副業スタート入社が75%!株式会社mikanの選考フローを大公開
副業スタート・体験入社を選考に取り入れる株式会社mikanさんの採用フローを一挙公開。採用の取り組みについてお聞きしました。
※この記事は、CASTER BIZ recruitingを運営する株式会社キャスターの執行役員森数が、ボイスメディアVoicy 『採用とキャリアと私とボイシー』で対談した放送をもとに執筆しています。
森数:
今日は株式会社mikanの取締役の溝口さんにゲストとしてお越しいただいてます。ご存知の方も多いと思いますが、自己紹介や会社紹介をお願いします。
mikan 溝口さん:
はい。ご存知ない方がほとんどだと思いますが(笑)、英単語アプリmikanを運営するmikanという会社で、取締役をやっている溝口と申します。
僕自身の話をすると、もともと先生になるために大学行っていて、教育実習や塾の現場に行ってみたら思ったより課題だらけだったので、テクノロジーの力で解決できるといいなと思い、mikanをやっています。
僕の仕事としては採用8割と、デザイン5割くらいで、ちょっと10割超えてるんですけど(笑)営業もCSもなんでも、その時々で困ってるところをやっています。
会社としてはまだ少ないメンバーでやっていて、今やっと内定承諾の方を含めて、正社員9名まで来たところです。
英単語アプリmikanという英単語をサクサク楽しく勉強できるアプリを作っていて、「英単語」ってストアで検索すると一番上に出てきます。4月に500万ダウンロードを迎えたところです。
▼App Store
▼Google Play
森数:
おめでとうございます!
mikan 溝口さん:
他の方と話してて、うちが特殊だと思うのは広告を打ってないところで、それで500万ダウンロードは珍しい気がしますね。
森数:
すごい。そのあたりも別の機会にいろいろ聞きたいです。今日は採用のお話で、mikanさんといえば、社員の方の75%が副業転職ですよね。
これってすごいことだなって思っていて、入社してから「こんなはずじゃなかった」という採用をなくしたいと、私はいつも思っているのですが、それを実現するためにすごく重要でいいやり方だなと思っています。
でも実際これをやれている会社さんはすごい少なくて、mikanさんがどうやってそれを実現してるのか聞いてみたいと思っています。
副業・体験入社を含めたmikan流の選考フロー
森数:
まず聞きたいのが、副業スタートありきで選考しているということですよね?
mikan 溝口さん:
そうですね。副業と体験入社をしていて、急がれる方は体験入社だけという形で選考をしていますね。
森数:
どういうフローを経て体験入社や副業開始になるのですか?
mikan 溝口さん:
基本的な選考フローは、カジュアル面談をして、候補者の意向があれば選考に進んでもらいます。
選考では、一次面接でカルチャーフィットを確認して、二次面接でスキルフィットを確認。その後、副業をしたい場合は副業。副業をしなくてもいい場合は、体験入社をします。
最近採用した方々は、エンジニアなどの副業しやすいタイプの方だったので「ちょっとここ触ってみたいです」っていうような感じで、ほとんどの方が副業をしています。
「ちょっと副業してから決めたい」とか「まだ転職する気はないけど、2年後とかを考えるといろんな経験しておきたい」と副業を希望する方もいらっしゃるので、そういう方には、まず副業で手伝ってもらい、ある程度期間が経ってからまた転職の話をしますね。
森数:
会社によっては体験入社や副業体験を選考の一つとしている会社も多いかなと思うんですけど、mikanさんの場合は二次面接でスキルチェックをしてるので、基本的にはその方次第でご入社という感じですか?
mikan 溝口さん:
副業は選考ではないですね。体験入社だけ選考という形です。
森数:
副業をした方でもご入社の前には体験入社があるんですか?
mikan 溝口さん:
はい、あります。
森数:
じゃあ副業は、その方に中のことをより具体的に知ってもらう目的が大きいですか?
mikan 溝口さん:
そうですね。副業は大体、数週間から数ヶ月で、ある程度期間長くとっています。1日で情報を伝えても知りきれないところもあるので、それを体感していただく感じです。
森数:
なるほど。これはいつぐらいからこの形になったんですか?
mikan 溝口さん:
去年(2020年)の9月あたりですかね。もともとちゃんとした採用フローがなく、Facebookでカルチャーフィットしそうな方にDM送って、ダメだったら「ダメだったね」って言って終わってたんです。けど、ミッションとかバリューを決めて、採用への本気度が上がったため、今の運用を始めました。
森数:
副業や体験入社などをやっているので、入社後のギャップは生じにくいだろうと思うのですが、体感としてはどうですか?
