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タレントマネージメントは人事と管理職がタッグを組んでやる4つのポイント
チームの面談は評価面談だけではありません!
最近では1ON1ミーティングということを言われるようになりましたね。
これは社員が離職をする前に前兆を捉えることや信頼関係の構築についてやることになります。
しかし、9割の管理職がこの面談の重要性を理解していないのが現状です。
「今日は何の話をしようか?」ということで部下が話し出すことを待つスタンスを取る人が多いのですが、その前に日頃からのコミュニケーションをしっかり取ることを忘れています。
例えば、チームでランチを食べに行く、挨拶はちゃんとアイコンタクトをとってする、指示した仕事をやってもらったらありがとうを忘れないなど、当たり前のことを、馬鹿にせず、ちゃんとできることが求められます。
その他にも仕事ができる上司であれば、部下の能力開発をする役割について考える必要があります。
そのためには定期面談だけではその点についてしっかりと見ることができないでしょう。
表面的なことになり、日頃からどの様に評価をしているのか、どのようなことに期待しているのかと言うのを伝えていないから、いきなり言われても腹落ちをしないのが事実です。
最近ではプレイングマネージャーとして仕事をする管理職が増えている環境もあり、部下の一挙手一投足まで見てられないというのは言い訳になります。
全力で見ているということを示すためにはどうしたらいいのでしょうか。
毎週ミーティングをすることはかなり時間的制限がかかってしまうので、1ヶ月に1回は部下と腹を割って話ができるようにすることから始めてみましょう。
面談で言い切れない部下もいますので、メールやSNSなどでも話せる環境を作っておくことが必要です。
会社の会議室、ランチなど話す内容について、場所を選択することをオススメします。
どうしても会社の会議室では誰かに聞かれているのではないかという目が気になるのであれば、飲食店でランチをしながら、お茶をしながら、リラックスムードではじめることをオススメします。
この面談を通して成長を実感してもらうこととプレゼンテーション能力を高めてもらう目的があります。
ホウレンソウもそうですが、いかにして要点をまとめてわかりやすく伝えられるかがポイントになります。
そうすることで部下のプレゼンテーション能力も自動的に上がっていくというシステムなんです。
面談で聞く4つのポイント
限られた時間を有効に使うためには予め焦点を絞って話をする必要があるのですが、4つのポイントを抑えて置くことで話がスムーズに進みますし、次の面談へつながることにもなります。
1:現在の話
2:少し先の話(だいたい半年後の状態)
3:周りの人との人間関係
4:何でも要望
具体的にどんな目的で聞いているのか、気づいたことなどをまとめてみました。
1:現在の話について
私が必ず聞く質問としては2つあります。
質問1:仕事の満足度を100点で評価をしたとき、現在は何点ですか?いま頭の中に思った点数を教えてください。
質問2:その点数をつけた理由や背景について詳しく教えてください。
これを面談の度に必ず聞いています。継続して聞いていると、面白いことが起きます。
たとえば、前回の面談時に「70点です」と答えて、その理由を聞いたとします。
その数ヶ月後の面談時にまた「70点です」と答えて、その理由を聞くと、前回の点数を付けた理由とほぼ異なります。
同じ点数でも、理由が違う点こそが「変化」であり「成長」であることが多いのです。
この「成長」は結構厄介なもので、自分自身ではなかなか気が付きません。
自分の話を聞いてくれて、前回の話も覚えている人がいないと分からない、感じられないものです。
2回目以降に面談する場合は、必ず前回の時の点数とその理由を伝えるようにしています。
これこそが気づきになり、成長が感じられた場合は自信になるのだと思います。
なので、聞く側にとってはメモを残していないと全く効果がありません。
そのノートについては守秘義務を守りながら、部下の成長を考えるために必要なものになります。
話を聞きながら、話すスピード、抑揚、語尾、表情やボディーランゲージについて詳細にメモをしておくことが必要です。
予兆が出ているケースが多くあり、ちょっとした気づきが離職を防ぐポイントになります。
私のメモをお見せすることはできませんが、ノートの1ページを4分割に使います。
左側上段には人のマークを書いて、表情や仕草など気になったことをまとめます。
左側下段には面談を通して気づいたことをまとめるようにしています。
右側にはその時の面談のメモを残すようにしています。
2:少し先の話の聞き方
大手企業、中小企業、ベンチャー企業、スタートアップ企業など企業規模は関係ありません。
スピードが早くなっている昨今、2〜3年先を予見することができたらすごいことです。
当たり前のことが当たり前でなくなり、スピード感もハンパないのが現在です。
極論をいえば今日正解だったことが、明日になると正解ではなくなることもある時代です。
山一證券や北海道拓殖銀行の様に潰れるはずのない企業が潰れるということもありますし、吸収合併ということもある時代です。
そうすると1年先も読めるかどうかわからないというのが現状です。
そこで3ヶ月、6ヶ月先について考えるようにしています。
・どういう自分になっていたいか?
