📈データでみる第27回精神保健福祉士国家試験📉

▼こんばんわ。先週末の第27回精神保健福祉士国家試験について、誰が来年の受験勉強を始めるんだというツッコミをよそに、データ面から出題内容を分析してみます😊　しばしお付き合いくださいませ🍀🍀🍀

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▼まず、第37回試験を過去問データと突き合わせてみます👍　問題1～48と、過去問が出題された選択肢のみを並べました。番号は、たとえば「25-5-4」は、第25回試験の問題5の選択肢4のことです。

〔精神医学と精神医療〕
●問題1　成人の知能検査の種類(WAIS-Ⅳ)
●問題2　神経性無食欲症の内容
　・選択肢3　14-7-2
　・選択肢4　1-14-B
●問題3　短文事例(震災による急性ストレス反応)
●問題4　うつ病における妄想の例　21-5-5
●問題5　DSM-5における自閉スペクトラム症の診断基準
●問題6　SSTの内容
　・選択肢4　1-27-A
●問題7　精神保健福祉法における精神科病院従事者の虐待を発見した者の通報義務
●問題8　短文事例(心神喪失で不起訴され、医療観察法による審判申立て後に最初に行われること)
●問題9　保健医療福祉の連携に関する内容

〔現代の精神保健の課題と支援〕
●問題10　『患者調査』における外来精神科で最も多い疾患
●問題11　吉川武彦による支持的精神保健の内容
●問題12　短文事例(ロコモティブ症候群の内容)
●問題13　少年法における虞犯少年の定義
●問題14　スクールソーシャルワーカーの職務内容
●問題15　職場における各種のハラスメントの内容
●問題16　労働安全衛生法におけるストレスチェック制度の内容
　・選択肢2　21-14-1
　・選択肢3　18-16-5, 21-14-5, 25-15-1
　・選択肢4　24-15
●問題17　短文事例(自殺対策(ポストベンション))
●問題18　保健師の定義や内容
　・選択肢5　17-19-1

〔精神保健福祉の原理〕
●問題19　障害者福祉における各種の理念
●問題20　精神保健福祉発達史(任意入院制度ができたときの精神保健法)
●問題21　短文事例(長期入院による施設症)
●問題22　精神保健福祉法における家族の権利・義務の内容
　・選択肢4　6-44-2
●問題23　精神保健福祉士法の成立背景
●問題24　精神保健福祉士の義務
　・選択肢2　20-21-4
　・選択肢3　20-21-2 
　・選択肢4　20-21-3
　・選択肢5　2-33-D, 7-34-D, 8-35-A, 9-38-3, 11-34-2, 12-36-2, 15-43-1, 19-62-5
●問題25　事例(ひきこもり)(電話相談で優先的に評価すべきこと)
●問題26　事例(ひきこもり)(家族会を勧める理由)
●問題27　事例(ひきこもり)(精神保健福祉士が行うべき支援)

〔ソーシャルワークの理論と方法(専門)〕
●問題28　短文事例(実習生に対するバウンダリー概念の指導)
●問題29　感情の反映の内容
●問題30　離転職を繰り返す者へのナラティブ・アプローチの内容
●問題31　インターディシプリナリーモデルの内容
●問題32　精神保健福祉士によるコミュニティワークの内容例
●問題33　精神保健福祉士によるソーシャルアクションの内容例
●問題34　事例(統合失調症患者への地域生活支援)(電話での共感)
●問題35　事例(統合失調症患者への地域生活支援)(精神保健福祉士が行った支援内容)
●問題36　事例(統合失調症患者への地域生活支援)(精神保健福祉士が行った支援内容)
●問題37　アンソニーらによる「精神科リハの基本原則」の内容
●問題38　パーソナルリカバリーの内容
●問題39　短文事例(アサーショントレーニングのプログラム)
●問題40　事例(アルコール依存症患者への支援)(精神保健福祉士による受容・共感的態度)
●問題41　事例(アルコール依存症患者への支援)(包括的な支援プログラムの特徴)
●問題42　事例(アルコール依存症患者への支援)(断酒会の紹介)

