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【詩】振り返る〜シロクマ文芸部〜

振り返るとそこには
エンエンと砂の海
風紋は気まぐれに
浮かび上がっては消えていき
僕の足跡なんてあるわけもない
ああ そうさ
あるわけなんてないんだ
この瞬間にも全てが上書きされるから
過去は記憶の中にのみ存在する
だから
振り返ってそれを見ようなんて
ただの思い込みにすぎない
見えたものは願望のなせる技
だから気をつけて
人はズブズブ沈むのが得意だし
ナミダナミダがお決まりの
悲劇の主人公さまに憧れがちだし
振り返ってついてくるのって
そんなオプションが多そうで
だから決めた
振り返るのは
あなたが僕の名前を
呼んでくれた時だけにする
だってそこにはあなたがいるから
あなたは全ての「この瞬間」で
その声も笑顔も熱も
幻じゃない残像じゃない
都合よく書き換えた何かじゃなくて
やっぱりそういうのがいいじゃない
ワクワクとかウキウキとか
ドキドキとかキュンキュンとか
それからマダマダ他にもイロイロ
字数の関係でここでは割愛するけど
それもこれもミンナミンナ純粋に
ちっぽけな想像を超えてくるもの
だからね
見るならやっぱり
そういうのがいいじゃない


振り返るというと
どうしてもネガティブな印象が。
まあ、勝手な思い込みなんですが。
なのでちょっと楽しい方向へ寄せました。
食わず嫌いはいけませんものね。
ということで小牧さん、
今週もありがとうございました。


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