勉強はやっぱり大切ですね。のお話しその➀インプット編
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1)謎のインプット
最近改めて、継続的なインプットは大切だな思うことが増えました。
仕事で山にぶち当たり、負けじとせっかく登頂した山も踏み場なく崖から転げ落ち…わたしはふと思ったのです。ああ、もっとみっちりきっちりばっちり勉強しときゃよかったな…。しかし時は戻らず。過ぎ去った時に後悔の念を押し込んではせっせと前に進む現代人、周りに追いつこうとギュウギュウに詰め込んだ知識も周囲と同じ学習速度では差別化できず、更には頑張って蓄えていた情報貯蓄も陳腐化により有用価値の遁減/無効化にさらされ、これでは刻が足らぬと嘆きつつまた1年また1年と歳をとる。そんなところへ舞い込むオリンピック級に大事な商談。ここで当てなきゃもう後がない。背水の陣!火事場の馬鹿力に任せてもがいてみるも、提案は1ミリも刺さらず。ああ、嘆かわしい。本当に必要なときに力が発揮できない!こんな感じで日々激しい知的労働の競争環境に晒されて疲弊していくわたしたち。
このくるくるサイクルから抜け出すためにはやはりインプットの質を上げることが必須と思う機会が爆増しました。
よって今回はインプットについて整理してみます。
え?インプット?知ってるよ!すなわちやる気のことだろ?そうだ!やる気だ!燃えてきたぜ!ヒャッハー!な人のアプローチをまずは以下に例示してみます。
・ランキング上位の書籍を爆買いする
・世に出回るセミナーの類を片っ端から受講する
・知り合いに話しを聞きまくる
これらはインプットの実行を実際に行動に移している点で素晴らしく尊いです。しかし…結局のところ以下に例示するような結末を迎える場合が多いです。
・未読書籍の積読により謎のお城が建つ(な?!いつの間に城が?!)
・驚異のセミナー参加100回突破記録樹立(お見事!目的と手段が逆転!)
・人の意見に翻弄される(加えて人の時間を大いに奪っている!)
こんな感じで無鉄砲なインプットはやる気が燃えに燃えているのに一向に結果が出ない!オーマイゴウ!状態に陥り謎の自爆炎上を起こす可能性を秘めた実に奇妙な行動に見えなくもありません。
がしかし。インプットもササっと整理することで効率化することが可能なのです。今回はそんな効率的なインプット方法についてつらつらと書いてみます。
2)インプットの整理
奇妙奇天烈なインプットさんも整理してしまえばこっちのもんです。
例えば↓こんな感じです。効率的なインプットはこれらを習得する方法を身に着けることで実践できます。順を追って見てみましょう。
➀まずは知識形態を分類
知識形態は以下の2通りに分類できます。この他にも切り口は無数存在しますがそれらは一旦割愛!
1.形式知:書籍やセミナーなどで言語化されている知識
2.暗黙知:実践の積み重ねから得られるなんとも表現し難い知識
②知識の性質
上記で分類した知識形態のうち、まずは形式知について深堀りしてみます。
形式知は(これは暗黙知にも当てはまりますが)ザックリ以下のように更に分類していくことで「形式知の地図」を手にすることができます。これがあればどこに向かって燃え滾るやる気とともに爆走するかが明確にできます。明確にしたらあとはもうヒャッホイするだけです。
1. 汎用知識: エクセル・スライド操作、コミュニケーションなど
2. 専門知識: 摩擦損失、微生物研究、金融工学など
3)形式知の汎用・専門知識の習得方法
③形式知の汎用・専門知識の習得方法
このうち1については実に便利な世の中になった恩恵に授かりGoogle先生かAmazonポチポチで関連書籍購入で秒で吸収できると思います。やったラッキー。
一方、2については高度専門教育やらを受けないと習得不可能!ああー世知辛い!に一見思えるかもしれませんがこれもササっと整理してしまえばこっちのもんです。例えば、以下のように並べてみます。
1.縦軸: 業界(Industry)
2.横軸: 業種(Function)
