぞ。。」という人はWILL発掘おじの大川さんをご存知なのかも。WILLと書いてある黄色い本をだれかから手渡しされた人も、本屋でみかけた人もぜひ『衝動本』からレールを外れて、いったりきたりして読んでほしい!!!
ちなみにWILL発掘おじ、大川さんの偏愛の紹介シーンはこちら。
じゃあ次は、別冊8ページの「偏愛深耕〈イマ〉」というワークをひらいてくださいね。自分の「好き」について書き出していきましょう。特に「偏愛」と呼ばれるくらい「偏った愛」について深堀りをしてみよう。最初は8個、好きなものを書き出してみて。
軽いノリで進めてくれ「マンガのキングダムが好きとか、そのレベル感でいいんですか?」と聞かれても「うん!それでいい」と全肯定する大川さん。帯のイラストの表情の違いに、すべてが表れている。。(ちなみにこのあとで「大事なのは好きの理由を考えること」をしっかり深ぼります)
![](https://assets.st-note.com/img/1713572890989-dfgHZlZyDu.jpg?width=1200)
「マンガが好き」「からあげが好き」といった一般論より、細かく特定された具体的な偏愛。本が好きな理由、ちょっと考えてみよ。
結局どうすれば衝動がみつかるのか
だれかと「わかるわかる!」と共有したり、比較できない自分だけの偏愛。偏愛を言葉にして理解を深めると、自分の衝動が進む方向性がみえてくる。。本題である「衝動のみつけかた」に近づいてきました。
自分が何を特に楽しみ、何を特に避けたいと思っているかを詳らか(つまびらか)にすることができれば、自分の衝動に肉薄できる。そのためにできるのは、色々な質問を自分に投げかけることです。
谷川さんがおすすめするのはセルフインタビュー。大切なのは「大事な人に対するように、敬意をもってインタビューする」「いろんな質問をたくさんして、じっくりゆっくり聞いてあげる」姿勢を持つこと、とあります。
・・・んーーー。自問自答。正直苦手です笑 好き嫌い、心地よさと違和感、そうした感性や価値観を見つめ直すことでわかることもありますが、その種や芽をだいじに育てることができない。。紅茶が好きで、焼き鳥が好きで、、どうしてかというと香りがいいからで、ちょっと香りの勉強してみたけどしっくりこなくて。。真面目にやるほど、わくわくから遠ざかる感覚。だれかに無邪気に質問してほしい。。ひとりじゃムリ。。
知らなかった人たちと知らなかった世界へ
先に進みます。自分のものになりきらない衝動を、行動に結び付ける方法として、①環境の観察、②記憶の探索、③意味の判断といった知的なプロセスで、目的(見通し)形成をしていくことをおすすめします。
・・・・これ最近やったやつやん。。
①焼き鳥屋さんにいって店内やお客さんを観察して、
②思い出の焼き鳥屋さんについて母に尋ね(覚えていないと言われ)、
③マイペースで楽しめる、ひとりとみんなが共存することといった焼き鳥屋さんが好きな意味に気がつく
この一連の流れを4th place labというプロジェクトで経験しました。
それもひとりではなく、知らない人たちと。3ヶ月間で!!!(そういえばさっきのセルフインタビューに似た質問もしてもらってました)
レールはこれまでの過去の自分の通った道。それを知る周囲の友人や同僚、家族は、その延長線に進むことを期待・想像する。けれどはじめましてな人たちはそのレールを知りません。あぜ道、裏道、けもの道。知らない世界に続く道にはみだして、どこへでも進んでいけることを教えてくれます。
とはいえ、全く知らない人についていくのはハードルが高い。「レールを外れてみたい」はみだしたい気持ちがあるけど、一歩踏み出せていない自分と似た社会人10人となら、お互い思いやりをもって話ができる。
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3ヶ月の期間限定だからこそ、仲間がすぐのっかって偏愛を実験的なアクションにつなげられるし、他の人の偏愛との違いもわかる。3ヶ月で人生が変わることはなくても、そこで生まれた熱と勢いは、同志とSlackコミュニティとともに持続します。焼き鳥屋さんでみつけた衝動は、私をバーにつれていきました。
衝動みつけてみませんか?
5月7日まで10期募集してるみたいです。