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【理系就活】 早く始めるメリットとその理由

「就活を早く始めるべき理由とそのメリット」を、就活解禁の半年以上前からコツコツ準備を始めていたわたしの経験についてnoteに書いてみました。「なぜ早く動き出すほうが良いのか?」という理由をまとめてみました。

志望企業の内々定獲得率を上げるためにも、ご覧いただければ嬉しいです。

目次



■そもそも就活ルールとは?

まず早く始めるべき理由やメリットを説明する前に、「就活ルール」に関して簡単に解説しますね。就活ルールは‟一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)”が設けた“企業の採用活動に関するルール”のことです。

この経団連には、大手企業など1000社以上が所属していますが、これら所属企業には“採用選考に関する指針(≒就活ルール)”が提示されています。このルールのおかげで、就活生は定められた期間内で就活ができるようになっています。

すなわち「学生生活中にずっと就活を強いられることがなく、学業に支障が出ない」ように配慮されておりました。しかし、この就活ルールは「経団連に所属している企業のみ」該当するルールで、非所属の企業には適応されません。また「当ルールは破っても罰則がなく、経団連所属の企業でも守らない企業がある」など形骸化していました。こういった背景から経団連は、就活ルールの廃止を発表し、就活に関するルール作りは政府に委ねられることになりました。

■就活スケジュールは?早く始めるべき理由は?

結論から申し上げますと、経団連が示す就活解禁の半年前、少なくとも3か月前までには開始すべきと考えます。そう思う理由は以下の通りです。

・各社“生き残り”を懸けて優秀な人財確保に必死だから。(私の所属する会社での肌感覚とも合致します)

・あなたのライバルが早い段階から就活準備を始めてしまう可能性があるから。

1つずつ説明していこうとおもいます。


・各社“生き残り”を懸けて優秀な人財確保に必死だから。


今の時代、大手企業でも“安定”はすでになく「5~10年後はわからない」というのが現状です。例えば、以下のようなことは「すでに起こっている現実」です。

◎ かつて世界最高と謳われていた自動車業界や電機業界に強力な海外勢が登場。

◎ 就職できれば「勝ち組」と評されていたメガバンクが人工知能(AI)やロボットの台頭で大幅に人員削減。

◎ バイオ系理系学生の就職先として人気な製薬企業も「希望退職ドミノ」という造語が生まれる。

このように各社“生き残り”に必死な現状を踏まえると、これまで就活ルールを守ってきた企業が選考を早めても不思議ではありません。実際に私も社会人になって聞いた話ですが、就活ルール通りに選考を進めたにも関わらず、「優秀な人材がすでに他社に確保されてしまっている」と嘆く事例を何例も耳にしています。

ルールは当然守られるべきものです。しかし、それを守らない企業の方が優秀な人財を確保できてしまう現実を考慮すると、なんとも言えない不可解な状況であることが分かります。


・あなたのライバルが就活準備を早い段階から始めてしまう可能性があるから。


これまで就活ルールに従っていた企業が「選考を早めるかもしれない」と考えると、あなたのライバルは前もって就活準備をスタートさせるかもしれません。企業には選考開始日を定める就活ルールがありますが、就活生は準備だけならいつでも着手することができるからです。

就活は“フライングスタートが許されている短距離走”のようなもの。わたしの例で恐縮ですが、就活解禁時には以下のことを完了していました。

わたしは解禁半年前から1日1時間ほどコツコツ就活に費やしていましたので、単純計算ですが、約182.5時間を事前準備に充てています。仮に就活解禁してから1日10時間就活に費やしても、同じ作業時間に達するには約18日必要となります。研究室で忙しい理系学生が1日10時間も就活に費やせるのは休日くらいでしょうか。休日中心の作業と仮定すると、ざっと計算すると1ヶ月間で休日は8〜9日ほどなので、先行スタートした人に追いつくには2ヶ月くらい掛かるかもしれません。

就活以外でも当てはまることですが、何でも物事の最初は苦労して時間が掛かるものです。しかし段々と習熟していくことで効率的に活動できるようになるのは何となくイメージできるかと思います。この初期段階のある意味で非効率な時間を、就活解禁後に過ごしてしまうと機会損失が生まれる可能性があると考えます。

したがって“無い内定”という悲劇を回避するためにも、「早く就活準備を始める」という行為は誰にでも出来る単純かつ非常に有用なアプローチと考えます。

裏を返せば、時間を味方に付ければ、凡人が天才に簡単に勝つことができるとも言えます。時間という資源を最大限に活用していくのが良いのではないでしょうか。

■理系学生が就活をとにかく早く始めるメリット5選

本項では、わたしが実際に就活解禁半年前から準備を始めて実感したメリットを5つ紹介します。メリットは以下の通りです。

【1】 研究と就活が両立できる
【2】 本命企業への挑戦前に内々定という安心材料を獲得できる
【3】 研究室の先輩に気兼ねなく頼れる
【4】 企業人がOB訪問を受けてくれやすい
【5】「周りより早く始めている」という精神的余裕が生まれる

順々に説明していきますね。


【1】研究と就活が両立できる


「就活準備を早く始めた方が良い」と考えると、「そんなに早くから始めたら研究に支障が出るんじゃないの?」という風に思われるかもしれません。でも個人的に経験上は逆だと思っていて、むしろ就活準備を早く始めれば始めるほど研究と就活の両立が可能になると感じました。