このテーブルを「業界・業種マトリクス」と名付けることにします。なんだか謎めいた雰囲気出ますね。専門知識の習得は闇雲にやる気に身を任せて疾走してもダメです。しっかり進む方向を明確にしないと迷子になること間違いなしです。極端ですが一旦医者になってからやっぱり弁護士になろうとするとインプットのためだけにものの見事に人生のうち15年分くらいがビュンビュン飛んでいきます。このように専門知識は習得に時間を要することから後戻りするときのダメージが尋常ではないので実用性を念頭に選択する必要があります。このマトリクスを基に(縦・横軸の項目は適切なのをはめ込んでみてください)まずは自分に関連する領域で知識を習得することを優先するとよいです。また、縦の知識を伸ばすか横に伸ばすかによって自分の市場での立ち回り方が変わってきます。自分のキャリアプランに沿って中長期的に有利に戦えるように選択してみてください。参考までにそれぞれを極めた場合の称号は以下の通りです。
・縦を極めたらI字型エキスパート
・横を極めたらハイフン型ジェネラリスト
・縦横網羅して極めたらT字型スーパー人材
特にT字型の属性の人たちはまたに出くわす天才かこやつ!レベルの人間です。市場価値が尋常ではなく高いこと間違いなしです。ちなみに可視化してみるとこんな感じです。見事にT字ですね。
4)暗黙知の習得方法
これまではすでに誰かが綺麗に整理してくれている形式知を見てみましたが、ここからは謎オーラ全開の暗黙知の習得方法について整理してみましょう。
暗黙知の習得は、Learning Curve(学習曲線)で表すことができます。
上記の図からは実は目には見えない、暗黙知習得において肝となる以下の要素が滲み出ています。
➀累積投入時間
②作業の実施頻度
③1回あたりの理解度
暗黙知の習熟度はこれらの合わせ技なので1つ1つの学びの機会をゴリゴリホイホイ余すことなく吸収することが原則ですが、時間が有限かつ1回の作業あたりの所要時間が短縮しにくいような知識については効率化がまあ難しいです。困りましたね。そんなとき重要なのが、すでに整理した「形式知」を加えることです。形式知の習得によりある程度頭の中で基礎情報が整理されていると、③の理解度が爆発的に飛躍して秒で暗黙知習得可能になります。下のイメージのように、バッキューン!と伸びます。うっひょーーーーい。
そしてもう一つ大事なのが、習熟度の上昇とともに暗黙知は形式知化して資産にすることです。資産化したら、脳に常時保持できる情報量を過大評価せずに迷わず外部記憶媒体にアウトソースしてください。え?ガイブキヲクヴァイタイ?と一瞬思うかもしれませんが、これは物理的でもデジタルでもどっちでも好きな方を選んで問題ないです。要はいつでも使えるよう自分の知の引き出しを持っておくことです。かの有名なドラえもんさんは自分のお腹の引き出しからいろいろ繰り出して自分の市場価値を維持・向上し続けていますよね。あれと同じです。
5)インプットの可能性に目覚めたら
インプットの習得方法を整理してみましたが、一般的にインプットの範囲は所属している組織の事業に対する実用性にある程度制限されるのが実情です。ただ、インプットの可能性に目覚めたら今の業界業種に飽きちゃう可能性があります。すると別の世界を覗いてみたくなること間違いなし。
そうなったら個人的にはコンサルティング業界がおすすめです。特に外資系コンサルは海外出張しながらいろいろな企業様とお仕事ができてインプットを試す機会がモリモリやってきます。
これを読んで「よし!転職だ!」となる人は極めて少数と思いますが、その万が一の少数派の方へ1つアドバイスです。中途採用では入ってからのインプットじゃあまりに遅いので武器を持って入場すべしです。外資コンサルはインプットーアウトプットの変換速度が秒で求められる世界ですが、その分爆発的に成長できること間違いなしです。ひゃっはー!な勢いで経験値が上昇していきます。ちなみに、コンサル業界での最初のおすすめはI型人材です。一旦これがあれば実力値以上に戦える可能性が微増します。英語ではPunch above its weightていうみたいです。うわーお。カッコいい。
わたしは勝手に、日本全国のみなさんがインプットの可能性に目覚めたら国民あたりの転職回数が増えるのではなかろうかと想像しています。そうなったら異業界・異業種間の知識融合が促進されて日本の未来も明るいかもしれないですね。
わたしもそれに乗り遅れないように明日から勉強します!え?今日?今日は疲れたので明日から本気出します。みなさんも一緒に頑張りましょう。それでは!良い2022年を!
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