・どういう仕事をしていたいか?
・どういう立ち位置(ポジション)でいたいか?
・どういうチームにしたいか?
・どんな気持ちでいたいか?など。
なるべくイメージを膨らませるように、答えてくれた内容にできるだけポジティブに反応するように心掛けています。
評価面談で使う材料にすることもありますが、部下がちゃんと成長していることについて実感させられるように毎月の面談内容をきちんと記録しておくことをオススメします。
いった、言わないという食い違いが起きてしまうとひいては信頼関係が崩壊することになってしまうため、メモを取ることをオススメします。
最近ではボイスレコーダーを使う人も増えていますが、それは絶対にやめてください。
パソコンの音声入力システムを上手く利用する方法もありますので、メモの仕方については配慮が必要です。
3:周りの人との人間関係について
これは特に入社6ヶ月以内の方に詳しく聞くようにしています。
・誰と話すことが多いか?
・ランチや飲みに行く人は?
・仕事上で絡みがある人は?
・やりやすい人、やりにくい人はいるか?など。
特に周りの人と話ができていない状態が続くと、社内で孤立する傾向があります。
全員と仲良くする必要はありませんが、誰かしらがつながっている状態にしておくと、モチベーションの変化があった時にすばやく対応することができます。
人間関係の愚痴や不満については、部下全員から聞く様にしています。
円滑にチームで仕事をしてほしいから特にですが、1つの歯車が狂いだすと大きな影響を出しかねないからです。
場合によってはチーム編成を変えたり、他チームとの入れ替えなどをおこなうようにしています。
人間関係で疲弊をするのは一番もったいないことですし、よりよく働けるのはどこかと言うのを見つけるのも上司の仕事ですから。
4:要望の聞き方
日頃から考えている要望、思いつきの要望、やってみたい要望など何でもいってもらうようにしています。
すぐに叶えられるかどうかは関係なく、その場で思い付いたことでも要望を出してもらいます。
その要望については最長でも3営業日以内に何かしらのファーストアクションを起こして報告するようにしています。
実現が難しい場合もあるかもしれません。
しかし、大事なのは動いてくれたこと、それを教えてくれたことで、言えば変わるかもしれないと思ってもらえることが何より大事です。
社内の信用預金を貯めるためにはアクションを起こして、どうなっているのかを報告することで信頼関係がより強固になっていくのです。
無駄かもしれないから、言わずにいると不平不満に変わってしまうことがよくあります。
そうならないためにはどうしたらいいのかを考えた結果、聞いたら即アクションをすることでした。
いったことに対してアクションを起こすことによって、1ミリでも前進したということがわかるのであれば部下としては信頼感が増していきます。
定期的に行う面談では以上の4つのテーマで定点観測的に聞くようにしています。
最初は効果が分からなくても、やり続けることで後々とてつもない価値を発揮するようになってきます。
スピード感が早く、たくさんの人数を採用している企業こそ、定期的に面談を行うことをオススメします。
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