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ここは大久保百人町O-cha'cco烈伝

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大久保百人町にあるわずか1.5坪の立ち呑み屋O-cha'ccoで巻き起こる様々な出来事と、これまで出会ってきた愛すべきお客様やどこか憎めない人達との忘れられない話を、1話読み切り…
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【第1話】ある女性の話。

 その女性は、当店の開店当初、いや、まだ店の工事中の時から話し掛けて来た。 「ここ、何ができるの?」 から始まって。 うちが糸ノコでカウンターをギコギコしてようが、サンダーで磨いてようがペンキ塗りに悪戦苦闘してようが、人の都合もお構い無しに話し掛けてきて、内容はその女性の身の上話。 サンダーの音と電車の音と自分本位な身の上話で時々何を言ってるのか意味がわからない時もあるけど、そんな時はテキトーに相槌を打ってる。 とにかく、北関東訛りのある早口で身の上話しかしない。 お歳は当時

【第6話】賭け

 開店して2〜3ヶ月経ち、常連さんらしき顔ぶれができ始めた頃。 開店1週間経つか経たないかからご来店下さってる当時の最高齢常連客本庄さんさんが、ニコニコしながらご来店。 「今ね、いつもの立ち呑み屋さんへ行ってきたんだけどね、」 と、それは当店とは反対南口にある立ち呑み屋さん。 他に居酒屋さんはいらくでもあるし、立ち呑み屋さんも数軒あったのに、なぜかそのお店の常連さんと当店のお客様は開店当初からかなりかぶっていた。 店の雰囲気が似てるかと言えば全然似てない。あちらは蛍光灯の白い

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【第5話】出会ってはイケナイ男

 口開け(その日の1組目のお客様)、 「1杯いい?」 と、スーツ姿で胡散臭く固められた髪型に早口で高めの声。 頭の中で一瞬躊躇した。 ハッキリと覚えてる彼の名を呼んでもいいものかどうか。 ほんの一瞬躊躇したが、やはり懐かしさのほうが勝ってしまい、その瞬間 「はっしーだよね!?」 と口から出でしまっていた。 「えっっっ!?えっ!?俺の事知ってるの!?」 「歌舞伎町の立ち呑み屋で笑」 「あーーーーーーーーー!!!みぅちゃん!!」 久しぶりに歌舞伎町の通り名で呼ばれた。 「思い出し

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【第4話】初めて出入り禁止にした人の話

 忘れもしない出禁第1号男。 (有料記事の売上は、全額能登半島大震災の支援金とさせて頂きます)

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【第3話】香水兄さん

 口開け(その日の1組目のお客様)で1お人のお客様がご来店。 見るからにホストっぽい黒いスーツ。 小柄で色白のほっそいほっそいお兄さん。 それ以上に気になったのが香水。 もう一瞬で店の外も中もあたり一面そのニオイになった💦 たこ焼きの油のニオイを打ち消すほど😂 今思い返しても、お客様歴代1位2位を争うほどの香水のキツさ。 「呑むだけでもいいかな?」 「どうぞ〜」 「よかったらお姉さんも1杯飲んでよ。」 「ありがとうございます!!お兄さん、沖縄ご出身?」 「やっぱりわかる?」

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【第2話】シイキビ兄さん

 開店して2週間ほど経った頃。 口開け(その日の1組目のお客様)で1人の小柄な男性が来られた。40代ぐらいの少しハーフかクォーターにも見える男性。 「お姉チャン1人でやってんの?」 と訊かれ、 「はい😊」 と答えると 「へ〜。シイキビ」 と。 「???シイキビってなんですか?」 「厳しい」 「ん???何がですか?」 「ココ。この場所。俺ずっと大久保に住んでっけど、ココ何が入ってもすぐ潰れんだよ。一つ前がケバブ屋だろ?できたと思ったらいつの間にか潰れてたよ笑」 実際、うちがこの

ラブレター【お楽しみに】

まさかこの時代になってラブレターを頂けるとは思ってもなかった。

生卵事件【お楽しみに】

O-cha'coo事件簿の中でもトップクラスの珍事件。

ジョニー【お楽しみに】

開店から間もなく2年を迎えようとしたある日のこと。 派手な青い長袖柄シャツに眼鏡で角刈り黒髪のヒョロっとした男性が小脇にセカンドバッグ挟んでニコニコしながらご来店。 明らかにそっちスジの人。 「初めてだけどいいかな?」

日本一厳しい立ち呑み屋

今でこそ当店の扉にはこんな貼り紙がしてありますが、 昨年、開店11年目にしてやっと、 「入店資格の無い人十か条貼り紙作戦」を思い付くまでは、イチゲンさんがご来店された直後に、イヤな予感がした人にだけ、まず口頭で 「路上で立ち小便した際は掃除をして頂いた上に即出入り禁止です」 という説明をしていました。 それで面倒くさそうな顔される方や、不愉快な顔をされてその場で帰られる方も中にはいらっしゃいますが、それはたいてい今後当店で何かやらかしてしまいそうな人の予感がしているので、こ