ルックバック
映画を観に行った後改めて原作を読み返してみると、初めて読んだ時とまた違う印象を抱く。
読解力も理解力も乏しい私にとって、映画はパズルのピースを繋げてくれる役割であり、中でも劇伴はピース一つ一つに彩を与えてくれる。
今回の映画化に伴って、劇伴の賛否は大きく分かれてると思うけど、私にとってはより藤本の心情とか京本に対する思いとか、ストーリーの理解とかを深めてくれる役割の一つだったし、なにより単純にメロディーがどタイプだった。
藤本と京本は出会うべくして出会った2人だったのではないでしょうか。私が四コマなんて描かなければという思いも、どれだけ「もしも」を願ったとしても、きっとまた2人は絵を通して出会っていた。
喜びも悲しみも苦しみも、どんなものであれ心に刺さったものを余すことなく端から端まですべて吸収しようとする力が彼女たちにはあって、それは若さの特権なのだと思った。そうやってまだ心が柔らかい時に出会えたものたちはやがて大きな財産となる。
私もまだまだ若い心を持っていたいと感じるし、且つこういう子たちのそばにいたいとやっぱり思ってしまう。
この先どれだけ苦しいことつらいことがあっても、あの日雨の中スキップした気持ちや、初めて2人で描き上げた気持ちを忘れないでいてほしい。
理屈なくただ描きたいから描くという気持ちも、あなたがいるから描けたという思いも、今のあなたを作ってきた時間たちなので。
どうか2人の未来があたたかいものでありますように。