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ドイツ語バロックオペラ: カイザー【クロイソス】●1710/1730●ソプラニスタ

ドイツ語のバロックオペラ自体、楽譜が現存している作品はあまりないが、ライハルト・カイザーの「クロイソス」の演奏はCDで聞ける。

CDサイトの解説

お金は人を幸せにしないけれど…
…この驚異的な『クレオス』の再発見は確かに幸せをもたらします!カイザーは、近年発掘された最も驚くべき初期のドイツ作曲家の一人です。彼は生涯において約60ものオペラを作曲し、すべてハンブルク・オペラのために書かれました。彼は当時、「これまでドイツに生まれた中で最も偉大で真に独創的な音楽の天才」と評され、まさに「世界で最も優れた人物」とされていました!1710年の初演と1730年の再演(今回の録音版)での大成功が証明する通り、この音楽はまさに宝の山です。アリアや二重唱の作曲、革新的なオーケストラの色彩、古いヴェネツィア・オペラをハンブルクの聴衆の好みに巧みに適応させる手腕において、カイザーは真に偉大な巨匠であることを示しています。この録音は、ベルリン国立歌劇場でのルネ・ヤーコプスの指揮による忘れがたい公演に基づいています。「素晴らしいプロダクション」(ル・モンド・ド・ラ・ミュージック)。「この驚くべきオペラを発掘するのにこれ以上の条件は考えられない」(フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング)。

https://www.harmoniamundi.com/en/albums/croesus/


このCDをあげてドイツ語のバロックオペラのよさを綴っているブログ

バロック的な、スペクタキュラーなコロラトゥーラで圧倒するような場面はないものの、的確に、かつほのぼのと歌い紡がれて広がる空気感というのは、得も言えないものがある。そうして際立つ、カイザーのオペラの人懐っこさ。イタリアやフランスのオペラとは一線を画す素直さも浮かび上がり、それがまた、たまらなく耳に心地良く、何だか癒されてしまう。世の中、金ばかりじゃない... という、世界一の大金持ちの顛末を描く物語もまた、資本主義が管を巻く21世紀には響くところがあって、味わい深いものがある。

https://genepro6109.blog.ss-blog.jp/2013-11-19


配役・演者


■ カイザー : オペラ 『クロイソス』
クロイソス : ローマン・トレーケル(バリトン)
ツィールス : ヨハネス・マンノフ(バリトン)
エルミーラ : ドロテア・レシュマン(ソプラノ)
アティス : ヴェルナー・ギューラ(テノール) 注:これはソプラニスタの役だが、CDでは、1オクターブ下げてテナーが歌っている。うまい!
オルサネス : クラウス・ヘーガー(バス)
エリアテス : マルクス・シェーファー(テノール)
クレリダ : サロメ・ハラー(ソプラノ)
ソロン : クワンチュル・ヨン(バス)
ハリマクス : グラハム・プシー(カウンターテナー) 注:この役にちゃんとしたアリアはない
トリゲスタ : ブリギッテ・アイゼンフェルト(ソプラノ)
エルツィウス : クルト・アツェスベルガー(テノール)
将校 : イェルク・ゴットシック(バリトン)
ネリルス : ヨハンナ・ストイコヴィッチ(ソプラノ)
RIAS室内合唱団
ハノーファー少年合唱団

ルネ・ヤーコプス/ベルリン古楽アカデミー

ルネ・ヤーコブスについて
カウンター・テノール歌手、指揮者。1946年ベルギーのヘント生まれ。ヘントの大聖堂の少年合唱団に所属し、ヘント大学では哲学を修める。その後、ブリュッセルとハーグで声楽を学ぶ。アルフレッド・デラーのマスタークラスでカウンター・テノールの訓練を積む。バーゼルで教えるかたわら、徐々に指揮活動を行ない、バロック・オペラなどの再演を積極的に行なう。最近はハンブルク国立歌劇場などでロマン派のオペラの上演も行なっている。
https://artist.cdjournal.com/a/rene-jacobs/900242

Artists

Croesus: ACT III, Scene 5, "Elmir! wo bleibest du?" (Atis) 元々ソプラニスタのアリア

Croesus: ACT III, Scene 5, "Mich vergnüget dieses Höhnen" (Atis) 元々ソプラニスタのアリア。ここで歌っているのはテナー

全アリアのリスト

http://162.253.155.222:5000/work/3584b8de-4576-4f14-9854-e5e15b73443e

あらすじ

舞台は古代リディア。クロイソス王は富と栄華 を哲人ソロンに自慢しているが、ソロンは世俗の 富の空しさを王に諭す。一方メディアの王女エル ミーラはクロイソスの口のきけない息子、アティ スと相愛の仲。そこにペルシャ王ツィールス(キュ ロス)が攻めてきてクロイソスは敗北、あやうく 殺されるところを、突然声が出たアティスの叫び に救われ捕虜となる。アティスは自分と生き写し の農夫になりすまし、謀反を企むオルサネスの悪 事を暴こうとする。一方、王の奪還交渉は重臣た ちが身代金をケチったために失敗、クロイソスは あわや火刑に。身代わりの自己犠牲を申し出るア ティス。クロイソスはソロンの言葉が正しかった ことに天を仰ぐ。ソロンがツィールスに明日はわ が身と説き、ツィールスはすべてを許す。重臣た ちも不徳を悔い、アティスとエルミーラは結ばれ て幕。[矢]

新国立劇場運営財団・情報センター「バロック・オペラ ~その時代と作品」
https://www.nntt.jac.go.jp/centre/library/list/upload_files/baroqueopera2021.pdf


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