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それは、内発か、外発か

ギャップイヤーという言葉は
ご存知でしょうか?

ギャップイヤーとは、高等学校卒業から大学への入学までのモラトリアムのこと。

wikipedia

日本では
高校の卒業と大学の入学は
ほぼ同じ時期にあります。

一方で、英国を中心とした国では
学業期にギャップをつくる制度や文化があるんです。

高校の卒業が7月
大学の入学が9月のように
そもそもずれている地域もあるし

個人が主体的に1年間
モラトリアム期間を持つ場合もある。

モラトリアム期間をとる目的は
長期旅行、ボランティア、国内外留学
インターンシップ、アルバイトなど
学業では得づらい経験をすること。


キャリアブレイクとは
ギャップイヤーの大人版とも言えます。


先日、ギャップイヤーの習慣を日本で広めるために
2010年にスタートしたWebマガジン “Gapyear.jp" の
発起人である石渡章義さんにお会いした。

※こちらのWEBメディアは閉鎖されています。


いろいろお話を聞きして
興味深かったのだが

私が一番気になっていたのは
どうして活動を終了したのか。

そしてキャリアブレイクの
活動をしている私としては
気を付けるポイントがあるのかどうか。


石渡さんは、その質問に対して

「それが、内発か、外発か。それが重要。」と。


どんなに良いことだったとしても
それを促そうと制度や仕組みができても
当の本人たちのモチベーションが
内発的に生まれていないと文化にはならない。

という意図だった。


確かにギャップイヤーについては
留学制度やインターンシップなど
仕組みや制度が多くできている。

ただ、それは文化というよりは
人間がつくった「文明」っぽいな
とも思っていた。


一方で、キャリアブレイクは
私が文化にしようと活動を始めたおかげで
キャリアブレイクする人が増えた訳ではない。

そもそも毎年日本では
1年間に150万人の人が
キャリアブレイクしていたのである。


外発ではなく、内発によって
生み出されていた文化だったのだ。

それはまさに
「ストリートカルチャー」だと
感じていた。


そう、

ぼくはこのストリートカルチャーに
心を打たれて活動を始めたんだと思いだした。


決して、休養中の人に
前向きになれ、強く転機を過ごせ
と言いたい訳ではない。

きっと休養する期間も必要だ。


その中でじわじわと
生まれてくる再起のパワー。

よい転機にしようと
覚悟を決めて奮起する心。

苦境を栄養に
変えていこうとする知恵。

自分が大切にしてきたことを
思い出していく底力。


そういったものが生まれ続けるような
かっこいい社会環境をつくっていきたいと
再認識した。


キャリアブレイク中の人にとっては
苦しい時期もあるかもしれません。

ただ、10年後、20年後に
あの時期が栄養に変わったと
そう思いだせる日が来ますように。


キャリアブレイク研究所
代表理事 北野貴大

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