大人へ絵本memo ~教科書に沿った読み聞かせ~高学年編
大勢の前で読み聞かせをする機会があると
みんながどーっと笑ってくれるのを期待して
面白い本を選ぶことが多い。
大きく反応してくれるのを狙って
大きな声で読んじゃうこともある。
それもいいよね。
あとね
これもいいと思うの。
誰か1人だけに
届けば良い。
そう想いながら読む本。
全員が面白いと想わなくても
誰かには静かに伝わっていく本。
自分にだけ分かる1冊って
ずっと気になって
好きになったりする。
この中にいる
そう思う誰かのために
読んでみる。
教科書が嫌いな子にも
私達が出来ること。
それは
教科書っていうのは
そこから飛びすためのもの。
社会と繋がっていく
ただの扉だって感じるような
面白い角度から読んでみせること。
教科書に掲載されている作者や 学年の単元に沿った絵本。
🌼4年生🌼
○新美南吉(ごんぎつね)に添えて読む。
『てぶくろをかいに』
新美 南吉(作) いもと ようこ(画)
2005年 金の星社
ごんぎつねはかなしい物語なので、それだけでは終わらせないで、多くの短編を書いた新美南吉に触れさせてあげたい。慈愛に満ちた言葉をたっぷりと語ってあげよう。
『でんでんむしのかなしみ』
新美 南吉(作) かみや しん(画)
1997年 大日本図書
自分の中の悲しみの素が何なのか
はっきりと掴めない年頃に読んであげたい。
悲しみは誰の物か。
悲しみは悲しい物なのか。
<収録作品>
でんでんむしのかなしみ・里の春、山の春・木の祭り・でんでんむし
他に『おじいさんのランプ』新美南吉童話集⤵
○点字に添えて読む。
総合・国語・道徳・特別授業などで福祉の話が増えてくる学年ですね。
身近な人を愛しく思う気持ち。
ハードを構築する前にソフトなわけで。
『ココ』~ゴリラと子ネコの物語~
フランシーヌ・ペニー・パターソン(作)
宮木陽子(訳) ロナルド・H.コーン(写真)
2002年 あかね書房
手話を話すココ(ゴリラ)の実話です。
「かわいい」とか「かなしい」とか手話で感情を表現するココ。
人間以外の感情を感じ取ることは、人同士のコミュニケーションもより深く知るきっかけになるのだと。
○大きな数に添えて読む。
算数では大きな数を学びます。億とか兆とか漠然として想像を超える概念を、自分なりに表現できるように、この本が一役買ってくれます。
『 100万ってどれくらい? 』
デビット・M.シュワルツ(作)
スティーブン・ケロッグ(絵)須美子・サライン(訳)
2007年 文研出版
実際の計算に基づいて100万がどれほど大きな数なのかを文章で表します。
例えば、100万人の子が肩車をしてやぐらを組んだらどこまで高くなるか。
(小学生の平均身長140㎝として計算して出た高さ)
例えば、1.2.3.4....と数えて100万まで数えると何日かかるか・・・
(1つの数字を数える秒数を考えて計算して出た日数)
・・・あまりにも長い年月かかるので、4年生は目をまん丸にして驚きます。私も相当びっくりしました😱「いち・じゅう・ひゃく・せん・まん」と、飛び越えて数える言い方があって良かった~。でなければ人間は、数を数えているうちに人生終わっちゃうね😅と想いました>^_^<
○あまんきみこ(しろいぼうし)に添えて読む。
3年生でも出てくるのでそちらで紹介します☺
🌾5年生🍚
○お米の授業に添えて読む。
5年生は社会で田植えをする地域も多いのではないでしょうか。
『1つぶのおこめ』~さんすうのむかしばなし ~
デミ (作) さくま ゆみこ (訳)
2009年 光村教育図書
インドの昔話。王さまが米を独り占めしています。
貧しい村人を算数のひらめきで救った女の子のお話。
読んだときにビックリしました😲
一度で良いから誰かに何かでやってみた~い😊
美しい画が圧巻で
算数のお話しではなくて昔話な所が良いです。
○こちらも
算数って書いてあるけれど物語として面白い本。
『メリサンド姫: むてきの算数! 』
E. ネズビット (著) 高桑 幸次 (絵) 灰島 かり (訳)
2014年 小峰書店
むてきの算数!と書いてあるから算数嫌いな子は手に取らないかも😂
もったいない。
大人向けのメッセージだよねこれ😂
紹介文には⤵
って書いてあるんだけれど
私が紹介するならこう書くわ⤵😍
🐻6年生🍊
○星野道夫(クマよ)に添えて読む。
息子は幼い頃から星野道夫さんの絵本に親しんでいたので、彼がどれほど自然を愛し自然になりたいと思っていたかを感じ取っていました。6年生になり教科書に載っていることを知ると、とても喜びました。
そして
星野道夫さんは大好きなくまに命を捧げてしまったけれど、どれほど自然を愛しナヌークを愛していて、どのような心持ちで自然と一体になったかを、クラスで説明したそうです。そして下の本を貸し出していました⤵
『ナヌークの贈りもの』
星野 道夫(文・写真)
1995年 小学館
『アラスカたんけん記』『森へ』福音館(たくさんのふしぎ傑作集)
シロクマをナヌークと呼ぶそうです。
白の世界を歩くナヌークを撮影するうち
星野道夫は対話をするようになった。
そして
ナヌークからのメッセージを残しました。
祈りこそ
動物に
通じる言葉
命に
祈りなさい
自然の音しかない世界での
人間1人
それでも星野道夫は自然に出向き
動物と言葉を交わせなくても
寂しさはないと書いていました。
言葉はいらない。
その意味が分かる絵本です。
宮沢賢治(やまなし)に添えて読む。
『注文の多い料理店』
宮沢賢治(作)スズキコージ(絵)
1987年 ミキハウス
20分で読み聞かせ出来ます。注文の多い料理店は たくさん出版されていますが、スズキコージさんの絵が魅惑的な文章にぴったり合っていて私はこれが好きです。
他にも読んであげたい宮沢賢治がたくさん。。
『虔十港園林』⤵
『光の素足』『オツベルと象』⤵
『狼森と笊森、盗森』⤵
『竜のはなし』⤵
『鹿踊りのはじまり』⤵
教科書に添える物語を紹介しました。
見て下さりありがとうございます😌
楽しんで頂けたら嬉しいです💕
低学年編はこちらから☺