時代を追う⁉採用について考える
ターゲット層によって使い分ける
ダイレクトリクルーティングとか、ソーシャルリクルーティングという言葉が有名になったのはここ数年である。
2012年からはfacebookやTwitterを使って、新卒採用でのブランディングをする企業が増えた。
それとblogを連動させてやっている企業がほとんど。
しかし、この手法についても差別化がしにくくなっている。
いろいろな企業が右へならえで同じような形で、職場の雰囲気や社内行事の写真などをこぞって掲載している。
学生が知りたいポイントとは乖離しているのが現状である。
学生はどんな職場なのか、どんな雰囲気なのかを気にはしていない。
理由は配属先になるかもしれないけど、ある程度は建前の部分しか伝えていないということがわかったからである。
これからのソーシャルリクルーティング
10代、20代のfacebook離れは深刻になっている。
それはソーシャル疲れが原因になっていると考えられている。
自分の友だちがいいねを押していたら、自分も押さなきゃいけないという恐怖があったりする。
また、ブロックをしたり、フォローを外したりすると、リアルにつながっている人間関係になるとトラブルになる。
そうするとリアルでも人間関係がこじれてしまう。
facebookが実名制であることが原因かもしれない。
また、facebookについてはアルゴリズムがあり、必ずしもユーザーに情報が届くとは限らない事がある。
全体の18%でいいねの傾向から選択されているという噂もある。
しかしfacebookがアルゴリズムの仕組みについて、オフィシャルで仕組みの内容をオープンにしていることはない。
独占企業であり、それが差別化になっているからだろう。
これからのソーシャルリクルーティングは、@LINEやインスタグラムを使ったものに変わっていくのかもしれない。
10代、20代はインスタグラムを使っている確率が、facebookやTwitterより多いというデータがあるから。
LINEについては自分が知っている人だけのつながりであり、Twitterやfacebookのように、いつでも、どこでも、誰でも見れるものではない。
ある程度、つながりのある人だけが見ることのできるものである。
文章で伝えなくても、スタンプを有効的に使うことができる。
そのスタンプでコミュニケーションが出来てしまうというのもある。
それ以外にもメッセージを見てもらえるのが限定されているので、
いい人を演じることはないから、本音ベースで話ができるというのも特徴。
インスタグラムについては写真をうまく使って、短いメッセージを入れるのが主流になっているが、文章で伝えるよりイメージの共有化がしやすいメリットがある。
文章で伝えることは非常に難しい。
対面で話をしているときは、表情が見えるので理解度がわかりやすいが、
文章は受け手がどう理解するかがポイントである。
同じ様に考えてもらえれば言いたいことがわかってもらえますが、間違った意味で解釈をされてしまうこともしばしばあります。
読解力という力が大きく作用しているのが現状です。
LINEとインスタグラムの共通点は情報商材やセミナーの広告がなく、タイムラインについても大量に一度に流れることはないというメリットがある。
使い勝手の良さとニーズが合致しているからだろう。
オフィス環境を整えることで離職を防げる
経営理念と社風を体現化するオフィスにすることで、応募者のフィルターにもつながるという面については、前編でお伝えをしたとおりです。
また、最近の傾向として、ドライとウエットな関係を好んでいる人が多い。
そして、コミュニケーションが取りやすい環境を好んでいるというのが、
20代を中心とした若手の採用では必要になります。
それ意外にもオフィス環境を整えることで効果が上がることがあります。
それは離職を防ぐ一つの対策にもつながるということです。
メンタルヘルスとか、労働環境を改善しても、離職率を下げられる事はありません。
オフィスの環境を整えることによって、他社では働けないということがあげられます。
例えば、昔私が採用支援をさせて頂いた企業の中に面白いオフィスがあった。
ハワイや東南アジアのリゾート地をイメージしたオフィスの企業である。
生産性をあげて、パフォーマンスを上げるためにはどうしたらいいのかと考えた結果、南国の楽園をイメージすることが一番効率的ではないかという仮説がでてきた。
その仮説が立ったのは自分自身の経験からであったという。リゾート地に行って、部屋から海を見ていたら、いろんなアイディアが浮かんできた。
アイディア勝負のクリエーターに取ってはそういう環境がいいのではないかと考えたそうだ。
その信念のもとに移転をすると同時に1フロアに統合をした。
コンセプト通りにして、パーテーションをなくし、フリーアドレスにした途端、スタッフ間のコミュニケーションが円滑に進むようになり、離職率が32%ダウンしたということにつながった。
リゾート地にあるコテージのようなコンセプトでオフィスを作り、お客様からはカフェかサーフショップと間違えるぐらいいいですねと評判になった。
離職率が下がった理由は働きがいを感じる空間だからという答えが大半を占めた。
職場環境でブランディングができたことで採用活動もうまくいくことになった。
求職者から求められる職場環境にすることによって、会社の理念を貫いた成功事例ともいえるだろう。
最近では面白いオフィスが増えている
いろいろなオフィスが増えているのが最近の傾向だろう。
フロア内が公園になっているオフィスがあったり、ジャングルの中を探検するようなオフィスがあったりする。
オフィスにインパクトがあると、商談もうまくいくし、採用活動の面でもうまくいくだろう。
例えばサービス業で店舗を持っている会社であれば、それも資源になる可能性があります。
ショールームをそのまま説明会の場に変えてしまうということもある。
経営的なことをいうと費用が抑えられるというメリットもあり、会社の雰囲気を伝えるには最高のロケーションでもあるだろう。
オフィスを訪れる人みんなをファンにすることは、これからの企業の差別にもつながることではないだろうか。
ブランディングの成功とも言えるだろう。