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架空事例に学ぶ不安症への認知行動療法/認知行動療法カウンセリングセンター広島店

今回は、認知行動療法における不安症の架空のケースについての内容を含んでいます。この話を通じて、不安症や認知行動療法についてより具体的に理解することができます。
また、認知行動療法のカウンセリングの進行や内容についても詳しく説明されています。認知行動療法に興味を持っている人や、カウンセリングの内容を知りたい人にとって役立つ情報となるでしょう。ぜひ、ご覧ください。

認知行動療法カウンセリングセンターの紹介

はい、皆さんこんにちは。認知行動療法カウンセリングセンターそして株式会社CBTメンタルサポート代表のおかゆ事、岡村です。よろしくお願いします。
今回はですね、架空事例に学ぶ不安症の認知行動療法についてお話ししていきたいと思います。これを見ていただくとですね、認知行動療法を受けたならどういった流れでカウンセリングが進んでいくのかそしてどんなことをしていくのかというのがイメージがつきやすくなるかと思います。ですので、認知行動療法でどんなものなんだろうなどんなことをやるんだろうと気になる方はですねぜひこの動画を見ていただけたらと思います。
このやり方というのは、私ならではの部分もありますが基本的に認知行動療法カウンセリングセンターのスタッフであればこれと似たようなアプローチというのを行っていきたいと思っております。

架空事例における不安症についての認知行動療法

さて、では早速ではありますがね、中身に入っていこうと思います。今回の架空事例の相談者はAさんという20代の大学生になります。
この方はですね、幼少の頃より目立つことが苦手だったそうです。なのであまり目立って学級委員を例えばやったりだとかですねみんなの前でお話をしたりみたいなことをすることはなかったそうです。
大学に入り、ゼミにおいてですね、発表をしたりグループワークで意見を言うことにかなり負担を感じているとのことでした。このままの状態で大学に行くのが負担に感じカウンセリングを受けることにしたという流れになります。
これは完全に架空事例になっていますのでどこかの誰かを引っ張ってきたということはございません。
では、こういった状態でカウンセリングに来談されたとしたらどうなっていくのかということですがまず初回ではですね、心理検査を取らせていただきます。これはどういったものかというと質問紙と言われるものでチェック項目に1から5でどれに当てはまるかみたいな感じとかはいかいえのどっちかみたいな感じの回答をしていくことで今のしんどさの度合いというのが理解できるようになっているものになります。これを通して現在の状態を把握していくという感じですね。病院とか行くとよく問診票とかではいとかいえで答えたりするものもあるかと思いますがそれに近い感じだと思ってください。
その後、自己紹介ということで担当カウンセラーがですね、はじめまして認知行動療法カウンセリングセンターの岡村と申しますみたいな感じで挨拶をします。
その後、ここには書いていませんが例えば認知行動療法ってどんな方法かご存知ですかとかここはこういう場所ですからねみたいな感じのカウンセリングがどういったものかの説明を入れることもあります。基本入れますかね。その後、相談内容の確認ということで今日はどういったお悩みでお越しになられましたかですとか事前に書いていただいているですね質問票みたいなのを見させていただいてお困りのことはこういうことですかよかったら詳しく教えていただいてもよろしいですかみたいな感じでスタートしていきます。

相談の開始と情報収集

基本的には自由にといいますか今困っていることを思った通り吐き出していただくのをまずはしっかり聞かせていただきます。
その中で問題歴といっていつからしんどくなったのかそれは時間を追うごとにどうなっていったのかというようなことを聞かせていただきますし現在がですね、どのように生活をされているかもちろんそれは困りごとに関連した部分のみで構いません。
プライベートなことをあれもこれも聞くというよりは困りごとに関連している部分について聞かせていただくことになるかと思います。
併せてリソースといってですね現在できていることやれていることについてもしっかりと聞かせていただきます。
なぜならばある意味でできていることややれていることというのを増大していく増やしていくことがですね困りごとを解決するためのサポートにお役立てできる可能性があるからです。
とはいえ、いずれも無理事言いはしません。喋りたくないことは喋らないことです。言いたくないことは言われなくていいと思います。この時間というのは基本的に自由に使っていただくような場所ですし安心安全が守られているものになってきます。

