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【140字/空想】砂の王国

指の間から滑り落ちるものは黄金の砂なのか、
果てしない時間なのか、迷子の私の心なのか。
駆け抜ける風に持っていかれないように
抱きしめて、抱きしめて。
果てしない砂丘上の物語。
ひび割れた大地が雨の気配を探るように
孤独な旅人が泉湧くオアシスを思い描くように
私はあなたの微笑みに恋い焦がれる。

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