mikan 溝口さん:
何でも見せてるのでギャップはかなり少ないと思いますね。マイナスギャップはないはずです。プラスギャップはあるかもしれない。
森数:
どんなに詳しく話を聞いても、入社してみないと分からないことってどうしてもあると思っているのですが、mikamさんの選考フローにのっとっていれば、それも極限まで減らせるっていうのが理想的だなと思います。
不幸なミスマッチを防ぐためにどの会社でも導入してほしいなっていう気持ちはあるんですけど、結構運用って大変ですよね。私は前職でMisocaというサービスの採用をしたときに、2週間ぐらいのミニプロジェクトを作って、副業から入ってもらうのを1回やったことがあるんですよ。でもあまりに大変で、2人ぐらいで終わっちゃったんですよ。
副業プロジェクトをどうやって実現してるのか詳しく教えてほしいです。
mikan 溝口さん:
はい、もちろんです。
副業プロジェクトの具体的な進め方
森数:
まずは、どういうプロジェクトを副業の方にお願いしているのですか?
mikan 溝口さん:
はじめの頃は、本業もある方なので忙しすぎないよう、納期がなくて、社員にあまり聞かなくてもすぐ一人で進められるタスクをお願いしていました。しかし、そうすると外注みたいな感じになってしまって。コミュニケーションが少ないから結局、社内の理解ができないし、事業の面白さもなかなか感じられないという状況でした。
そのため今は「メインのプロジェクトから何かissue(課題)を切ってきて、納期に少し余裕があるものをお渡しし、一緒に開発していく」という形で進めています。
森数:
なるほど。となると今いるメンバーと一緒にチーム開発をするということですか?
mikan 溝口さん:
そうですね、プルリクを出してもらって確認するような形です。
森数:
稼働の時間帯はずれたりしないですか?
mikan 溝口さん:
そこはある程度、非同期で、ずれてもいいという前提で進めていますね。
森数:
なるほど。例えば、チームミーティングは、参加できたら参加してもらって、それ以外は非同期でも回るような仕組みになっているのですか?
mikan 溝口さん:
そうですね。基本非同期で、週次か隔週ぐらいでその方にあわせて30分ぐらい定例ミーティングを実施し「どうですか?」とヒアリングと調整をしています。
森数:
なるほどー。大変ではないですか?
mikan 溝口さん:
大変ではあるんですけど、サブタスクとかサブプロジェクトを出すよりは、社員が普段やってる仕事を依頼できるのでそんなにスイッチングコストはかからず、社員側は楽ですね。
森数:
そうか、わざわざ選考用のタスクを作ると、それと並行して通常業務を進めないといけないから、そっちの方が大変なんですね。
mikan 溝口さん:
サブタスクは仕様もちゃんと決まってないことが多いので。誰かが決めなければいけなくて、副業担当メンバーから違う人にボール投げるというのが発生しだすとカオスになってきますね。なので、メインプロジェクトから切り出すほうが楽ですね。
森数:
なるほど。「切り出しやすいものを用意しないと」とか「選考用に用意しないと」と思ってる会社がほとんどだと思うので、これは新たな気づきというか、知見だなと思いました!
期間は大体どれぐらいで実施するのですか?
mikan 溝口さん:
人によるのですが、体験入社までにできる範囲のことをやったり、体験入社を過ぎても2週間ぐらいやってたり。なので、一週間から長いと数ヶ月ですね。数ヶ月、副業を続けている場合は体験入社までいってない方が多いですけど。
森数:
そのまま副業する方として定着されるケースもあるということですか?
mikan 溝口さん:
そうですね。どうしていきたいか決めていない方もいるので、そこは相談とか壁打ちしつつ、一緒に仕事してもらって、理解深めてもらうという風にやってますね。
森数:
なるほど。個人と向き合う時間を大事にされてると思ったのですが、その辺はどうフォローされているのですか?ゴールは、気持ちよく一緒に働く方がいいよねって双方が思えて、体験入社なり入社に行くことだとは思うんですけど。
mikan 溝口さん:
方向性が決まってる方だとあまり必要ないんですけど、決まっていない方は壁打ちやコーチング的なアプローチで、その人がどういうことをしたいのか、寄り添って聞いています。
そして、mikanとその候補者さんが同じ方向性だったら「じゃあ一緒にやりましょう」そうでなかったら「その違う方向性を全力で応援する」みたいにやってますね。
森数:
すごい!