カウンセリングの目標設定

その後、カンセリングの目標ですね。どうなっていきたいのか良くなったとしたらどんなことがしていきたいのかなどなどですね、目標についてもしっかりとお聞きしていきます。この目標が具体的になってイメージがつけばつくほどですねなんかこう、よし、できたらいいなみたいな気になるわけですね。
例えば、余談ですが私もダイエットをしたいという思いがあるわけなんですけれどもそのダイエットした後の姿についてですねただひたすら語っているとなんだか無性にダイエットしたくなってくるわけですね。
やや余談ですがそれぐらい良くなった後の姿だとか目標について検討することというのはとても大切になりますのでそこをさらとかわすというよりはしっかりと振り返っていきます。
その後、困り事の整理を行っていきます。まずはですね、生活全体でどのような支障が出ているかの確認です。いきなりですね、一個一個細かく扱うこともできるんですがまずは生活全体がどのくらい不便になっているのか苦しくなっているのか複数の困りごとがある場合はですね、それぞれどんな時にどんな風に現れるのかというのをしっかりと聞かせていただきます。
その後、一場面を切り取ってですね、細かく整理することで震度差というのをより理解をしていきます。この認知行動療法という方法では、認知、考え方ですね。考え方や行動の側面に注目してお話を聞いていきます。

しんどさの状況についての聞き方と感情の表現

例えば、先ほどのAさんの場合だと、しんどさがどんな状況ですかと聞くと、例えばゼミでの発表中です、みたいなことを言われたとします。そこで、気分といってですね、不安とか恐怖とか怒りなど、感情を表す言葉がありますが、すると、例えば不安と恐怖です、みたいな感じで言われたとすると、100点満点で何点くらいですかね、100点がこれくらいにしましょうか、みたいな感じで基準を伝えながら決めていただきます。

ゼミでの発表時に浮かぶ考えやイメージ

その時ですね、ゼミでの発表中、頭の中ではどんな考えやイメージが浮かびますか、みたいな感じで認知を確認します。みんなイラついている、ここからいなくなりたい、みたいな思いでいっぱいなんです、と言われます。

認知や行動による体の変化と対処方法

その時、体って何か変化ありますか、例えば心臓ドキドキしたりだとか、震えたりないですか、みたいな感じで聞くと、心臓がドキドキしますと、あと嫌な汗をかいてます、みたいなことを言われるので、このように書きます。
その時、普段はどのように対処していますか、と聞くと、例えば早口で資料を読み上げるだとか、目を合わせないようにしているだとかですね、それかもうちょっと状況は変わるけど、もうそういうことを想像しちゃうからゼミ室に行けないんだ、みたいな方もいるかもしれません。
この辺りの流れを細かく見ることで、その人特有のですね、心度差というのを理解していきます。その後、さらにですね、この考えをより深めていったりですとか、行動をより整理していくといったようなこともしていきます。
この一つの場面だけだと、それがたまたまなのかいつものかわかりませんので、複数の状況でですね、先ほどみたいな聞き取りを行います。
で、ホームワークといって認知行動療法では日々記録をつけてもらうこともありますが、その記録の上でも先ほどと同じようなものを取ってみて、共通する認知や行動というのがないかというのを調べていきます。
認知行動療法では心の困りごとというのは、環境と個人の中の認知や行動の相互作用という点で理解していきますが、その際に認知もしくは行動がですね、繰り返されることによって、困りごとが維持している可能性があるからです。
なのでここでも、その認知や行動を振り返ることによって、困りごとを維持しているパターンについて理解していきます。
例えば、どんなものがあるかというと、認知で言えば実際よりも危険に評価してしまうことですね。みんなからちょっと笑われるみたいな体験が全く平気な人もいます。お笑い芸人とかだと美味しいと感じるかもしれませんが、人によってはもう人前に出ることがですね、
はばかられるぐらい辛いと感じる方もいたりします。なのでその方にとってのその体験の意味合いというのはどういったものなのかというのを整理したときに、実際よりも危険に評価してしまう場合が多いです。これはあくまでいろんな方の意見をギュッと集めたものなので、もちろんそれ以外のパターンもあります。
行動として多いのは、必要以上に避けすぎるか頑張りすぎてしまうわけですね。失敗が怖くて一生懸命勉強するわけです。前日から寝るままをしんで勉強して何度か失敗しないようにしたりだとか、怖すぎてその場に行けなくなるみたいな感じですね。私は車の運転がすごく怖くて苦手なので、まさに実際よりも危険に評価してしまいますし、必要以上に車に乗るのを避けてしまうわけですね。
そういった感じでその困り事がどんな風に続いているのかを理解していきます。これも個別で本来はその人のパターンというのを把握していくので、だいたいこれですよみたいな感じのざっくりしたやり方は基本しません。
さまざまな不安や恐怖があります。例えば社交不安の場合は人目が気になるとか、必要以上に避けたりする人もいれば、頑張って人に会わせてしまう、過剰適応してしまう人もいたりします。不安だからといってみんながみんな避ける方向に進むわけではないですね。
あとは高所恐怖、高いところが苦手な場合は、そもそも高いところに登らないということだったり、登りはするんだけど目を閉じるなとして見ないようにするとかですね。
沈黙恐怖の場合は、しゃべり続けることで必要以上に沈黙を避けたりします。

