The Blind Side〜人生を大きく変えるソウルメイトとの出会い〜
Blind Side:(人の)見えない[無防備な]側,死角;(自分で気づかない)盲点,弱点
人は自分なりに必死に生きようとしている。環境に恵まれていようが、恵まれていまいが。人それぞれに意思を持ち、誇りを持ち、そして悩みを持ちながら毎日を必死に生きている。
そんな人間の弱さと強さが共鳴し引き寄せられて、このマイケルとリー・アン(と、その家族)は巡り会い、そしてお互いの隙間をお互いの存在で埋め合い、絆を深め、そしてどちらもがそれぞれに輝きを放ち始める。
と、そんな風に思える、実話を元にした、人間の可能性をいろんな面から刺激してくれる。私にとってこのBlind Sideは心に残る映画の1つとなりました。
ぜひ、このThe Blind Side,お子さんと一緒に観て頂きたい!!
(邦題が「幸せの隠れ場所」ということをこの記事を書くにあたり初めて知ったわけですが、なんだかフワッとした感じでしっくりこない違和感を感じたのは私だけでしょうか…)
同じ時代、同じ国、同じ州で暮らしているにも関わらず、全く違う世界に住む2人。かたや何不自由なく裕福に暮らす家族とかたやほぼホームレスの青年。
恐らくお互いに出会うまでは一歩もその異世界に入ったことはなかっただろうし、もしかしたらその存在すらも知らなかったのかもしれません。
(余談ですが、これって実は日本でもあることなんですよね…
私も一度横浜中華街近くを友達と二人歩いていて、どう道を間違えたのか迷い込んだその通りは文字通り「灰色」でした。人も壁も空気も全てが灰色。今まで生きて来て初めて感じた異色な世界。こんな世界が華やかな街のすぐ裏通りに存在しているとは…
その時、とりあえず後ろを振り返らずに歩こう、と友達と身を寄せ合い緊張しながら通り抜けたのを思い出します。)
もしここまで読んで「結局お金があるから出来たことでしょ。」なんて思ってる方には何がどう素晴らしいのか是非この映画を観て頂きたい。
確かにお金がないと出来ないことですが、財産がどれだけあったってこのリー・アンのような行動が出来るかどうかというと、それは出来ないと断言できます。
同じ人種でもバックグラウンドを知らない自分よりも大きな若者を家に招き入れる事ができるかどうか。正直なところ私にはできません。
ましてや、1日2日招き入れるだけでなく、全責任をおい、養子縁組にするために身の危険を冒してまで身元を探し養子にする。もし子供に恵まれていないなら分かる気もしますが、実子が男女1人ずついる幸福を絵に描いたような家族、
なかなか出来ないどころか、まず出来ないですよ、実際。
でもこれが実話ってところが「まだまだ人間捨てたもんじゃない!」、って感動させてくれるんですよね。
また、人の巡り合わせでこんなにも人生が変わってしまうのかと思うと、その幸運は本人が持って生まれたものなのか、それとも成長の過程で獲得できるような努力をして来たのか、はたまた単にラッキーだっのか、とても考えさせられます。
これはサンドラブロックが演じたリー・アンにも言えることで、映画の途中で ”友達” との会食の際に、
「ホームレス同然の黒人青年を保護しているのは何かチャリティーに見せかけたビジネスなのか」
「同じ年頃の女子が同じ屋根に下に住んでいるのに心配じゃないのか」
と言われ、辟易したリー・アンは席を立ちます。そしてこの時に「あなたはその黒人青年の人生を変えてあげてるのよ。」と言われたリー・アンは「いいえ、彼の存在が私の人生を変えてくれているのよ」と言い放つのですが、これこそ違うステージに上がる際の周囲の総入れ替えなんだろうな、と感じました。
母の決断に全く文句を言わないどころか、好意的に無条件で受け入れる子供達。ましてや長女は同じ歳頃のティーンネイジャー。ご主人もリー・アンを心から信じているからこそ彼女の行動を止めることは一切ありません。
恐らくリー・アンの両親がきっと同じように心の広い人だったからなんだろうと、リー・アンの子供達を見てると容易に想像できますが、「自分がしていることは他人のためではない、自分のためなんだ。」と言えるこのような強く、賢く、自分を信じ、懐の深い慈悲深い人間がどうやって作られたのかを私は知りたくなります。
ある一定の地位や財産を得たものは社会貢献に走るとよく聞くけれど、これはそんな程度のものではない、自分の生活の一部にしてしまうくらいの覚悟を決めて行動した結果が、ホームレス同然の青年をアメフト界のスターに押し上げた実話のシンデレラストーリー。
ソウルメイトは人種や年齢、文化や背景を越えて共鳴する。これぞ人と人とが成せる技。
それを実際に体現してくれて人間の素晴らしさを教えてくれる素晴らしい映画The Blind Side、心が乾いて潤いを求めている方にお勧めです!
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