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万引Gメン

今朝のワイドショーで万引被害のことをやっていた。
とあるスーパーを取材していたのだが、
万引Gメンが2人でてきた。
万引Gメンというと、なんとなく、漫画のオバタリアンみたいな
昔風のパーマをかけた中高年女性というイメージがあったが
今日出てきたのは、30〜40代の男性だった。

万引した高齢者が店の外に出た時点で、声をかける。
「すみません、店の保安のものですが、お金を
払っていない商品がありますよね?」
空とぼける加害者。
「いや、ないよ」
そして段々追い詰めてゆく。
で、店の事務所に連れて行くのだけど、万引商品が
出た時点で、Gメンの口調が変わる。
「あるじゃん?」みたいな。
中高年と思われる加害女性は泣き崩れた。
「どうしよう、夫に知られたら!!」
「息子も大きいんです、許してください!!」
しかし(当然ながら)容赦はしない。
結局、警察を呼び、署に連行される。

必要な職種ではあるが、僕は万引Gメンをやるような人は
普通ではないと思ってる。
人間の一番醜い部分を見せつけられる訳だし、
中には、上記した女性、いやそれ以上に取り乱し、
また状況的にも、同情を禁じえない“加害者”もいると思う。
普通の神経じゃ務まらないし、もしかしたら
そういう状況が好きなんじゃないかとさえ思ってしまう。

万引は犯罪です。
Gメンも、店長も、そして、番組のMCも繰り返し言っていた。
そんなことは分かってる。
巷間言われてる事だが、万引は病気でもある。
貧困だからやるというより病気がさせている面の方が
大きいと僕は思う。
なぜなら、今日の“加害者”も、万引した金額くらいは
所有していたし。

万引は一度では絶対に済まない。
1度やった人は、病気を治療しない限り、ずっと繰り返す。
現状、万引を捕まえたら警察に引き渡すしかないのだけど、
せめて、Gメンや店長の態度は、もう少し改めては
いいのではないかと思った。
「病人に対するように」とまでは言わないけれど、
相手も、一人の人間なのだから、もう少し礼節があっても
いいのではないか、と........

番組のコメンテーターが、「例え1000円の商品を万引しても
その1000円を取り戻す為には、その何倍も売らなければならない」
と述べてたが、それは論理のすり替えだ。
1000円のものをとられたら、それを仕入れた原価の損害だろう。
チリも積もればで、万引による被害は年間何十万、何百万に
なるだろうから、当然看過はできないが、
依存症などと同列に、社会全体で取り組むべき問題の
一つではないだろうか。

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