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無職の5段階

キャリアブレイク中は
浮き沈みする自分の気持ちと付き合うことに
大きな精神力を使います。

※キャリアブレイクブレイクとは
一時的な離職・休職を用いて、感性を回復させ人生を立て直す欧州発祥の文化。詳しくはこちらも https://woman-type.jp/wt/feature/26188/

昨日はやる気に満ちていたのに
今日はどうしようもないダメな人間だと思ってしまう。

昨日やりたかったことが
今日見ると幼稚に見えてしまう。

やりたい仕事を見つけたはずなのに
現実的に不可能だと諦めの気持ちが湧いてしまう。

無職という余白だからこそ
嬉しい気持ちも、焦る気持ちも、
考えたい気持ちも、諦めたい気持ちも
たくさんの感情と感性が身体を巡り
ぐちゃぐちゃになってしまうこともあると思います。


そんなキャリアブレイク中の
「気持ちの推移」についてまとめてみました。

情報ソースは
キャリアブレイク研究所が収集した
キャリアブレイク後の先輩たち約30名の
アンケート&ヒアリングデータです。


8割超の方が、キャリアブレイクをして良かったと答えていますが


「心身の不調を回復」「今の会社をとりあえず離れたい」
といった危機管理、療養的な理由が中心で

次いで、
「自分に合った働き方を見つけたい」
「自分を見つめ直す時間を持ちたい」といった
一呼吸おいて、立て直したい、という理由が
見受けられます。


そんなキャリアブレイク経験者が戻るまでに経験した
気持ちの変化をグラフにしています。

大きく5段階で
①解放期、②虚無期、③実は期、④現実期、⑤接続期
の5つで説明します。


本当は1つ1つの「期」をもっと丁寧に
個別的な話もしたいのですが
今日は5段階という流れを、話の主題にします。


①解放期

会社を離職してすぐは離れられた安堵から気持ちが落ち着きます。
昼まで寝たり、ネットフリックスを見たり、食べたいものを食べたり。
このタイミングで、カウンセリングなど、ちょっとしたサポートを受ける人も多く、人間を取り戻し、自分にがんばったね、と声をかけてあげるシーズンです。


②虚無期

自分を満たしていくと、なんで私は休んでいるのだろう、と社会とのギャップが見え始めます。意思を持って、休むことを決断したはずなのに、その決断が正しかったのだろうか、など自分を責めたりします。また、余裕が出てきて、友人や家族、ハローワークと接するタイミングも増え、心無い一言を浴びたり、社会のレールから外れた罪悪感などを感じたりする人もいます。

実際、そんなことは「偏見」でしかなく、「働かなきゃ亡霊」に苦しめられているだけです。でも辛いです。

このタイミングで焦ってしまったり、様々な理由から、就活を始めて復職する人も多くいます。一方で、このタイミングで一緒にキャリアブレイクを乗り越える仲間に出会うことも大切だと感じ、仲間や情報に会える居場所の運営をしています。

居場所の1つ) おかゆホテル https://okayuhotel.com/


③実は期

虚無期のあとくらいから「実はお菓子がつくりたかった」「実は一人旅をしたかった」「実は音楽の仕事がしたかった」「実は地元に戻りたかった」など、心の奥にあった、本当の声を聞けるようになってきます。①の開放期は、表面的な自分の欲望を満たすのに対して、この期では、「実は」から言葉が始まるような、深層心理的な言葉が出てきます。

こういった自分の言葉を聞くには、感性の回復が必要だと思っていて、①の開放期、②の虚無期が重要な役割を果たしてくれます。

②の虚無期も単体で見ると、悪いシーズンですが、無職というなんの肩書きもない自分を味わうこと、手放したことを実感すること、が重要な時間になっています。

ここで、自分の言葉を聞くことも重要だと考え、「無職の自由研究発表会」という場を行っています。まだクローズ運営なのですが、興味がある人はぜひお問合せください。

その自由研究などから生まれたアイデアを小さく試してみる「マイプロジェクト」もこの時期に行う人が多いです。お菓子を作って販売してみたり、友達のイベントのチラシをデザインしてみたり、会社がなくても社会接続できることを知ります。


④現実期

実は期で、自分に出会い、言葉にし、やりたいことが見えてきたあとに、「それが仕事になるのか」という壁が出てきます。それが現実期です。一度、理想を最大限膨らませているので、それに見合った会社や仕事を見つけるのは一苦労ですし、それに今の自分のスキルやキャリアでは非現実的な場合もあります。また、内定をもらっても給与が低かったり、待遇が悪かったり、現実的な問題と自分の声とのはざまに苦しみます。

このタイミングで職業訓練やスキルスクールに通い始める人も多くいます。ここでは、獲得スキルなどによって、離職期間が大きく変化するため、一概にキャリアブレイクの標準機間をお伝えできないのも、この期間にあります。


⑤接続期

接続期、④の現実期の壁にぶつかるとそのまま心が折れそうになります。せっかくキャリアブレイクで積み上げてきた想いが、崩れそうでなんとも言えない気持ちになります。このタイミングでも必要なのは、仲間だと思います。一緒に積み上げてきたことを知り合えている仲間同士で、社会に接続できる状態や会社、働き方を模索します。

理想と現実をすり合わせていくこのタイミングは、社会と向き合います。一時的に会社から離れていたことで社会の見え方が変わり、社会との関わり方を考えてきたすべての思考をここで使います。悩みます。

就職期ではなく、接続期と呼んでいるのは、会社に入ることだけが社会接続ではないですし、会社に入ったから社会に接続できるのかと言うとそうでもない。キャリアブレイクを通してみんなが考えているのは、「どんな風に社会と接続しようか」ということを思案しているように見えるため、接続期と呼んでいます。


おわり

こんな5つの期間、フェーズを体験する人が多いように見えます。
ピンと来る話も、そうでない話もあったかもしれませんが、
みなさまのキャリアブレイクのヒントになれば幸いです。

この5つのフェーズに共感いただいた経験者の方が
自分の体験をnoteに書いてくれました。
1つの経験談であり、これがすべてではないのですが
詳細を見てみたい方はご覧ください。
https://note.com/mahohtachi33/n/nfad575a92c5f

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合同会社パチクリ
キャリアブレイク研究所
代表 北野貴大
▼twitter
https://twitter.com/hiiiiir0
▼問い合わせ先
kitano.okayu@gmail.com

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一時的な離職を肯定的な期間と捉える「キャリアブレイク」を文化に。人生に立ち止まりたい人のための宿「おかゆホテル」運営。元ルクア大阪のトキメキ事業部、妄想ショップ店主。

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▼キャリアブレイクの記事
お休み中の人と社会をつなぐ
https://woman-type.jp/wt/feature/26188/

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▼インタビュー記事
心を救うコミュニティ:https://advanced.massmedian.co.jp/article/detail/id=6391
トキメキプランナー:
https://2ngen.jp/blog/kitanotakahiro/
おすそ分け的な働き方:
https://marchel.goo.ne.jp/column/004/39942b22a8f2d47f8b9dc6d47a49ee1b


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