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2024年の良書5冊!今年もいい本にたくさん出会えました!

2024年も残すところあとわずかですね。今日は1年の読書の振り返り記事です。今年出会った本の数は90冊!

例年は100冊を超えていたのですが、noteを書く時間が増えたこともあり少しだけ読書量が減りました。でもnoteに書くことは読書と同等かそれ以上の価値があるので、それはそれでヨシ!

この記事を書くにあたり良書とは・・・?と考えてしまいました。人によって「この本良い!人にすすめたい!」と思う基準は違うと思います。

私の場合は新たな気付きを得られたり、これまでの価値観がぶっ壊されたり、人生の役に立つ情報を得られたり、そんな本が私の中での良書です。

言い換えると「新たな自分に生まれ変わる」本が私の中で良書なのだと思います。

今回ご紹介する本は「新たな自分に生まれ変わる」視点で今年よかった本5冊です。順位はつけられなかったのでどれもおすすめです!
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今年読んだ本①


①『スロー・イズ・ビューティフル』辻信一

本書は価値観がぶっ壊される本です。スローの対義語はファスト。私はサラリーマンとしてファストな人生を送ってきました。いつも次にやるべきことを考えて、何かをするときはその目的を意識して。

本書が突きつけるのは「その生き方おかしくないか?もう一度考えなさいよ」そんな事実です。本書を言い換えるとスローな哲学書。本書から気になった個所を少し長いけど引用。

「今はそれどころじゃない」と大人が言う。すると子どもが「じゃあ、どれどころなの?」。「こうしてはいられない」と大人。「じゃあ、ああしたら?」と子ども。ぼくたち大人は誰かによく「こんなことをしている場合じゃない」と思い、またそれを口にする。では、どんなことをしている場合なのだろう。

「今はそれどころじゃない」と言われて、「それ」は否定される。外される。しまい込まれて、やがて忘れられる。「それどころじゃない」と一度言われた「それ」が、もう一度呼び戻されて「今こそそれを」となることはほとんどない。

「今はそれどころじゃない」と言われて、「今」はどうなるのか。「今」もまた「それ」を外されて空っぽになる。宙ぶらりんになる。「今はそれどころじゃない」は、一見、「今」を重く見た言い方のようでもある。つまり「大事な今」には「それ」よりもっと大事な何かがふさわしい、というわけだ。しかし「今」が「それ」に代わる、よりふさわしい何かによって満たされることはなかなかない。だから大人たちの「今」はいつまでも空っぽのまま。

『スロー・イズ・ビューティフル』P24

なぜか日々急いでいる私。「あれをしなければならない」「これもだ」。でも本当にしなければならない事って人生で一体どれだけあるのでしょうね。

はじめてヨーロッパを訪ねたサモアの原住民ツイアビは次のように語ったという。

「かりに白人が、何かをやりたいという欲望を持つとする。・・・日光の中へ出ていくとか、川でカヌーに乗るとか、娘を愛するとか。しかしそのとき彼は、「いや、楽しんでなどいられない。おれにはひまがないのだ」という考えに取りつかれる。だからたいてい欲望はしぼんでしまう。時間はそこにある。あってもまったく見ようとはしない。彼は自分の時間をうばう無数のものの名まえをあげ、楽しみも喜びも持てない仕事の前へ、ぶつくさ不平を言いながらしゃがんでしまう。だが、その仕事を強いたのは、ほかのだれでもない、彼自身なのである。」

『スロー・イズ・ビューティフル』P25

ここでも思います。私自身が忙しくすることを望みその環境に身を置いている。「忙しい」と言うけれどもそれは私が望んだこと。


今年読んだ本②


②『人生は攻略できる』橘玲

私の大好きな橘玲さんが若い人向けに書かれた一冊。橘さんの思考の大事な部分だけが凝縮されています。大げさに聞こえるかもしれませんが、人生において橘さんの本にどれだけ早く出会ったか。そしてどれだけ理解できたか。それが今後数十年を大きく変えるターニングポイントになると思っています。

私は先ほど紹介したスロー・イズ・ビューティフルのようなじっくり考える本も好きです。でも現実はそれだけじゃうまくいかない気がします。(私がそう思い込んでいるだけかもしれませんが)

基本的なことはどんな時代になっても変わらないし、そればかりかますます重要になっていく。だからここでは、「1+1=2」のようなほんとうに大事なことだけを説明している。
こう書くと、「1と1を足せば2になるなんて当たり前じゃないか」と思うかもしれないが、世の中には「1+1」が3だとか、場合によっては100になると信じているひとが(ものすごく)たくさんいる。そしてほとんどの場合、こういう不合理なひとは失敗してヒドい目にあうことになる。

『人生は攻略できる』P14

現実をありのままに見て、当たり前のことを当たり前にこなす。これができている人が一体どれだけいるのでしょうか?そして当たり前のことを教えてくれる人が周りにいるかと聞かれると、私はあまり思い当たりません。

自分の当たり前を見つめ直すためにも是非本書を手に取ってくださいね!


