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#43 二つのムチと感性 (feat. 立花隆+加藤節)

いきなりですが、私は先日こんな記事を書きました。

今回も立花隆を召喚したいと思います。
あぁ、念のため申し上げておくと、私は立花隆のファンではありません笑
彼のことはよく知りません。
色々な活動をされていた方のようですが、私にとっては「武満徹・音楽創造の旅」の人です。それ以外はテレビで放送されていた追悼番組を一瞥した程度のものでして。
さて、おまちどうさまでした。立花をそろそろ召喚しましょう。いざ!

私はプロレスというのは、品性と知性と感性が同時に低レベルにある人だけが熱中できる低劣なゲームだと思っている。

立花隆

ぐわー。やはり威力があります。代わりに私がオブラートに包んであげたいくらいです。
まぁ、とにかく、立花の言った品性・知性・感性の三つの要素。これを覚えておいてください。
そして今回はこの立花節に別の要素を混ぜていきたいと思います。
それがこれだ!

この記事の中で政治学者である加藤節はこんなふうにいっています。

安倍さんを表現するとき、私は、二つの「ムチ」に集約できると思うのです。一つはignorantの「無知」、もう一つはshamelessの「無恥」です。

加藤節

ここでは安倍のことは置いておきましょう。注目していただきたいのは二つのムチ=無知・無恥という箇所です。
この説明を聞いて、私はとても的を射ていると思いました。腑に落ちまくりです。
そして、立花隆の悪名高い?プロレス評を引用した記事を先日書いた後にこの加藤節の「二つのムチ」を思い出しました。私の中でつながったのです。

要するに
無知 → 知性のレベルが低い
無恥 → 品性のレベルが低い

こういうことではないかと私は思うのです。
そして知性と品性は感性に由来します。
知性と品性のレベルが低い理由は、感性のレベルが低いからです。
それについてはこちらに書いてます↓ よろしければ参考までに。

立花と加藤の言っていることって、妙に似ていませんか?
私は同じものだと思いました。
そうすると、加藤が批判していた安倍は感性がないことになってしまいますね。
安倍は映画を撮りたいなどと公然と言っていたこともあるようですから、あながち間違いではないような気がします。
彼の発言を引用しましょうか。

俺が作ったら絶対ヒットするなと思ったりして。実際は難しいんでしょうけど、自分でメガホンが握れたらどんなにいいかと」。さらに、「自分で撮るとしたらヤクザ映画ですかね。『仁義なき戦い』をさらにドキュメンタリータッチにして、それと『ゴッドファーザー』を足して2で割ったものとかね

安倍元首相、政界引退後にヤクザ映画撮る?トーク番組で映画監督の夢語る

映画舐めてますよね。完全に。私はこの記事を目にしたとき、とても不遜な印象を受けました。
なるほど、感性がなくても映画は撮れますが、そんなもの誰が見るのでしょうか。
それに、これ、一本も映画を撮ったことがない者が言う科白ではありませんよね。品性、ありますか?知性、感じますか?
私は口が裂けてもこんな発言はできません。それは無恥ではないからです。(私はかなり無知ではありますが・・・)
彼は政界で活動していたくらいですから、とてもメンタルが強いのでしょう。心臓に毛が生えているくらいでないと、やっていけない社会なのかもしれません。
しかし、それにしても、当時現役の政治家が公の場で「自分で撮るとしたらヤクザ映画」って・・・・・
保守に倣って言うのであれば、彼はただ常識がなかったのだ、としか言いようがありませんね。
保守とは本来、感性の人たちです。

今回は、
立花隆の言った 品性・知性・感性 と、
加藤節の言った 二つのムチ=無知/無恥
という、私が近似性を感じたものを並べて理解してみよう、という試みでした。
見栄っ張りとしての恥は卑しいものですが、品性としての恥の心は必要なのですね。勉強になりました。

さて、今回はこれでおしまいです。お疲れ様でした。さようなら。


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