「なぜあの人は継続的に売れるのか」を考えることで営業の本質が分かるという話
※珍しくノウハウ系ではない、筆者の考え方の話です。
一瞬だけ売れる人と、継続的に売れる人の何が違うかを
ずっと研究していた時期がある。
自分自身が継続的に売れたいのに、瞬間的にしか売れなかったからである。
※筆者は、前課金型の求人広告営業と、成功報酬型の人材紹介の営業と両方の経験がある。
これは一体どういうことなんだろうかというかということを考えていた。
そもそも、継続的に売れるとはどういうことかをまず考えた。
すると答えはシンプルで「次回発注をしたくなる顧客がいる」ということだと分かった。
そして、そういうお客様が担当顧客の多くを占めていることが大事ということも自明の理だ。
では、どうすれば「次回発注をしたくなるのか」。
これも、「初回発注のプロセス」と、「初回発注後のプロセス」に分けて考えれば簡単な答えだった。
この両方において「こちらの都合の押しつけ」ではなく「相手の気持ちを高めて買ってもらう」ということが大事だということが理解出来た。
では、「相手の気持ちを高めて買ってもらうにはどうすればいいのか」という問いになるが、それは
・相手の初回発注の目的を果たせる
・そのプロセスにおいて、相手にストレスがない
・次回への期待感が高まるやり取り
→結果、この人と一緒に仕事をしたいと思ってもらう
と同時に、
・こちらに無理が無い(めっちゃ値引きしたり、労働負荷がかかりすぎない)=つまり、「いつも通りの」サービスレベルで続けられる
ということも大事であった。何故ならば、最低限、初回発注時点と同じクオリティを提供出来なければ、3回目の発注がないからである。
これらを踏まえて、以下のように行動を改めた。
・ヒアリングにおいて、発注ポイントを探るだけでなく、何を成し遂げたいと思っているのかを理解する
・ハッタリを利かせない(誇大広告はいつかバレる)
・相手の言語情報だけでなく、非言語情報への気配り(意思だけでなく感情を考慮する)
・「決めるのは自分」ではなく「決めるのは相手」
・「叶える」だけでなく「要求する」
・「この目の前のお客様から売上を上げたい」ではなく「この目の前のお客様を当社のファンにしたい」という意識
そうすることで、結果的には
コンプライアンスギリギリの行為が無くなり、
無理なクロージングも無くなり、
お客様を追いかける行為が大幅に減り
お客様に追われることが大幅に増え、
ノルマを達成することが苦では無くなり、
誰かの育成を楽しめるようになり、
マネジメントに至る、現在までの大きなパラダイムシフトだった。
なるほど、これが商売の基本であり、
これが営業というものであり、
サービスを磨くことで、顧客をファンにするという
自分の原体験に繋がるものとなった。
新卒のはじめたばかりの頃は営業が楽しいなんて
思えなかった。
しかし、その後、営業だけのキャリアで10年以上、
今、ぼくは、営業を楽しんでます。