mikan 溝口さん:
一番方向性が違ったのが、CSとかコンテンツマネジメントで入ってくれた方がいて、でもその方は「アパレルデザインして自分のアパレル立ち上げたい」と思っていた、ということもありましたね。「そっちがんばって!」とプッシュしましたね。
森数:
それはきっと副業体験とかを通して振り返って気づいたんですね。
mikan 溝口さん:
そうですね。
森数:
すごい!フラットに、その人にとってどうかを考えているのですね。
mikan 溝口さん:
そうですねー。めちゃめちゃフラットですね。まだ20歳30歳の若い人たちばかりで、意見するとおこがましいので、「壁になる」ぐらいの感じで話してます。
森数:
時間もパワーも使うと思うんですけど、その辺も溝口さんがメインでされてるんですか?
mikan 溝口さん:
メインは僕ですが、候補者さんごとに担当を変えていますね。違うバックグラウンドの人の方が合うとか、同じような目線で考えられるとかもあるので。
森数:
それはきっとmikanさんが全員採用というか、何のために採用してるか、メンバーのみなさんと共通認識を持ってるから実現できることなのでしょうね。
mikan 溝口さん:
確かにそうかも。全員採用はとても大事にしてますね。
全員採用の実践方法
森数:
少し話変わっちゃうんですけど、人数が少ないから全員採用が浸透しやすいっていう側面はあるにしても、ここまでみんなと同じ熱量でやるってなかなかできることじゃないなと思ってて、その辺は何か意識してることってありますか?
mikan 溝口さん:
全員採用という話は、毎週少なくとも複数回はみんなで話しています。あと全員採用と言っているだけにならないよう、1日8時間×5日の週40時間のうち10%は、少なくとも採用に時間使うという取り組みをしています。
やることを2週間に1回はみんなでシェアして、「もっとこうした方がいいんじゃない?」みたいな突っ込み合いはしていますね。
森数:
どれぐらいやればいいのかの目安がみんなも分かりやすくていいですね。
mikan 溝口さん:
そうですね、これは結構いいですね。本当はもっと時間を増やしたいんすけど、事業も大事なので。
森数:
そうですね。その辺は私たちCASTER BIZ recruitingが溝口さんを支えますので、安心してください(笑)。
mikan 溝口さん:
よろしくお願いします。
森数:
ギャップがない採用を実現するのは、人にとっても企業にとっても重要。その後のパフォーマンスにも繋がるので、mikanさんの取り組みを参考に取り入れていきたいなと、今日たくさん気づきをいただきました。ありがとうございます。
森数:
はい。何か最後に言い残したことがあれば。
mikan 溝口さん:
言い残したことではないんですけど、今もmikanは積極採用中でして、エンジニア・デザイナーはもちろん、人事・広報の方も募集しています!ぜひお気軽にご連絡いただければと思います。
森数:
VoicyにmikanさんのURLを貼っておくので、興味がある方はぜひ覗いてほしいなと思ってます。(株式会社mikanの公式サイト)
うちのmikanさんの採用プロジェクトに関わってるメンバー、mikanさんのこと大好きなんですよ!
mikan 溝口さん:
本当ですか!?
森数:
日報でもよく「mikanさん大好きすぎる」とか書いてあるし、プロジェクトごとにSlackチャンネルがあるんですけど、そこでも「mikanさん最高」みたいな。
mikan 溝口さん:
嬉しいです!
森数:
いろんな企業の採用プロジェクト関わってて、どのプロジェクトももちろん好きなんだけど、始まってすぐそこまでいくのはきっとmikanさんに魅力があるんだなと思いながら見てます。
mikan 溝口さん:
ありがとうございます。
森数:
はい。よい人が来てくれたら嬉しいなと思いながら、この放送を締めたいと思います。今日はmikanの溝口さんにお越しいただきました。ありがとうございました。
mikan 溝口さん:
ありがとうございました。
株式会社mikanについて興味をもった方はぜひ公式サイトをご覧ください。
→ https://mikan.link/
CASTER BIZ recruitingに興味をもった方はサービスサイトをご覧ください。
→ https://recruiting.cast-er.com/