なぜかと言いますと「就活準備に必要な時間を余裕を持って確保できるから」です。前項でわたしは「就活解禁半年前から1日1時間くらい就活に費やした」と書きました。その結果、就活の解禁時には準備はある程度終わっていたので、解禁後に取り組んだのは以下の3つくらいです。

①:企業毎のエントリーシート形式に合わせて、前もって用意しておいた文章を微修正する

②:面接の質問予測を作る

③:実践を繰り返し、準備内容を洗練していく

就活が本格化しても、研究に支障が出ることはありませんでした。実際に就活準備を始めると気づくことなのですが、「質の高いESや研究概要」を作成し、「当意即妙に答えられるような面接対策」を準備するには非常に時間を要します。

解禁前から準備を進めておかないと研究との両立は困難で、解禁後から準備を始めると研究へのしわ寄せが来ます。

就活準備が間に合わないと、

①:研究がおろそかになり、
②:結果として指導教官に注意され、
③:就活の時間が減らされる という負のスパイラルに陥るケースも。

それゆえ「研究も就活もうまく両立したい」という理系学生さんほど、就活準備は早めに着手したほうが良いとお伝えしたいのです。

ラボにもよりますが、わたしの場合は休日に研究室に行って実験しても大丈夫だったので、B4のときから毎週土曜日も顔を出して研究テーマを進めておきました。その姿勢をラボメンバー全員が知っていたので、就活シーズンに就活に専念しても何も咎められませんでした。

また、この行動のご利益としては、理系学生の本業である研究活動で予めしっかり成果を出しておけることにあります。ESや技術面接で迷いなく実績をアピールできるという点もメリットとしてあります。


【2】本命企業への挑戦前に内々定という安心材料を獲得できる


就活を早く始めると、本命企業の選考が本格化する前に、別の企業から内々定を頂くことも可能です。私は大手企業が本命だったこともあり、その企業が本格的に選考を開始する前に、別企業から内々定を頂いていました。就活をしていて感じたことですが「内々定をもらっている」という事実は選考でも有利になります。行動や発言に自信が表れて、それが好循環を生み出します。

「この就活生は他の企業からも求められている人財だ」と認識してくれるからです。内々定を1つ持っているか否かで精神的状態も全く違いますので、とにかく1つ内々定を頂くのは非常に重要だと考えます。


【3】研究室の先輩に気兼ねなく頼れる


就活を早く始めると、ESや研究概要の添削でラボの先輩に予め相談しやすくなります。数多く先輩に添削依頼することでブラッシュアップすることが可能です。「就活解禁後でもお願いできるのでは?」と思う方もいるかもしれません。

しかし就活解禁してからESや研究概要を作成すると、ラボの同期も同じタイミングで先輩に添削を依頼します。自分の分を見てもらうのに順番待ちが発生してしまいます。先輩が卒業旅行に行ったりなど物理的に添削不可能となるリスクもあります。わたしが就活生だった頃は前もって始めていたため、先輩方に研究概要やESを10回以上添削してもらうことができました。

しかし解禁後に添削をお願いしていた他の研究室の同期は、数回しか見てもらえなかったそうです。「先輩に頼りたかったのに」とならないためにも、早く着手することが重要だと考えます。


【4】企業人がOB訪問を受けてくれやすい


就活を早い段階から始めると本命企業のOB/OGを訪問しやすくなります。

なぜなら、動き出しが早いほど「OB/OG訪問慣れした企業人」がそれほど多くはないからです。私が社会人になってから切実に感じたことですが、OB/OG訪問を2~3件受けると“OB/OG訪問慣れ”してしまい、「もうそろそろ今年は受けなくても良いかな…」と思い始めます…笑 (何回でそう思うかは個人に依存しますが)

実際に私が就活をしていた時は、解禁前ならすんなり通っていたOB/OG訪問依頼も、解禁後は返信が少なくなりました。いま振り返ると「OB/OG訪問慣れ」&「依頼してくる学生が一気に増加」の2つが要因ではないかと推察します。

最近は様々なOB/OG訪問アプリ(ビズリーチ・キャンパスやMatcherなど)が登場しておりますが、社員による“生の声”を聞けるチャンスは今も昔も“早い者勝ち”ですね。


【5】「周りより早く始めている」という精神的余裕が生まれる


周りよりも就活準備を前もって始めているという事実は、メンタル的な拠り所にもなります。結果的に研究の時間が大きく減ることもありませんし、就活で研究がおろそかになって指導教官から咎められることもありません。焦らずに確実に就活をしたいと考えている人こそ絶対に早く準備を始めるべきだと思います。

「就活は短期決戦」ですが、そのスタートはいつでも切れます!!

どんなに競争相手が優秀だったとしても、追いつけないくらいのリードを事前に手に入れれば勝つことは可能です。精神的余裕を得ながら就活をするという贅沢な望みは、“就活を早く始める”だけで達成できます。

就活スケジュールや「就活を早く始める理由・メリット」について書いてみました。ただ、「早く始めるのは良いけど最初に何をすればいいの?」という方もいらっしゃるかと思います。

その点については“自己分析”が最重要で、技術職志望の場合は“研究テーマを分かりやすく伝えること”が重要なポイントだと考えているのですが、その取り組み方は今後の記事でアップできればなと思っています。就活準備を前もって始めることは狡いことではなく、正当で真面目な取り組みだと思います。

計画的に準備した行動は就活をより良い方向に導いてくれると信じております。

ご一読くださり誠にありがとうございました。
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