シーンとなるのが苦手な方

シーンとなるのが苦手な方っていますよね。私も意外と苦手かもしれないですね。
そういった感じでいろんな困り事はありますが、このような感じでどんな風な流れになっている、パターンになっているのかを把握していきます。じゃあ対策、介入というのはどういうことをしていくのか、

対策、介入というのはどういうことをしていくのか

どうすれば良くなっていくのかということですが、これもシンプルな一つの図式だけではありません。いろんなアプローチ法があります。ここに書かれていない方法もあります。自分に合う方法もあれば全く合わない方法もあります。OKです。慎重に検討していく必要があります。ここではあくまで一例を載せております。
例えば、思ったほど危険ではないことを体験的に理解するわけですね。これね、言葉で言うだけで理解できないですよ。大丈夫だよ、そんな大したことないよ、やってみたら平気だからやってみなよ、みたいなこと言われても、いやいやいや、それは頭ではわかるけど、ということってあると思うんですよね。
なので、人というのはやっぱりね、体験的にやってみて、本当に心から危険じゃないことを理解しないと、なかなかそのパターンというのは崩しづらくなるわけですね。それとつながっていきますが、そういった体験を通して、全身で安心感を感じていただく必要があるわけですね。頑張りすぎてるんですよ。避けるのも、合わせるのも、とにかく頑張り続けているわけです。無理して学校に行っているのも一つです。
我慢とは違うんですね。我慢というのは何かに耐えているわけなんです。よくあるのが、一生懸命やってるし、言ってるんだけど、よくならないみたいなのは、どこかで何かを耐えていたりするので、それを発見していく必要があるわけです。無理にそんなことをしなくても大丈夫なんだということを通して、全身で安心を感じていく必要があります。
でも、言うはやすじで、何がその体験につながるのかというところは、カウンセラーと一緒に検討していかないと、発見が難しかったりする場合もあります。
もちろん一人でやれる方もいます。そして3つ目ですね。これは私特有かもしれませんが、基本的に相談に来られる方というのは、ご自身でそれを何とかする力というのを持っている場合が多いです。
ですが、苦しいあまりにそのことを忘れてしまう、もしくは思い出せない、もしくはそういうのは使ってもよくならないだろうと思って、頭に浮かんでこない場合があったりします。ですが、結構かなり役に立ちます。
なので一緒にこれまでやってきた対処だとか、これまでの困難をどう乗り越えてきたのかを振り返ることで、自分には対処できる力があることを思い出していただきます。
私ここがもう根幹だと思っています。もう誰か1つを選んでほしいと言われたらここでしかないですね。だって不安な中、カウンセリングに来られているんですよ。それ自体、すでに不安に直面して何とかしようと思って、勇気を出して来られていることで、それは対処する力ですよね。誰かに頼る力もそうかもしれません。
誰かに頼れているのであれば、それはまた大切な力になってきます。そんな感じで全く力がない人だっていません。なのでそこをしっかりと一緒に考えて検討していくといったようなことをします。

