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【シン・卯月絢華のシネマ馬鹿】Vol.20 キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン

原題 Killers of the Flower Moon
見に行った場所 普通の映画館だと尻が痛くなるので109シネマズHAT神戸
フォーマット 2D字幕
個人的評価 ☆4.0(Filmarksでの個人的評価)
備考 PG12指定・上映時間206分(3時間26分)


イントロダクション

シネマ馬鹿、記念すべきVol.20はApple TV+のブロックバスター!

生ける伝説マーティン・スコセッシ(80)の最新作は実話を元にしたミステリ超大作。
先住民族が掘り当てた石油を巡る利権はやがて惨劇へと繋がってしまう。そして、この惨劇がきっかけでFBIが誕生したのは有名な話。先日早川書房から原作の文庫版が出たばかりなので読んだ人も多いのでは?(もちろんアメリカ探偵作家クラブのお墨付き)
配給こそパラマウント・ピクチャーズだがApple TV+が絡んでいるだけあってキャストも超豪華。レオナルド・ディカプリオやロバート・デ・ニーロ、ジェシー・プレモンスらが名を連ねた。
ちなみにApple TV+発のブロックバスターは本作と『ナポレオン』(コロンビア・ピクチャーズ配給)が控えているが、果たしてApple TV+としては『コーダ : あいのうた』以来となるアカデミー賞に食い込めるかどうかにも注目が集まる。

あらすじ

1920年代のオクラホマ州。そこではオセージ族という先住民族が石油を掘り当て莫大な富を得ていた。もちろん、この莫大な富を得ようとしているのは先住民族だけではない。白人たちもまた、富を得ようと暗躍していたのだ。
その中でも「石油王」ヘイルは、自分の孫であるアーネストを利用してオセージ族から資産を横取りしようとしていた。
しかし、アーネストは飽くまでも自分の意志として先住民族と結婚することになった。結婚相手はモリーという女性であり、彼女も石油で富を得ていた人間の1人だったのだ。
その頃、オセージ族が相次いで謎の死を遂げるという事件が発生。オセージ族が忌み嫌う「花殺し月」に起きた事もあって、事件は不吉なものとされていた。
事件に深く関わっていたのはヘイルであり、彼はアーネストを利用してモリーを殺害しようとする。当然、アーネストは「自分が利用されていること」に気付いていない。
やがて、事件は連邦捜査官(後のFBI)が関わる事態になってしまう。それはモリーたちオセージ族の手引きもあったのだ。
連邦捜査官に逮捕されてしまったアーネストは、愛する人を守るためにある行動に出るのだが……。

個人的な感想

レオ様やっぱすげぇや。オスカー(主演男優賞)不可避。作品自体もオスカー待ったなし。

もちろんデニーロのクズ男っぷりもお見事。助演男優賞としてノミネートされてもおかしくない。
上映時間206分と聞いていたがスコセッシだからなのか長さはそんなに感じさせなかった。14時に映画館に入って18時に出たのだが外が真っ暗だったのは流石に笑ったが。
先に原作を読んだ上で映画の方を見たのだが、これが事実だとしたら白人はあまりにも酷いことをやっていたんだなと。利用されるレオ様が可哀想である。
一方で、当時の時代背景とかがリアルに伝わってきた。1920年代のアメリカといえば悪名高い「禁酒法」が施行されていた時代。そこに「石油」という資源が関わることによって人間たちのエゴが剥き出しになってくる。
いつの時代も人を狂わせるのは資源である事をあらためて実感させられることになった。

ちなみに、Apple TV+が関わっている影響なのか今作のパンフレットはナシ。東和ピクチャーズさんそりゃないぜ……。
同じくApple TV+が関わっているリドリー・御大・スコットの『ナポレオン』(ソニー・ピクチャーズ配給)でパンフレットナシだったらXperiaぶっ壊すレベルである。99%パンフレットナシだと思うけど。

ネタバレ注意

※ここから先はネタバレを含みます(原作読破済)
実は、一連の事件はラジオドラマの劇中劇だったのだ。その名は「FBIによる実録事件ショー」。
FBIが後日談というカタチで事件の顛末を説明したのだが、アーネストはオクラホマ州を出禁になってしまう。
オセージ族は離婚を認めていないので、モリーは当然新たな夫を得ることになった。しかし、彼女は糖尿病を患っており、新たな夫を得てすぐにこの世を去ってしまった。もちろん、埋葬された先は家族が眠る墓である。

ぶっちゃけ、ラストシーンの儀式は意味不明だったのだが……。

余談:尿意を抑えるための努力

備考欄でも述べた通り、本作の上映時間は驚異の206分(3時間26分)。そこで問題になるのが「トイレ対策」。
トイレ対策に関して、アニメ映画では割と長めの分類に入る『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(上映時間155分=2時間35分)が封切られた時は「上映前に餅や大福を食べると尿意を抑えられる」というネタがバズったのは有名な話。
しかし、当然の話ではあるが映画館にはコンセッションで購入した飲食物以外の持ち込みが禁止されている。さて、この尿意を抑えるためにはどうすればいいのか?
トイレ対策の実践と限定モノの実食も兼ねて今回は109シネマズで期間限定販売されている「森永ミルクキャラメルポップコーン」を購入した上でいざシアターへと突入。
その結果……尿意に打ち勝つことに成功しました!
ポップコーンは水分を持っていくので尿意もへったくれもなくなるのだ。一応トイレは入場前と上映終了後の2回行ったのだが、エンドロールで尿意を感じることもなかった。(ちなみにAppleTV+作品なので作品の割にエンドロールは短め)
なぜ映画館でポップコーンが売られているのか改めて分かったような気がした。長い映画にはポップコーンが有効かもしれない。

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