今年読んだ本③


③『経済評論家の父から息子への手紙』山崎元

山崎さんも私が大好きな作家さんです。今年初めにガンで亡くなられた山崎さんが息子さんに書かれた一冊。先ほど『人生は攻略できる』でご紹介した山崎さんなりの「1+1=2」がいたるところに書かれています。

これから手に取られる方は山崎さんの「1+1=2」に触れてみてください。

資本主義経済は、リスクを取りたくない人間から、リスクを取ってもいい人間が利益を吸い上げるようにできている。・・・そして、利益を吸い上げる際に介在するのが「資本」であり、資本に参加する手段が現代では「株式」だ。

『経済評論家の父から息子への手紙』P55

「他人と同じ」を求めるだけでは幸せになれない。不利な方への「重力」が働く。

『経済評論家の父から息子への手紙』P92

山崎さんは日本でインデックスファンドの良さを広められた方です。私が間違った投資をせずに心穏やかに投資と向き合えるのは山崎さんのおかげと言っても過言ではありません。

山崎さん、これまで本当にありがとうございました。ご冥福をお祈りします。


今年読んだ本④


④『「普通がいい」という病』泉谷閑示

精神科医の泉谷閑示さんの一冊。泉谷さんは哲学や思想、詩への造詣が深い方で精神病を考える切り口が秀逸です。

また本書は読者へ新たなモノの見方を提示してくれます。

「普通」という言葉には、平凡で皆と同じが良いことなんだとか、「普通」に生きることが幸せに違いない、という偏った価値観がベッタリとくっついています。つまり、「普通」になれば「普通」に幸せになれると思い込んでいるわけです。しかし、幸せというものには、「普通」はない。なぜなら、「普通」ではないのが、幸せの本質だからです。

『「普通がいい」という病』P41

私の知人にアルバイトや派遣でお金を稼ぎ、お金がたまると海外や日本など行きたい場所に遊びに行く人がいます。彼女の生き方をその日暮らしで将来大丈夫なの?と言うこともできますが、彼女の表情はいつも明るいのですね。

しがらみがないというか、今を生きているというか。

最近彼女のような人を見て「羨ましいな」「楽しそうだな」と思うのでなく、「とりあえずやったらいいやん!」と思って実行した方が人生楽しいのでは?と思います。だって人生なんて1回しかないし、定年までやりたいこと我慢したところで体力や気力がなくなっていたら意味ないし。


今年読んだ本⑤


⑤『エンド・オブ・ライフ』佐々涼子

この本は記事で紹介しましたね!在宅医療の現場を取材したノンフィクション作品です。

記事でこんなことを書きました。

多くの患者さんたちの人生の最期を切り取った作品だ。ひとつひとつのエピソードが私がこれまで考えてこなかった、(目を背けていたと言ってもいいのかもしれない)ことばかりだった。
人生の最期は正解があるのではなく、それぞれの家族で正解を見つけるしかないのだと知った。

亡くなるタイミングでこれまでの頑張りをたたえられ家族から拍手を送られる患者さんもいた。
脊髄梗塞という病気で痛みがひどく「生きる意味って何ですか?」と著者に問う患者さんもいた。彼は最終的に自殺した。
この本をどう表現したらいいのか。私にはまだその言葉が出てこない。少なくとも「死」について考えざるを得なくなる一冊であることは確かだ。


さいごに

本当はもっと紹介したい本がたくさんあったのですが、長くなるので5冊だけ!それにしても読書はいいですね。

自分がどんどん変化します。変化はするのですが「変わらないもの」も自分の中で積み重なっていきます。私にとって大切な考え方のことですね。

それは著者たちの魂のようなものが私の中に蓄積されていくようなイメージです。これから無職になる私の人生がこれからどうなるかは分かりませんが、今のところ未来は希望でいっぱい!(笑)

おしまい!


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FIREサラリーマン みかん🍊ブログ
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