辛いということもあります

同時にやっぱりちょっと辛いということもありますよね。何でもかんでも全て安心を感じれるものだけかというと、ちょっと闇を射ってくる人がいたりとかですね、少ししんどいことをする必要もあったりします。
そんな時には多少苦しくても耐えるだけの力があるということも気づいていくこともしたりします。とはいえですね、これその長い目で見て、ちょっとしんどいけど耐えた方がマシな時とか良い時ですね、何でもかんでも耐えるのを良しとはしていません。
なので最後に書いてあるのが、逆に耐えすぎている時、耐えすぎている状況変わらないのに耐えすぎている時というのは、それ以外の行動があることも理解していきます。
といったような感じで、すごいケースバイケースなわけなんですね。でもこういったようなことを通しながら、いつもと違うパターンに変えていくお手伝いをしていきます。
ただ、変えるも変えないもやるもやらないも、そこはやはり相談に来られた方が選択されるところであって、カウンセラーが、ああしましょう、こうしましょうというわけではないんですね。カーナビでいうと、このおすすめの目的地までのおすすめのルートがいくつか出るじゃないですか。そんな感じの提案みたいなことはさせてもらうことはありますが、ナビが勝手にこのルートで行きます、自動操縦モードに切り替えますなんてことはしないのと同じような感じでですね、一緒に検討していくわけです。
そのためにできることって何なのかというと、いろいろあります。思い切って苦手なことに挑戦してみると、やってみたら思ったのと違ったなと。食わず嫌いを食わずして直せるかという話がありますが、食べたことないけど絶対おいしくないよねみたいなの食べないものがありますよね。食べてみると意外とおいしかったみたいな発見じゃないですか。そんな感じの感覚に似ていますね。
やってみての結果を振り返ってみるという方法もありますし、いろんな考え方をしてみて整理するという方法もありますね。例えば、人からバカにされるだとか変に思われるということに対して、自分はもう致命的で何もできないと考えているけど、何人かにインタビューしてみたら、そこまで気にしていないなということが分かってきたとかですね。これも違う考えを押し付けたりだとか、無理に変える必要はないんです。他の考え方もあるんだなということに気づくことが大切なわけですね。

マイルールによって縛られ苦しむ時

そして続いては、人というのはマイルールによって縛られ苦しむ時があります。マイルールというのも、本来であれば臨機応変に変えていったらいいんだけど、そうなってもなかなか変えれないわけですよね。
完璧にやらなければならないみたいなマイルールを持っていたら、それがいろんな場面で出るが故に、それがうまくいって適応的になる場所もあれば、不適応を起こす場所もあるわけですね。
不適応を起こす場所が何かというと、手を起こす時は完璧でなければならないというのを手放しちゃえばいいんだけど長年連れ添ったマイルールって簡単には手放せないです。
でも少し緩めるくらいはできるかもしれないので、そういったことに挑戦する場合もあります。
そして次ですね、ここでも出てきますが、かつてうまくやれたことを思い出す。これはすごい大切だと思います。自分はできると、うまくやれてきた、今回もなんとかなるというところを思い出していただきます。
そして最後が、いつもと違う行動を試してみる。これなんでもいいんですね。

パターンの変化を試す

いつもAというルートを通って歩いて帰っているとしたら、Bというルートを通って帰ってみるみたいなぐらいそれがうまくいくとかいかないとかが分からなくてもいいので、いつもと違う何かしらを試してみることによってもパターンは崩れてきます。これらすべて、今起きている悪循環となっているパターンを少し変えてみるためにやってみることですね。
こういったことを試行錯誤します。Aさんがやったことは何かということですが、Aさんはバカに思われるとみんなに落胆され距離を取られたり、大学で噂になるみたいなところまで考えていることが分かりました。

不安症への認知行動療法

そこでいろいろとやりましたが、例えばこれまで様々な困難に自分は直面してきたが、なんとか対処してきたことを思い出してもらったり、どんなに失敗しても噂になって学校を辞めた人はいないことを振り返ってみる、いろんな考えを整理してみる方法を使ったり、あえて漢字の読み間違いをしたり、ゆっくりしゃべって、ちょっとバカにされそうなことを思い切ってやってみて、想像していた通りのことになるのかというのを試してみる、みたいなことを組み合わせてやったり。
架空事例なので結果的に良くなったみたいな話にはなるんですが、こういったことを実際に組み合わせながら、できるところから進めていくような感じになります。
まとめるとなると、まずはしっかりお話をお聞きします。その中でどんなパターンを繰り返しているのかを理解して、そのパターンがうまいことほぐせるような感じのアプローチというのをいろいろ検討してやってみると、実際に変化を生じてもらうような感じにアプローチをサポートしていく、といったものが不安症への認知行動療法になります。
これ不安症へのと言っているんですが、実は他の困りごとでも基本的に同じ流れになるんですね。他の困りごとの場合はどんな感じでやるかにつきましては、また解説させてもらいたいと思います。
少し長くなりましたが、この辺りで終わりにさせていただきます。ありがとうございました。



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