〔精神保健福祉制度論〕
●問題43　精神保健福祉法に規定されている機関(精神保健福祉センター)
●問題44　精神医療審査会の内容
　・選択肢1　19-18
　・選択肢2　20-62-2
　・選択肢4　24-61-5
　・選択肢5　16-61-3
●問題45　生活保護法の内容
　・選択肢2　17-65-4
　・選択肢5　2-40-C, 9-42-A, 17-65-5
●問題46　事例(希死念慮のある者の入退院支援)(精神科病院への入院形態)
●問題47　事例(希死念慮のある者の入退院支援)(退院後生活環境相談員の役割)
●問題48　事例(希死念慮のある者の入退院支援)(自立支援医療の内容)
　・選択肢1　10-25-D
　・選択肢2　24-63-5
　・選択肢5　24-63-4

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▼さて、あらためまして、精神保健福祉士国家試験の「傾向」は以下の通りです。問題数が少ないので、結構深掘りしてみました。参考になさってくださいませ😌😌

(1)難易度は全体的に低下した
▼今回から、科目名と問題数、出題基準に変更がありました。全体として、基礎的な知識を問う問題の比重が高かったと考えられます。
▼全48問のうち、問題1～4、問題6～7、問題12、問題18、問題20～22、問題24～27、問題29～30、問題32～36、問題40、問題42～46、問題48の計28問は、木でいえば幹にあたるものです。基本中の基本を押さえておけば、確実に28点を取れたはずです。
▼特に、事例問題における受容や共感的態度、精神保健福祉士がどのような支援をすべきか、のような「べき論」に関する問題は、落としてはならないサービス問題でした。

(2)過去問はそのまま出題されにくいが、過去出題されたことのある知識の再出題は多かった
▼過去問をそのまま再出題するのではなく、過去に出題された方法や専門用語、人名などを再び取り上げる形での出題が目立ちました。それは、以下のようなものです。
　・問題11：吉川武夫の精神保健活動　→　3回目
　・問題14：スクールソーシャルワーカーの業務内容　→　3回目
　・問題15：ハラスメント　→　4回目
　・問題17：ポストベンション　→　3回目
　・問題19：ソーシャルロールバロリゼーション　→　2回目
　・問題21：施設病(施設症)　→　6回目
　・問題28：バウンダリー　→　2回目
　・問題31：インターディシプリナリ・モデル　→　6回目
　・問題37：アンソニーの原則　→　3回目
　・問題38：リカバリー　→　9回目(パーソナルリカバリーとしては初出)
　・問題39：アサーショントレーニング　→　2回目
　・問題42：断酒会　→数え切れず(AAを含めるともっと数え切れず)
▼なお、問題31のインターディシプリナリーモデルは、これが多職種連携のモデルであることを知っていなければ解答できない問題でした。ただし、出題頻度が高いことから、たぶん『ワークブック』にも掲載されているでしょう。

(3)過去問の再出題率は低い
▼過去問の再出題率は、全48問・129選択肢のうち22問でした。22/129＝17.0%でした。こんなもんでしょう・・・

(4)事例問題の出題率が高かった
▼事例問題は、短文事例問題を含めて19問でした。19/48＝39.5%とかなり高率でした。ただし、事例文のボリュームや内容に特段の変化はみられませんでした。

(5)データ問題は1問
▼データ問題は、1問出題されました。精神科外来患者でいちばん多い疾患は何かを問う問題でした。出所は『患者調査』です。

(6)試験問題としての仕上がりは良好
▼明らかに手を抜いた出来だった介護福祉士の試験問題とは異なり、精神保健福祉士の試験問題は、難易度が低下しても品格が保たれており、国家資格の試験としての面目は保たれていました。

(7)全体として、科目変更の影響は少ない
▼今回、科目名と出題基準に変更がありましたが、フタを開けてみると、問題の内容やその性質に劇的な変化はありませんでした。とくに、予備校の先生方は、これまで蓄積された試験対策のノウハウをそのまま活用できると考えます。

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▼ということで、おつかれさまでした～⭐⭐　あとは、社会福祉士も2、3日かけて、ゆっくりやってみます🤟　みなさまお風邪など召されませんように・・・　毎朝5時起きの私は、とくに明朝、ヒートショックを起こさないように気をつけます💦💦